写真:よしおか
地図を見る能登半島の日本海側に面する海岸一帯は「外浦(そとうら)」と呼ばれ、冬は季節風の影響で、波が荒れることが多くあります。そのため、外浦では、海食により造り出された断崖や奇岩から成る景勝地「能登金剛」が有名であり、厳しい自然現象から生み出される景観を楽しむことができます。
そんな外浦特有の気候や地形で、冬の季節に見ることができる光景が「波の花」。波の花が発生しやすい条件として、吹きつける風が強く、波が高く、岩場があることが挙げられます。極寒の冬の日本海は季節風が強く、外浦の海辺には岩場が多くあることから、激しい高波が岩に打ち付けられると、波の花が発生しやすいのです。
海中のプランクトンや海藻類の粘液が、水面温が下がることによって粘液性が強くなり、岩場に何度も打ち当たることで泡となる現象なのですが、白い泡が空を舞う光景は、まるで美しい花吹雪のよう♪冬の時期にしか見ることができないこの光景を見ようと、多くの観光客が「波の花」の発生ポイントに集まります。
写真:よしおか
地図を見る「波の花」の代表的な鑑賞スポットの一つである「真浦海岸」。珠洲市と輪島市の境界付近にあり、「垂水(たるみ)の滝」があることで知られています。
垂水の滝は、高さ約35mの断崖から日本海へ豪快に流れ落ちる滝として知られており、迫力満点!冬になると日本海から吹きつける強風により、滝が上空に向けて吹き上がることから、別名「吹き上げの滝」とも呼ばれています。あたかも滝が下から上に流れているように見えます。
凍てつく冬、真浦海岸では奇岩に波が激しく打ちつけられ、海岸全体が波の花で覆われる光景はまるで泡風呂のよう。吹き付ける風が強い日には、海岸から道路方面へ泡が飛んでくる場合もあるので、ドライブがてら堪能することもできます。真浦海岸でしか見ることができない「滝」と「波の花」のコラボレーションは必見です♪
写真:よしおか
地図を見る真浦海岸から輪島市街地方面へ車で約5分の距離に、輪島の代表的な観光スポットである曽々木(そそぎ)海岸があります。
「窓岩(まどいわ)」と呼ばれる奇岩が曽々木海岸の象徴です。板状に見える窓岩の真ん中には直径2mほどの穴があり、まさに岩に「窓」があるように見えます。この穴は、源義経が矢を射って開けたという伝説もあり、窓岩には季節を問わずに多くの観光客が訪れます。
曽々木海岸一帯には岩場が多くあり、波が荒い日には波の花を見ることができます。
写真:よしおか
地図を見る輪島市街地から大沢方面へ車で約5分。荒波や海風によって作り出された奇岩や千畳敷が連なる独特の景観をもった「鴨ヶ浦(かもがうら)」があります。
鴨ヶ浦には、磯遊びなどを楽しめる散歩道があり、一周200mほどの短いコースではありますが、家族連れやカップルに人気のスポットです。海蝕作用でできた白っぽい岩が見られ、「猫地獄」、「像の鼻」、「大蛇の背」など、ユニークな名前の付いた岩を楽しむこともできます。
冬になるとこの一帯も波の花が大量発生し、散歩道一面が波の花に覆われることもしばしば。輪島市街地からアクセスも良いので、波の花を見るにはオススメのスポットです♪
写真:よしおか
地図を見る「波の花」をめぐる道中には、能登半島を代表する景勝地である「白米千枚田」や能登のお祭り館「輪島キリコ会館」など多くの観光スポットがあるので、波の花を巡りながら立ち寄ると能登半島をさらに楽しむことができるでしょう!
また、今回ご紹介したスポット以外でも波の花を見ることができる場所はたくさんあるので、冬の観光の際は是非、岩場のある海辺に注目してみてください。新たな波の花の穴場スポットが見つかるかもしれません♪
「フワフワな波の花を触ってみたい!」と思った方もいらっしゃるはず。ですが、波の花に触れるとベタベタし、さらに衣類などに付着すると黄色いシミが残ってしまう場合があります。着替えなどお持ちでない場合は、できるだけ触れたり近づかないことをオススメします。
また、波の花が発生するときは波が非常に高くなっています。足元もたいへん滑りやすくなっているので、鑑賞の際は十分ご注意ください。
能登半島の冬の風物詩「波の花」。自然が造り出す美しい景観を是非ご覧ください♪
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(2024/11/5更新)
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