縞枯山の標高は2,403m。厳冬期にそんな高いに山に登るなんて・・・と怖がる方もいるかも知れまれせんが、ご安心を。山麓はスキー場になっており、「ピラタス蓼科(北八ヶ岳)ロープウェイ」でいっきに2,200m付近まで行けます。
ロープウェイの中はもちろんスキー場のお客でにぎわっていますが、山頂駅から歩いてすぐの実質的な登山口にあたる「坪庭」に向かうとそこは静寂に包まれた白銀の景色。一気に非日常の世界です。
坪庭から北に向かうと北横岳へ、西に向かうと縞枯山へ続く登山道に入ります。前者は北横岳ヒュッテ、後者は縞枯山荘が通年営業のため人の往来が常にあります。おかげで登山道にトレースが着いているので歩きやすく、また迷うことなく小屋まで行けます。今回は写真の縞枯山荘に向かいます。
坪庭からトレースをたどって歩くこと20〜30分で青い屋根がカワイイ「縞枯山荘」につきます。このあたりは開けており、そり遊びもできそうです。しかしここでのお薦めはなんといっても「テレマークスキー」です。
この縞枯山荘では踵を固定しない歩くスキーであるテレマークスキーの講習で有名で、道具一式をレンタルでき、トレーナーの方が丁寧に歩き方や滑り方を教えてくれます。テレマークスキーは前後に足を開くことで方向をコントロールします。普通のスキーと操作が異なるのでこれがけっこう難しいです(写真は小屋付近の緩斜面で練習する筆者です。へっぴり腰ですいません・・・)。しかし普通のスキー場とは一味違う、バックカントリーの世界を気軽に体験できますので、この機会を逃す手はありませんね。ぜひチャレンジしてみて下さい。
なお、この縞枯山荘から縞枯山頂までは1.5時間程度ですがアイゼンが必要なので、装備を持っている人のみ登ってください。
八ヶ岳の主峰「赤岳(標高2,899m)」は本格的なアイゼン・ピッケルの世界になりますが、途中の「赤岳鉱泉」までは、縞枯山荘同様緩やかな登りでアクセスに特別な装備はいりません。
特別天然記念物のニホンカモシカ(最初は熊かと驚きましたが、よく考えたら熊は冬眠中ですよね・・・)と遭遇しつつ、登山口である美濃戸口から、赤岳山荘(通年営業)及び美濃戸山荘(通常2月上旬頃から営業開始)を経由して赤岳鉱泉まで入ってみましょう。3〜4時間の緩やかな登りです。こちらも人の往来が多く、また登山道も整備されているので、道迷いの心配はありません。
赤岳鉱泉に着くと、巨大な人工のアイスクライミング施設(通称アイスキャンディー)が出迎えてくれます。山奥にこんな大きな施設があることに驚かされますよね。この赤岳鉱泉も通年営業のたのもしい山小屋です。アイスアックスなどのクライミングの道具一式をここで借りられますので、ぜひ挑戦してみてください。
なお、赤岳鉱泉から先は硫黄岳方面・赤岳方面問わずアイゼンとピッケルが必要な雪山登山になりますので、山に慣れていない人は行かないよう注意してくださいね。
<アクセス>
八ヶ岳エリアは交通機関も通年営業です。JR茅野駅からアルピコ交通がバスを運行しており、縞枯山方面へは「北八ヶ岳ロープウェイ線」で終点下車、赤岳方面へは「美濃戸口線」で終点下車です。バスの時間及び料金につきましては下部MEMOにリンクを載せましたので、参考にしてください。また本稿で紹介したアクティビィティは事前予約が必要ですので縞枯山荘と赤岳鉱泉のホームページへのリンクも載せています。併せてご活用くださいませ。
<注意点>
都心からアクセスも良く、降雪量の少ない穏やかな印象のある八ヶ岳ですが「寒さ」は日本アルプスに劣りません。朝にはマイナス20度にもなることもあります。防寒をしっかりしないと凍傷になりますので、注意が必要です。また小屋が通年営業とはいえ、人の少ない時期はトレースがついていないことがあります。お正月以降の土日を狙うと入山者が多くて安心ですよ。加えて降雪量を考えますと雪深くなる前の1〜2月が良いシーズンと言えますので参考にしてください。
ではお気をつけていってらっしゃいませ〜
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(2024/10/9更新)
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