間口が狭く、奥行きが深いのは京都以外でも見られる町屋の特徴です。間口の広さに応じて税金が課せられた結果、このような構造になりました。近世の高山における標準的な町屋といわれる松本家住宅にも、通りに面した主屋の先に中庭があり、米蔵、漬物蔵が連なった奥行きのある間取りになっています。
市街中心部からやや離れますが、町に甚大な被害を及ぼした明治8(1875)年の大火から免れた市内最古の町屋建築としても貴重な存在で、重要文化財の指定を受けています。
町屋を比較する場合は、松本家住宅を基準にすると良いでしょう。
料金 入館無料
営業 9時〜16時30分
休日 土日祝日のみ開館
明治8年の大火の後すぐに立てられたこちらも高山の標準的な町家です。米屋、酒屋を営みながら養蚕などの農業も行い随分な多角経営をしていたようです。再建後、あまり改装されなかったことからこちらも江戸から明治期にかけての標準的な町家の姿をとどめる貴重な存在です。玄関脇の馬を繋ぐための鉄製の輪や、光や雨風をさえぎる蔀戸(しとみど)、土蔵の横にはませんぼ(馬小屋の柵のこと)の跡も見どころです。
料金 入館無料
営業 9時〜16時30分
休日 土日祝日のみ開館
天明4(1784)年から酒造業を営む商家で、軒先には酒屋らしく杉玉を下げています。明治8年と明治38(1905)年に焼失し、その2年後に再建されたものが現存しています。幕府から賜ったという暖簾をくぐると吹き抜けの土間になります。土間の吹き抜け部分には大黒柱を中心とした立体格子の梁組みが見られ、高窓から差し込む光によってつくられる美しい陰影は一個の芸術作品です。
江戸期に設けられていた軒の高さ制限が明治期に入って撤廃されたことでこうした町屋が生まれました。吉島家住宅が「女性的」と呼ばれる所以は、この優美な吹き抜けに依る部分が大きそうです。
昭和52(1977)年、アメリカの建築界の巨匠チャールズ・ムーアが「自分が見たうちでは最高の日本建築である」とも称賛した重要文化財指定の名建築です。
料金 入館500円
営業 9〜17時(12〜2月は16時30分まで)
休日 12〜2月の火曜日、12月29日〜1月1日
日下部家は代官所の御用商人として栄えた商家であり、役所の御用金を用立てする掛(かけ)屋、両替屋を営みました。
現在、見ることができるのは明治期の大火で焼失し、再建された明治12(1879)年の重要文化財です。明治期築でありながら江戸時代からの高山の町屋建築をよく取り入れています。主屋は総檜造りの2階建てで、吹き抜けには立派な梁組みが見られます。
吉島家住宅が女性的なら豪壮なこちらは男性的です。美濃焼の古陶など工芸、民芸品の展示にも目を見張るものがあり、絢爛豪華な仏壇も必見です。
料金 入館500円
営業 9時〜16時30分(12〜2月は16時まで)
休日 無休(12〜2月は火曜日)
幕領となった高山は商人の町として栄え、いくつかの町屋建築が往時の面影を今に伝えています。こんな場所を自分の居所のようにできたら旅の玄人とも呼べるかもしれません。
風の抜ける昔ながらの町屋で読書をしたり、居眠りしたり、旅の供とくつろぎながら会話をするひとときも旅に彩りを添えてくれるのではないでしょうか。
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(2024/9/9更新)
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