フェズの旧市街は、モロッコ国内で最初に世界遺産に登録されました。特徴的な迷路のような街のなかにモスクや神学校などの美しいイスラム装飾のみられる建築物やタンネリと呼ばれる革なめしの工房など、濃いモロッコ文化に触れられる場所です。
旧市街の入り口は、ブージュルード門。城の壁にブルーのモザイクが美しく目を引くこの門は、その先の旧市街への期待を高めてくれます。
ブージュルード門を入るとすぐに広場があり、細い路地が始まります。
もちろん、車両が入ることは出来ないこの路地での物品の輸送手段はロバ!路地裏では、繋がれたロバや荷物を運ぶロバの姿を各所で見ることができます。
フェズの旧市街は一時間程度あれば一周出来てしまうくらいの大きさです。迷路のような路地は、慣れるまでは少し不安になりがちですが、細い路地で迷ったとしても人の流れの多い道を探して、流れに沿って進めば抜け出せるものです。あまり慎重になりすぎずに、散策を楽しんでみてください。半日くらい迷ってみると、地理をつかんでより楽しめると思います。
モロッコといえばかわいい雑貨を思い浮かべる方も多いはず。
フェズの旧市街の路地裏でも、様々なモロカンスタイルの雑貨と出会いがあります。写真のような食器類や飾り金具、革製品などは路地裏に工房が数多くあり、少しずつそれぞれの特色が現れていました。本当に気に入ったものと出会うためには、フェズ観光にゆったりとした時間をとって巡るのが◎。ただ、夕方日が落ち始めるとすぐに店じまいをしてしまったり、休日にはお店が開かなかったりということもあるので、時間や曜日にはご注意ください!
今回ご紹介するもうひとつの世界遺産は、テトゥアン旧市街。こちらはモロッコで世界文化遺産に登録されているものの中で最も北に位置しており、地中海沿岸にも近い、白い建物が連なった街並みが特徴となっています。
モロッコの主要な都市では、公用語であるアラビア語とベルベル語のほか、フランス語が多く使用されていますが、テトゥアンが位置する北部の地域ではフランス語よりもスペイン語が多く聞こえてくるようになります。言語の変化からもわかるように、北部の街では地中海を挟んで隣接するスペインの文化の影響を少なからず受けています。そういった視点でテトゥアン旧市街の白い街並みをみてみると、確かにスペイン南部のアンダルシア地方の街並みに似ていますよね。
フェズの旧市街とは、道路の広さや広場の作りも大きく違います。
大きな街路に囲まれた場所に広場があり、広場ではマーケットが開かれます。市街地の空間の使い方や規模などがヨーロッパ的ですが、売られているものや品物の陳列はフェズの広場のマーケットと似ています。建物や街並みだけでなく、いろいろな側面でモロッコとヨーロッパの文化が交じり合い、独特の文化が築かれている姿をみることができます。
フェズとテトゥアンはともに旧市街が世界遺産に登録されていますが、それぞれの街の魅力は大きく異なるものです。ふたつの世界遺産の街を巡ることで、モロッコという国をよりよく知ることが出来るのではないでしょうか。
今回の記事は、それぞれの街の違った魅力に焦点を当ててご紹介したので、記事の本文中では、モロッコでの旅の注意点などには触れていません。訪問される際には、モロッコの文化や旅の注意点などをきちんと調べることが必要です。とくにテトゥアンのように、街並みの雰囲気がヨーロッパ的だと油断しがちですが、観光客への声かけや押し売りなどはどこの街でも同じようにありますので、ご注意を!
また、MEMOでは、ふたつの街とともに巡ることのできるモロッコ観光のオススメ記事をご紹介しています。こちらも参考にしてみてください。
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