写真:凜風 杏花
地図を見る四国遍路初心者の方にお勧めの小さな旅「上がり三ヵ寺巡り」は「86番志度寺」から始まり「87番長尾寺」「88番大窪寺」までの約23キロメートルの道のり。徒歩や車以外に「コミュニティバス」を利用する便利な方法もあるんですよ。
旅番組などでバス路線が途絶えた時に、お助けマンのように登場するあのコミュニティバス…利用するのは、志度寺・長尾寺・大窪寺を結ぶルート「志度〜多和線」。さぬき市コミュニティバスの中で、平日以外に土日祝日や年末年始も運行されているのはこの路線だけ!
距離ではなく1回ごとの定額、平日と土日祝日では違う料金、路線図、時刻など詳細は、MEMOのさぬき市HP→暮らしの情報→コミュニティバスと進みご確認ください。高松駅から志度駅や長尾駅まではことでん電車も運行していますので、ことでんのHPもご参考に。
写真:凜風 杏花
地図を見るコミュニティバス始点の志度までは、JR利用の場合「JR高松駅」から「JR志度駅」まで約35分。またはことでん利用の場合「高松築港駅」から「琴電志度駅」まで瓦町での乗り換えを含み約45分。どちらの駅からも志度寺には徒歩10分ほどで到着します。
志度寺の創建は古く625年と伝えられており、四国霊場では屈指の古刹。瀬戸内海(志度湾)に近いお寺は、運慶作の仁王像と巨大わらじ、大きな五重塔などが印象的ですが、海女の玉取り伝説が残る「海女の墓」や美しい「曲水式庭園」なども興味深い場所。
志度寺参拝後は、JR志度駅か琴電志度駅に戻り、コミュニティバスに乗車して次の長尾寺へ。但しコミュニティバス一日4便のうち、1便と4便は「琴電志度駅」には停車しないので注意が必要です。ちなみに琴電志度駅とJR志度駅はすぐ近くで徒歩1分ほど。
写真:凜風 杏花
地図を見る志度駅前から長尾寺最寄りのバス停「大川バス本社前」まではコミュニティバスで約20分。高松駅から直接長尾寺に向かう場合は、ことでんの電車もあり、こちらは「高松築港駅」から「長尾駅」まで約40分、その後長尾寺までは徒歩3分。
長尾寺は天平11年(739年)、行基が当地で霊感を得て聖観音菩薩像を刻み、本尊として安置したのが始まりと伝えられます。「三味線餅つき」や大会陽「力餅運搬競技」が特に有名ですが、静御前が得度後、髪を埋めたと言われる「静御前剃髪塚」も見どころです。また、季節ごとに趣の違う庭の景色を楽しみながら頂ける手の込んだお点心料理や、甘納豆入りのおはぎなどもとても人気ですので要チェック(^^)
写真:凜風 杏花
地図を見る一番札所から回ると最後の寺となる「八十八番札所大窪寺」。コミュニティバスの最寄バス停は「大窪寺」。お寺に上がる石段のすぐ近くに停車しますが、バスはここが終点ではなく、また、少し手前に「大窪寺前」という停留所もありますのでご注意くださいね。
結願の寺・大窪寺の山門は南側から石段を上がった所にある木造の二天門と平成2年(1990年)に完成した西側から入る鉄筋の仁王門の2つがあり、本堂は二天門の正面。境内「寶杖堂」(ほうじょうどう)に奉納された、結願したお遍路さんの金剛杖は、年に2回柴灯護摩供で焚き上げが行われます。また、写真に表示のように2015年5月までは、なんと50年ぶりにご本尊、薬師如来の御開帳が行われています!
大窪寺は紅葉など季節ごとの景色の美しさにも定評があり、お遍路さんだけでなく多くの観光客も訪れ、門前にある食事やお土産の店なども賑わいを見せています。
自分と向き合うお遍路の旅は、霊場を順番通りに回らなくてはいけないという決まりはありません。以前に四国八十八ヶ所をなんとか結願した筆者としては、この旅が皆様のお遍路を始めるきっかけになれば幸いに思います(^^) また、四国遍路を始めるための詳細については「LINEトラベルjp 旅行ガイド 四国ハウツー記事」もぜひ参考になさってくださいね。
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(2024/9/14更新)
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