先史時代から続くタイの聖地「プー・プラ・バート歴史公園」

先史時代から続くタイの聖地「プー・プラ・バート歴史公園」

更新日:2015/01/21 18:58

ラオス国境にほど近い、タイ東北部のウドーンターニー(Udon Thani)周辺では、先史時代の遺跡などが数多く発見され、古来より人々が生活を営んできた歴史を垣間見られます。

先史時代から始まり、9〜11世紀頃には宗教の祭事場として利用されていた、不思議な景観の聖地「プー・プラ・バート歴史公園(Phu Phra Bat Historical Park)」の見所をご紹介します!

自然の力で形造られた奇岩や巨石群「プー・プラ・バート歴史公園」

自然の力で形造られた奇岩や巨石群「プー・プラ・バート歴史公園」
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ウドーンターニーから約54キロメートル離れた所に位置する「プー・プラ・バート歴史公園」は、数百万年前は氷河に覆われた氷の大地でした。その後の大規模な気候の変化により氷河は動き出し、地表を削り、さらに風雨の侵食などによって、不思議なバランスを保つ奇岩群ができ上がります。

全長約9キロメートルの小さな公園は、3〜4時間ほどですべてを見て回れます。入場ゲートで入場料を支払うと、入場券と共にガイドマップを貰えます。遊歩道はほとんどが舗装されているので、マップを見ながらハイキング気分でゆっくり回れます。遊歩道には売店やトイレがありませんので、散策前に駐車場付近の売店やトイレで済ませておくとよいでしょう。

■アクセス方法
ウドーンターニーから車やバイクをレンタルするか、チャーターして移動。約1時間

*営業時間など詳細はMEMOの「タイ国政府観光庁(プー・プラ・バート歴史公園)」を参照してください。

奇岩に刻まれた先史時代の歴史

奇岩に刻まれた先史時代の歴史
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岩でできた細い柱にまっ平らな岩の屋根?そんな不思議なバランスで積み重なる奇岩群は、今から2500〜3000年前の先史時代、人々の住居としてそのまま利用されていました。

公園内の一部の巨石の岩肌には、釣りや狩りをする人々の様子や、動物などを抽象化した絵や手形などが、赤い色で描かれています。

仏教の催事場として

仏教の催事場として
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時は流れ9〜11世紀頃。人々の生活の場であった奇岩群は、仏教やヒンドゥー教の聖地となり、祭事が執り行われるようになります。公園名の「プー・プラ・バート」は、プーは山を、プラ・バートは聖なる足跡を意味することからも、仏教徒にとって非常に神聖な場所であったと推測できるでしょう。

人々は奇岩に仏像を掘り上げたり、仏像を安置したりして、天然の仏教寺院を作り上げました。ブッタの坐像が自然に現れたといわれている寺院跡の岩壁には、今も多くの仏教徒が訪れ祈りを捧げています。

公園のシンボル「ウサの塔」

公園のシンボル「ウサの塔」
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避難小屋なのか、見張り台なのか。「ウサの塔」と呼ばれる奇岩住居跡は、公園のほぼ中央に位置するシンボル的存在です。

そのほか「プー・プラ・バート歴史公園」にある寺院跡には、すべて名前が付いていますが、はっきりとした由来はわかっていませんが、タイ東北部(イーサーン地方)に住む人々の伝説「ナン・ウサとタオ・バロスの伝説(The legend of Nang U-sa and Tao Baros)」に、ちなんでいます。

タイでも非常に珍しい「ワット・プラタート」もお忘れなく!

タイでも非常に珍しい「ワット・プラタート」もお忘れなく!
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公園から10キロメートルほど離れた位置にある「ワット・プラタート」も是非回っておきましょう。フット・プリント(仏足)が収められた建物は、タイ国内でも非常に珍しいお堂です。

薄いピンク色の壁には、フレスコ画とモザイクガラスが鮮やかに、躍動感にあふれ描かれています。堂内のフット・プリントを参拝したら、脇に置いてある「願掛岩」にも、挑戦してみましょう。「願掛岩」の前で、願い事を唱えたあと、両手で持ち上げます。軽くヒョイ、と頭まで持ち上げられたら願い事がかなうといわれています。

「ウドーンターニー」は遺跡巡りが面白い!

いかがでしょうか。

今回ご紹介した「プー・プラ・バート歴史公園」は、タイの暫定リスト(世界遺産候補リスト)に含まれているので、今後世界遺産に登録される可能性がある遺跡です。そのほかにも先史時代の貴重な遺跡が発掘された世界遺産「バンチェン遺跡」など、「ウドーンターニー」には、先史時代からの興味深い遺跡が数多くあります。

「ウドーンターニー」で、先史時代の遺跡巡りを楽しんでみてください!

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/12/29 訪問

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