写真:ザーカー 久美子
地図を見る18世紀半ば、ドイツを中心としたヨーロッパからの移民が、夢を求めて、新天地・アメリカへやって来ました。彼らは、肥沃で緑豊かなこの場所で、農業や畜産業、林業を始めました。
20世紀に入ると、鉄道が敷かれ、駅舎の周りには、ホテルや酒場、商店が立ち並び、町は発展していきました。
その頃、この町はペック (Peck)と呼ばれていましたが、1907年の冬、鉄道建設に尽力したトーマス・ヘンリー・ボール(Thomas Henry Ball)にちなみ、トンボール(Tomball)と名づけられました。
写真:ザーカー 久美子
地図を見る1933年、この町で石油が発見されると、ハンブル石油&精製会社(Humble Oil & Refining Co. / 現・エクソンモービル(Exxon Mobil Co.))を始めとする20社以上の企業がこぞって石油を採掘。そして、
原油:100万バーレル(約1兆5900億リットル)
天然ガス:3160億立方フィート(90億立方メートル)
を産出しました……といっても、想像できないくらいの量ですね(笑)
現在は、ゴルフやフィッシング、カヌーなどのアウトドアスポーツが盛んな、人気のベッドタウンとなっています。
※写真は、かつてガソリンスタンドで使用されていた給油機(後述の「トンボール野外博物館」にて)
写真:ザーカー 久美子
地図を見るそれでは、町をご案内します。
「トンボール野外博物館(Tomball Museum Center)」では、農具を展示した納屋や、石油採掘者たちが暮らした家などが保存されています。
写真の石油ポンプは、1933年から47年間使用されました。214エーカー(東京ドーム約20個分)から、
原油:27万6399バーレル(約4400万リットル)
天然ガス:54万9409立方フィート(約1万5600立方メートル)
水:32万1575バーレル(約5110万リットル)
を地下から汲みあげました。またもや、規模が大きすぎ(笑)
蛇口をひねったら、大量の石油や天然ガスがでてくるんだから、驚きです。
トンボール野外博物館(Tomball Museum Center)
■住所:510 North Pine Street, Tomball, USA
■電話:(281) 255-2148
■料金:無料(ツアー参加 $4)
■ツアー時間:木、土曜日 10:00〜14:00 / 日曜日 14:00〜16:00
写真:ザーカー 久美子
地図を見るこちらは、町の目抜き通り、その名も「メイン通り(Main Street)」。
20世紀初めの面影を残した、とっても愛らしいカントリー調の町並みです。アンティークショップや雑貨屋さんが多いのも特徴的。ちなみに日曜日は、多くのショップが定休日なので、要注意!
写真:ザーカー 久美子
地図を見るイベントの多く開催される公園・デポプラザ(Depot Plaza)には、赤い貨物車が印象的な「トンボール駅舎博物館(Historic Tomball Railroad Depot and Museum)」があります。
駅舎は、1907年に建設され、1990年代まで利用されていました。発券所や待合室には、当時使われた鉄道グッズなどが展示されています。かつては、この場所が町の集会場になっており、いわば町のシンボル的存在でした。
トンボール駅&博物館(Historic Tomball Railroad Depot and Museum)
■住所:201 South Elm Street, Tomball, Texas, USA
■電話:(281)351-5458
■料金:寄付制
■開館時間:土、日曜日 13:00〜17:00
ヒューストンの石油の歴史の源・トンボールは、イベントもりだくさん。
2015年3月27〜29日に、春恒例の「トンボール・ドイツ伝統祭り(Tomball German Heritage Festival)」が開催されます。
毎週土曜日にはファーマーズマーケットが、大きなお祭りとしては、秋に「トンボール・ホリデーパレード(Tomball Holiday Parade)」、冬に「トンボール・ドイツ風クリスマスマーケット(Tomball German Christmas Market)」があります。イベントに合わせて、ぜひ訪ねてみてくださいね♪
〈一旅一首〉
漆黒の母乳は地下で育まれヒトに吸われる原油(クルードオイル)
- PR -
トラベルjpで250社の旅行をまとめて比較!
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索
(2024/9/9更新)
- 広告 -