台湾原住民族とは、正に言葉の通り中国大陸より福建人が移民してくる前から台湾に住んでいた人々のことを指します。一説には新石器時代に台湾からフィリピン、インドネシア方面へ拡大していった海洋民の祖ともいわれています。
九州とほぼ同じ面積で大きいとはいえない島のなかで、言語・文化・習慣によって細別された原住民族の生活様式は、非常に特色があり衣服や住居の多様性には目を見張るものがありました。
台湾南部、高雄からほど近い屏東に位置する「台湾原住民族文化園区」では、台湾原住民族のうち12部族の生活や文化を紹介しています。
川沿いに自然が広がる広大な敷地の中に建てられた「台湾原住民族文化園区」は、 ゲートエリア、塔馬路湾エリア、娜麓湾エリア、富谷湾エリアの4つに分かれています歩いて回ることはできますが、無料の電動カートが園内を走っていますので、うまく利用するとよいでしょう。
■ゲートエリア
駐車場、チケットセンター、特別展示室、土産屋さんなど
■塔馬路湾エリア(Tamaliwan)・富谷湾(Fuguwan)エリア
原住民族の伝統建築の見学、体験コーナーなど
■娜麓湾(Naluwan)エリア
円形劇場でのパフォーマンス、レストランなど
*園内各ゾーンの詳細はMEMO「[公式サイト(英語)]台湾原住民族文化園区」のGarden guideを参照してください。
ゲートエリアから一番近い塔馬路湾エリアで原住民族の住居を見たら、忘れずに太魯閣族(タロコ)住居を訪ねましょう。原住民族の衣装を着せてもらい、記念撮影ができます。色鮮やかな各原住民の衣装が男女別に用意してあり、どれにするか非常に悩ましいところです。
さらにその先の泰雅族(アタヤル、タイヤルともいう)の軒先では、泰雅族の入れ墨シールが置いてあります。男性は額中央とあごに、女性は口端から耳に向かって斜めに両ほほに貼れば、台湾原住民族のでき上がりです!
台湾最大の原住民舞踊ショーが、ここ「台湾原住民族文化園区」の娜麓湾エリア内にある円形舞台で行われています。
各民族の衣装を身にまとった男女が、それぞれの言葉で歌を歌いながら、順番に豊穣(ほうじょう)の踊りや恋人の踊りなどを披露します。鮮やかな衣装もさることながら、男性のダイナミックな踊りと女性のかわいらしい踊りから目が離せません。歌詞やダンスの内容がステージ頭上のスクリーンに表示されますので、参考にするとさらに楽しめるでしょう。
おなかがすいたら娜麓湾エリアのレストランで原住民族の郷土料理をいただきましょう。
お薦めは「原民部落」のセットです。カレー風味の野菜と肉みそあん掛けのようなものが乗ったご飯に、不思議な葉で巻いた肉料理、バナナの葉で巻いた持ち米など、素朴でどことなく懐かしい感じがする料理です。台湾の街中やナイト・マーケットではお目にかかれない、ここでしか味わえない料理なので、ぜひ召し上がってみてください。
*「原民部落」セットは台湾語となり、メニューに記載された通りの名称を使用しています。
ゲートエリア付近のお土産屋さんも、しっかりチェックしておきましょう。原住民族によるハンドメイドの布製品やどぶろく、そのほかさまざまな工芸品が所狭しと並んでいます。
原住民族が織る布製品に施された刺しゅうや織り模様ひとつひとつに、守りの意味が含まれています。また、軽くてかさ張らないのでお土産にもぴったりです。また、鄒族(ツォウ)の人々が作る阿里山コーヒーなどは、台湾でもなかなかお目にかかれない貴重なもの。コーヒー好きな方にはお薦めの逸品ですよ!
台湾南部の旅行にお薦めしたいスポット「台湾原住民族文化園区」は、いかがでしたでしょうか。台北や高雄などの都市部に見られる中華系文化圏とは、全く異なる文化を楽しめると思います。
台湾のルーツともいえる原住民族の文化を知れば、台湾の楽しみがさらに広がります!
「台湾原住民族文化園区」
住所:屏東県瑪家郷北葉村風景104号
開園時間:8:30〜17:00(月曜日定休)
■アクセス
高雄市高鉄左営(新幹線)駅より車で約1時間
屏東市から24キロメートル、車で約30分。
バスの場合、屏東バスターミナル(屏東汽車客運)から三地門行きバスで、約1時間。終点で下車し、そこから徒歩約20分。
休日のみ直通バスが運行しています。(8:00〜16:00、2時間おき)
*今回ご案内した「台湾原住民族文化園区」 に習い、本文中においても原住民族としてご紹介しました。また、台湾では原住民は差別的な意味を持たず、公式に使用されている言葉です。
*台湾原住民族は今も数多くの人が台湾に暮らしています。
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(2023/12/6更新)
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