写真:渡部 洋一
地図を見る台湾南部、高雄。一大経済都市の中心部から約10キロの左營蓮池潭に、いかにも南国風といった極彩色の塔が聳えています。
「龍虎塔」の名にふさわしく、塔の根元では龍と虎が大きな口を開けて観光客を食べるように迎え入れているように見えます。しかし、正確には観光客を迎え入れているのは龍のみであり、虎は帰りの客を送り出しているだけです。
そう聞くと、優しいみなさんはこう思うかもしれません。
「そんなの不公平じゃないか!虎がかわいそうだ!」と。
しかし、台湾の人々がえこひいきでそのようなルールを作ったわけではありません。
以下、その理由をご説明します。
写真:渡部 洋一
地図を見るこの塔には「龍から入って虎から出る」というしきたりがあります。
それは龍の方が偉いからでもイケメンだからでもありません。もちろん、龍の髭が白じゃなくて金色だからでもありません。
台湾では十二支の中で 龍は最も善良な動物、 虎は最も凶暴な動物とされており、 龍の口から入り、虎の口から出ることにより、 自分のこれまでの悪戯が清められ、 さらには災いも消えて無くなると考えられているのです。
台湾人に善人が多いのは、一説にはほとんどの台湾人が修学旅行でこの塔を訪れ、龍から入って虎から出るからだと言われているとかいないとか。
ここは一発、「虎から入って龍から出てやったぜぇ〜ワイルドだろ〜」とワイルドに観光し究極のアウトロー感を味わいたいところですが、やめておきましょう。周囲から白い目で見られること必至なだけでなく、現地の風習を軽んじることにもなるため、相当ワイルドな人であってもオススメはできません。
写真:渡部 洋一
地図を見る龍から入ったら、次は螺旋階段で塔を登ります。
左營蓮池潭には、龍虎塔以外にも見所がたくさん。龍虎塔に登れば、春秋閣等の左營蓮池潭の名所を一望にすることができます。
写真:渡部 洋一
地図を見るド派手な色彩が南国の空に映える、昼間の龍虎塔も素晴らしいですが、夜の姿も大変魅力的です。
七重塔の各階に幻想的な明かりが灯り、龍虎の目は妖しく光ります。
夜間は塔への入場はできませんが、ライトアップで南国の夜に浮かび上がるエキゾチックな塔を眺めるだけでも、夜の龍虎塔を訪れる価値は十分にあります。
また、左營蓮池潭周辺のその他の見所の多くも、夜間はライトアップされています。
写真:渡部 洋一
地図を見る南国の闇に、目を光らせる龍と虎。
虎は、今にも「僕はタイガー!」と叫び走り出しそうなリアリティ。
一方の龍も、水に映る蛇腹を見れば、見えないところも手を抜かずしっかりと作り込まれていることがよくわかります。明らかに角が太すぎるのはご愛嬌。黄金の髭の毛先がクルッとカールしているのも、お茶目なチャームポイントです。
いかがでしたか?
台湾観光といえば台北をメインと考える人が多いと思いますが、今回ご紹介した高雄へは台北から新幹線で約2時間の距離であり、十分に日帰りも可能です。
台湾を訪れるのなら是非、高雄の龍虎塔にも立ち寄り、龍から入って虎から出てみませんか?
アクセス
KRTC紅線左營駅からタクシーで約7分
営業時間
7:30-18:30
入場料:無料
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(2024/10/15更新)
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