写真:ろぼたん
地図を見るフィンランドの首都ヘルシンキは、日本から一番近いヨーロッパともいわれ、日本からヨーロッパへ行く飛行機ルートの中継地点として利用される人が多い場所です。
ヘルシンキ・ヴァンター国際空港からヘルシンキの中心部までは、バスが出ており、空港〜中央駅までは約30分。バスは20分間隔で運行しています。北欧の中でフィンランドは通貨がユーロなのも便利。中央駅を拠点として徒歩圏内にも見所が多く、宿泊せずとも4〜5時間のトランジットでフィンランドらしい北欧デザインを味わえる観光ができるんですよ。
まずは中央駅の前の広場にある木の箱にご注目!
まるでノアの箱舟のような不思議な箱。木の曲線がまげわっぱの巨大なお弁当箱のようにも見えます。お洒落なゴミ箱?まさか、そんな…!?ホテルやお店が立ち並ぶ一角に突如として現れた木の物体はとにかく目を引きます。一体何なのか気になりますよね・・・。では、早速中に入ってみましょう。
写真:ろぼたん
地図を見る木の箱の正体はなんと礼拝堂!Kamppi Chapel of Silence(カンピ チャペル オブ サイレンス)、静けさの教会というカンピ礼拝堂の特徴は、外界の情報から遮断された木と光の空間であること、そして宗教的な装飾などが一切ないことです。お気づきですか?そう、窓もステンドグラスもないんです。ただ、明るい光が降り注ぐ空間なんです。
シンプルな建物の内部では、木目や木肌、曲線の美しさを感じるはずです。ただそこにジッと座って心静かに過ごしたくなる…そんな礼拝堂です。
写真:ろぼたん
地図を見るヘルシンキ中央駅(CENTRAL STATION)から徒歩15分、トラムなら7分程度で到着。ヘルシンキ中心部の住宅街に、突如岩山が現れます。氷河時代の岩をくり抜いて作られたというこのユニークな建物は、トラムにのっていると岩の塊があるだけのように見えて、うっかり通りすぎてしまうかもしれません。
なんとこの建物の正体も教会。別名『ロックチャーチ』と呼ばれる「テンペリアウキオ教会(Temppeliaukion kirkko)」は、『岩の教会』という名前がピッタリ!1969年にスオマライネン兄弟のデザインで造られたフィンランドを代表する大胆な現代建築の傑作です。
岩石を5〜10m掘り下げて造った教会は、観光客が訪れている様子が見えないと、本当にここが目的地なのかと不安になるくらい。外観は閑静な住宅街にある岩の塊にしか見えません。
写真:ろぼたん
地図を見る「太陽」をイメージした銅板の丸天井と壁の間にはめ込まれた180枚のガラスを通して自然光が神聖な光をもたらす建物内は、岩の中とは思えないほど神秘的な美しさに包まれています。
この教会はむき出しの岩が壁になっているという驚きの造りになっています。それがまた荘厳な美しさを際立たせているのだから、この北欧センスには脱帽してしまいますよね。
岩肌からは花崗岩の粒子がキラキラと輝いて、氷河時代に削られた跡も見え、岩肌と降り注ぐ光に自然の雄大さと美しさを感じる教会です。
写真:ろぼたん
地図を見る教会内部では、祭壇のすぐ左にある美しいパイプオルガンが輝いています。
自然の岩に囲まれたこの教会は、非常に音響が良く、大小さまざまな演奏会も開かれています。もともとの計画では岩壁をむき出しで残す予定ではなかったところ、音響学者の助言によって、そのまま残すことになったのだそう。それによりこの岩の教会の美しさが際立つ結果になったともいえそうです。
いかがでしたか?今回ご紹介した2つの教会はどちらも外観からはまったく教会には見えず、内部においても今までご覧になってきた教会のイメージとは全然異なるのではないでしょうか?しかし、その場に佇めば、祈りをささげるための場としてはこれ以上ないくらいピッタリな美しい場所だということが実感できるはずです。
今回ご紹介した2つの教会に、フィンランドを舞台にした映画、『かもめ食堂』のロケ地でもある「かもめ食堂(Ravintola KAMOME)」でのお食事、フィンランドのランドマークともなっているヘルシンキ大聖堂の見学を含めても4〜5時間で巡ることが可能です。弾丸旅行やトランジットで訪れても、フィンランドデザインの美しさを味わえること間違いなし。気に入った人は、一度とはいわず、二度三度と訪れてみてください。
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(2024/12/14更新)
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