写真:けいたろう
地図を見る招き猫で有名な豪徳寺は、東京都世田谷区豪徳寺二丁目にあり、世田谷城主の吉良政忠(きらまさただ)が、亡くなった伯母のために文明12年(1480)に臨済宗弘徳院として創建したお寺です。現在は寺名を豪徳寺と変更し、土地の名前にもなっています。
また、豪徳寺は桜田門外の変で暗殺された大老の井伊直弼(いいなおすけ)で有名な、井伊家代々のお墓があることでも歴史好きな方には有名なお寺です。
豪徳寺の名前は地名だけなく、小田急小田原線の駅名にもなっていますが、最寄駅は東急世田谷線の宮ノ下駅。豪徳寺駅と併設されている山下駅で電車に乗り込み、1つ隣の宮ノ下駅で下車しましょう。この東急世田谷線は、名前こそセレブ御用達な感じですが、都内では珍しい路面電車!歩いても行ける距離ですが歩くと少し遠いし、せっかくなので旅の思い出にもぜひどうぞ。
【アクセス】
・豪徳寺駅から
小田急小田原線『豪徳寺』駅を下車。
南へ徒歩15分。
・宮ノ下駅から
東急世田谷線『宮ノ下』駅を下車。
東へ徒歩5分。
写真:けいたろう
地図を見る豪徳寺は、井伊家代々のお墓と招き猫発祥の地として有名なお寺ですが、2つのエピソードには実は深い繋がりがあります。
江戸初期に、彦根藩(現在の滋賀県)の第2代藩主の井伊直孝(いいなおたか)が、江戸で鷹狩を行って帰る際に、小さく貧しい寺の前を通りかかりました。その際に猫が手招きをしたので、何事かと寺の敷地に入った途端、あたりは雷まじりの大雨。難を逃れた直孝は、「猫の招きに応じて、寺に入ったので濡れずに済んだ。縁起が良い」と喜び、寺を立派に改築し、この寺を菩提寺としました。
このエピソードが由来となって、寺に福を招き入れた縁起の良い猫として招き猫が誕生し、豪徳寺は招き猫の街となりました。小田急小田原線の豪徳寺駅前の商店街では、特大サイズの招き猫が平成2年に建立されて、せっせとお客様を招き入れています。
なお、豪徳寺という寺名も、直孝の戒名である「久昌院殿豪徳天英居士」にちなんでいます。
また、彦根城の築城400年祭マスコットで、一世を風靡したゆるキャラの『ひこにゃん』もこのエピソードがもとになって誕生しました。
写真:けいたろう
地図を見る豪徳寺では、招き猫は招福猫児(まねぎねこ)と称され、招猫観音を祀った招猫殿の隣には、願い叶ったお礼として、大小様々な招き猫が数多く奉納されています。
豪徳寺に奉納された圧倒的な数の招き猫はTVやネットでも多く取り上げられ、招き猫発祥の地という認識だけに留まらず、猫好きの方の聖地にもなっており、全国から訪れた猫好きの方の手によって奉納され続け、秋にはドングリのお供えがなされていたりして、その愛されっぷりが伺えます。
写真:けいたろう
地図を見る奉納された招き猫の置物以外にも、豪徳寺にはいろいろと猫がいます。例えば、三重の塔には猫の姿が彫り込まれ、境内の至る所に木彫りの猫の像が置いてあります。
また、絵馬にも当然のように招き猫が登場し、多くの方が猫に関したお願いを絵馬に託して奉納しているのは、豪徳寺ならでは。
豪徳寺の境内では多くの花々が咲き、春には梅・牡丹・藤棚・桜、秋にはモミジとイチョウが美しく、地域の人には、紅葉お花見の穴場スポットとしても愛されています。
また夏場の見事に苔むす庭園は涼しげで、四季折々の魅力に溢れていて、時期を選ばずお出かけすることが可能です。
豪徳寺に伝わる招き猫誕生のエピソードには、『難を逃れる』、『福を呼び込む』、『良縁を引き寄せる』と縁起の良い要素が3つも入っています。日本を代表する開運グッズのお膝元のパワースポットにお出かけして、1度で3倍美味しい利益にあずかりたいものですね。
季節ごとの魅力にあふれる豪徳寺の境内は程よい広さで、散策にもピッタリです。
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(2024/10/12更新)
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