写真:しもちん
地図を見る酒田市の中心部にある最上屋旅館。酒田の大火も逃れた建物は、なんと大正15年築!歴史を感じさせる趣のある外観です。
酒田駅からは少し距離がありますが、駅には無料の観光用レンタサイクルもあり、旅館近くのデパートで返却することも出来るので、荷物が自転車のカゴに入る大きさならば上手く利用できますよ。
映画「おくりびと」の撮影地となったNKエージェントの建物がある日和山公園や、舞妓さんと会える料亭街、新鮮な海鮮類が楽しめる市場も近く、酒田観光にはうってつけの場所にあります。
写真:しもちん
地図を見る宿へ到着すると早速お部屋へご案内していただけます。
客室はすべて2階以上にあります。外から眺めると全くわからないのですが、タイムスリッププランのお部屋があるのは3階部分。
歴史ある建物なので段差も多いですが、3階へ向かう階段はご覧のように特に傾斜が激しいです。
お風呂やトイレは共同なので、その都度1階まで降りるのですが、その不便さがまたたまりません。
お風呂に関しては家族風呂仕様。準備が出来ると順番にお声がけしてくれ、鍵をかけて貸切で利用できるようになっています。
古い建物ですがトイレはウォッシュレット付きの新しい物になっているので安心です。
写真:しもちん
地図を見る階段を登りきるとタイムスリッププランのお部屋前の廊下にたどり着きます。
このプランで販売されているのはこの隠し部屋のような3階のお部屋だけ。1室しかないので1日1組限定で利用出来るプランなのです。
ネットではこのプランが1番人気ですが、もちろん他にもお部屋があります。そのお部屋の紹介も「大正末期の部屋で廊下・柱・天井・長押等、文化財に引けをとらない良い木材が使われています。柱はヒノキで天井は屋久杉です。」という良い物から、「重厚な旧館とは異なり、戦後の物資の無い時代に増築した安普請の部屋です。」などという何とも正直な紹介まで。
ありのままの状況をしっかりと提示して受け付けるという、宿側のスタンスが表れていて、とっても好感が持てます。
ちなみにこちらの宿では使い捨ての物は使用しないという主義。バスタオルやフェイスタオル、浴衣などはもちろん準備されていますが、歯磨きセットなどは持参していきましょう。
写真:しもちん
地図を見るそして、タイムスリッププランのお部屋の内部がこちら!
四畳半二間続きになっています。お部屋とお部屋の間にある小さな襖は腰を屈めないと通れない小さなもの。
以前は別々の部屋として使用していたようですが、音漏れなどもあるので、二間続きの部屋として販売されるようになったというお部屋です。
エアコンは設置されていませんが、日本海側の寒い冬でも暖かく過ごせるよう、ガスストーブにコタツまで設置されています。
建物は古くても手入れがきちんとされているので、清潔でとっても居心地の良いお部屋。
隠し部屋的な3階なので日当りもよく、同じ階に他の宿泊者もいないので、コタツに入って読書をしたりテレビを見たりと、の〜んびり過ごせます。
まさに大正・昭和の時代へタイムスリップして、田舎の祖父母の家へ遊びに来たとか、下宿させてもらっているような懐かしい気分にさせてくれます。
写真:しもちん
地図を見るお食事は1階の食堂でいただきます。
プランで食事なしや朝食のみも選べますが、ここは2食付きにしてみましょう。
食事の内容は季節や日によって違いますが、シンプルながら奥様の心のこもった手料理が楽しめます。ビールや日本酒なども追加オーダーできますし、ごはんはセルフサービスでおかわり自由。
また、朝食では酒田名物の米麹の入った塩納豆やお魚料理など、朝から美味しい酒田産のお米でごはんがすすんで食べ過ぎてしまいます。フルーツや食後のコーヒーまで付いていて大満足。
この値段で、こんなに充実していていいの?と思ってしまうこと間違いなしです。
なお、日曜の夕食だけはお休みですので、ご注意ください。
これだけ充実していて1泊2食付きで6000円台(2名利用時一人当たり・2015年1月現在)というお得さ。
これがなきゃ駄目、あれもなきゃ嫌だ、という方には向いていませんが、古くからあるものを大切にし、ルールを守って過ごせる方にとっては、快適で大満足できる旅館です。
酒田の海鮮類やクラゲ水族館で有名な鶴岡の加茂水族館など、庄内地方での観光の拠点として、ぜひ最上屋旅館にタイムスリッププランを利用して宿泊してみましょう。
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この記事を書いたナビゲーター
しもちん
神奈川県三浦市出身、現在は湘南・茅ヶ崎で暮らしています。鉄道好きな友人の影響で乗り鉄となり、さらには携帯電話の位置移動ゲーム「コロプラ」にはまったこともあり全国を旅していました。今後は、愛犬のコーギー…
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