浅見光彦ミステリーウォーク!東京都北区の歴史アートスポット

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浅見光彦ミステリーウォーク!東京都北区の歴史アートスポット

浅見光彦ミステリーウォーク!東京都北区の歴史アートスポット

更新日:2015/04/02 14:45

Naoyuki 金井のプロフィール写真 Naoyuki 金井 武蔵国ナビゲーター、歴史探索ブロガー

浅見光彦はご存知ですか?
作家内田康夫の生みだした名探偵で、現在100冊以上のシリーズが発行されているベストセラー推理小説の主人公です。
その浅見光彦のイベントが毎年5月、光彦が住む町、東京都北区西ヶ原を中心に行われるスタンプラリー形式の「浅見光彦ミステリーウォーク」です。
今回は、このミステリーウォークのエリアの中から、光彦も脱帽する歴史的でアーティスティックなスポットをご紹介いたします。

ピースフルな平和祈念像

ピースフルな平和祈念像

写真:Naoyuki 金井

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JR王子駅近くに東京都北区のシンボルである「北とぴあ」があります。
ここは北区の産業・文化発展のための公共施設で、最上階17階の展望ロビーで北区を一望できます。

この「北とぴあ」の正面玄関の左手にあるのが、長崎市で有名な「平和祈念像」です。
右手は原爆の脅威、左手は平和、横にした足は原爆投下直後の長崎市の静けさ、立てた足は原爆の恐怖、そして軽く閉じた目は原爆犠牲者の冥福を祈っています。

何故、長崎の平和祈念像がここにあるかと言えば、この祈念像を制作した長崎生まれで、37年間を北区内で過ごした彫刻家北村西望が、1981年に北区の名誉市民第1号に選ばれ、北区の平和都市宣言施行5周年と相まって、1992年に長崎の像を縮小した平和祈念像が造られたのです。
この他にも北村西望の作品は、同じ西ヶ原エリア周辺にある飛鳥山公園の「平和の女神像」、滝野川会館の「天使」がありますので、併せて見学されると良いでしょう。

彫刻家・北村西望の美しい彫刻の数々で、心洗われてください。

アーキテクトな青淵文庫

アーキテクトな青淵文庫

写真:Naoyuki 金井

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桜の美しい飛鳥山公園は、花見の名所、憩いの場として多くの方が訪れますが、この飛鳥山公園の一部が、かつて資本主義の父と呼ばれた渋沢栄一の住まいであったことは意外と知られていません。明治12年から最初は別荘として、後に本邸として亡くなる昭和6年まで住んでいました。

その本宅跡が、喜寿を祝って現在の清水建設から贈られた国指定重要文化財「晩香廬(ばんこうろ)」です。その後、子爵に昇爵した祝いに贈られた書籍収蔵用の建造物が「青淵文庫」で、こちらも国指定重要文化財です。
飛鳥山に残るこの二つの建物は、大正期の著名な建築家・田辺淳吉のデザインで、建築と工芸の提携、田園趣味など、アーツ・アンド・クラフツ運動の影響を受けた建築作品として高く評価されているのです。
外観は常に見学できますし、指定日には内部も見学できますので、一度は見ておきたいものです。

大正期の名建築家・田辺淳吉の日本では貴重なアーツ・アンド・クラフツ建築を堪能してください。

アカデミックなゲーテの小径

アカデミックなゲーテの小径

写真:Naoyuki 金井

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住宅街に突如現れた、飾り気がない割には妙に重厚感を感じる建物が「東京ゲーテ記念館」で、1949年にゲーテ生誕200周年を記念して設立されました。

ここにはゲーテについての基本原典、初訳本、研究書、雑誌、新聞切抜きなど約15万点が収蔵され、専門家以外の一般の方でも利用でき、ギャラリーの“ゲーテ入門”の展示を見るだけでもアカデミックな気分に浸れます。
(※ギャラリーの展示会は、開催日時がありますので、事前にHPなどでご確認ください。)

記念館の前の道路は北区により「ゲーテの小径」と名付けられており、小径沿いにはゲーテ作品を刻んだレリーフがあります。
そして、小径を挟んだ記念館の前には、やはり北区によって造られた「ゲーテ記念館前ポケットパーク」があります。
ここには、肖像画のレリーフと、有名な戯曲「ファウスト」の一節が掲出されています。
資料を見るのも良し、休憩で一端に触れるのも良しのゲーテの小径です。

ドイツの偉大なる文豪ゲーテの名言・格言で、癒されるかもしれません。

ユニバースな旧古河庭園

ユニバースな旧古河庭園

写真:Naoyuki 金井

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バラのシーズンには、多くの来園者で賑わうのが「旧古川庭園」。
元は明治の元勲陸奥宗光の別宅で、その後、古川家が譲り受け、昭和になって国に所有権が移りました。

シンボルは何と言っても鹿鳴館やニコライ聖堂などを手掛けた英国人ジョサイア・コンドルが設計した洋館と洋風庭園です。
大正6年に竣工した英国貴族の古典様式で、外壁は伊豆真鶴産の赤味をおびた新小松石の野面積で覆われ、雨に濡れると落ちついた色調を醸し出す風情ある洋館です。
更にバラで有名な洋風庭園は、シンメトリーのフランス式庭園と、立体的なイタリア式庭園の技法を合わせたバラ園で、洋館とのハーモニーが見事な庭園美を形成しています。

洋風庭園に目を奪われがちですが、洋風庭園の先には見事な和の回遊式庭園が広がっています。
国指定名勝「無鄰菴」「平安神宮神苑」「円山公園」などを手掛けた京都の著名な庭師・小川冶兵衛によるもので、その情緒と佇まいは洋風庭園との素敵なコントラストを見せてくれます。

日・英・仏・伊の世界的規模での庭園で目の保養をしてください。

デリーシャスなCADOT

デリーシャスなCADOT

写真:Naoyuki 金井

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最後は霜降銀座商店街にあるフランス菓子「CADOT(カド)」です。
この洋菓子店は、パリの老舗菓子店“CADOT”(現在は有りません)で修行を積んだ店主が1960年に開業した歴史ある洋菓子店です。
このお店の特筆すべきことは、貝殻の形をしたマドレーヌを日本で始めて製造・販売したということです。当時の日本のマドレーヌは花の形でしたが、フランスから持ち帰ったマドレーヌの型が貝殻の形で、これが後に全国に伝わったのです。

これだけでも注目すべき洋菓子店ですが、更に驚くべき史実があります。
パリで修行した店主である高田壮一郎氏の父が高田力蔵画伯で、古くから親交のあった川端康成が画伯の“九重連山”の絵に感銘し、康成の小説「千羽鶴」の挿絵を高田画伯が描いたという仲なのです。
こうした縁で、「CADOT」を開業する際、実際にフランス菓子を好んだ川端康成が直筆の推薦文を書きオープンしたのです。
現在でも、その推薦文は店内で見ることができます。

フランスのエスプリと日本の文豪の愛したフランス菓子をご賞味下さい。

最後に。。。

浅見光彦の住む東京都北区西ヶ原はいかがですか。
閑静な住宅街でありながら、意外に見どころも多いのが特徴ですので、ゆったりと観光されるのがよいでしょう。

また、毎年5月には霜降銀座商店街が中心となった「浅見光彦ミステリーウォーク」が開催されます。今回、ご紹介した場所も、かつてミステリーウォークで出題のあった場所ですので、興味のある方は参加されてはいかがでしょうか。

勿論、イベントでなくても十分楽しめますので、桜の季節、バラの季節など季節ごとに訪れるのも良いでしょうし、名所・旧跡を訪ねるもの良いでしょう。

是非、住宅街のなかの知られざるミステリアスな散策を楽しんでみてください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/03/28 訪問

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