広大なバナナ農園の中にポツンと存在するキリグア遺跡公園。
公園はそれほど広くなく、順路もはっきりしているので、散歩気分で遺跡群を回ることができます。
また、熱帯林に入る歩道もあり、南国ならではの木々や、鮮やかな色の花も観察できます。
さらにこの地域には、400種類もの鳥類がいるといわれ、過去にもマヤの人たちがそうした自然を喜んで見ていたんだろうと、想像を膨らませるのも遺跡見学の楽しみの一つです。
10世紀もの間、深いジャングルに埋もれ、忘れ去られていた遺跡群。発見されてから少しずつ、現代人にその秘密を明らかにしてきています。
1981年に世界遺産に登録されて以来、緑のジュウタンに囲まれた美しい場所となっています。
公園に入るとまず目に入ってくるのが巨大なセイバです。マヤの時代には、聖なるものとして崇められていたこの木は代々、過去にこの広場で行われていた宗教儀式、時には命をマヤの神々に捧げるために行われた球技など、マヤの人々の暮らしを静かに眺めていたんでしょう。
古代エジプトのロゼッタ石や、バビロンのナボニドス年代記のように、人間は昔から耐久性のある材料に、自分の名前や業績を子孫に残そうとしてきました。マヤ人も例外ではありません。
彼らの支配者たちの系譜や、統治期間、捕虜の数、いつ流血の儀式を行ったか、などを記録することに関心があったようです。
キリグア遺跡でも大小さまざまな石碑が発見されていて、この写真の石碑は、重さが65トン、高さ約11メートル(地中に埋まっている部分も含めて)あり、マヤの記念碑の中では最大です。
ここで見られる象形文字は、保存状態もよく、世界に現存するものとしては最高だという研究者もいるくらいです。
しかし、その文字すべてが明らかにされているわけではありません。現在、解読できている文字は75%程度で、はっきりとは判読されていないようです。
ですから、真剣に研究を続けている考古学者には失礼ですが、ここを訪れた人が想像で象形文字を解読しても間違いではないのかもしれません。皆さんも、実際にキリグアに来て、石碑を一つずつ見て、古代マヤ人の心を探求してみるのはいかがでしょうか。
歴史や遺跡に関心のない方も、多くいらっしゃることと思います。
しかし、私たちのほとんどは未来に関心があります。
実はマヤの人たちも未来に何が起こるかを預言していたのです。
西暦2012年の12月に世界が滅びると考えられていました。残念ながら(幸いなことに?)預言は的中しませんでしたが、現代のグアテマラ国民の多くに影響を与えました。
そんな古代マヤ族の芸術品に囲まれると、過去や現在だけではなく、不思議と将来について考えてみたくなります。
キリグア遺跡を歩いていると、何かを見つけられるかもしれませんね。
キリグア遺跡の入場料は約1200円です。
公園の入り口にある博物館では、マヤ族の歴史や石碑、それに描かれている象形文字の意味を詳しく学ぶことができます。
また館内では、キリグアが栄えていた時代には、金よりも価値があったというヒスイのコーナーもあり、アクセサリーや工芸品を求めることができます。このヒスイは、キリグアの近くのサカパという場所で採掘されていて、米国の専門機関による鑑定もされている証明書付ですので、グアテマラ旅行のちょっと高価なお土産に最適ではないでしょうか。
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(2024/10/15更新)
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