写真:浮き草 ゆきんこ
地図を見る大阪城の正面玄関「大手門」に比べ、JR大阪城公園駅前の大阪城ホール側にある青屋門は人がまばら。正面から入って天守閣だけみて正面から帰ってしまう人が多いですが、反対側の北側エリアには押さえておきたい「石」がたくさんあるんです。
まずは、風情たっぷりの極楽橋へ。大河ドラマなどでも使われそうな橋と天守閣とのコラボは絶好の撮影スポット!ぜひ、記念撮影を。
写真:浮き草 ゆきんこ
地図を見る極楽橋を渡り、すぐのところにあるのがお目当ての「刻印石広場」です。といっても事前知識がないと「単なる石が点在している場所」というくらい、ほとんどの人が素通りしてしまいます。
写真:浮き草 ゆきんこ
地図を見る石をよ〜く見てみると、何やら記号らしきものが見えるはず。これは、大名の家紋や石の産地を示したもの、奉行の名前などさまざまな意味合いを示す印なんです。
刻印の意味を記した説明板があるので、気になった刻印があったら調べてみてください。加賀前田家家臣や筑前黒田長政の刻印もありますよ。
写真:浮き草 ゆきんこ
地図を見る石垣の表面にあるボコボコとした、石が崩れかけているの様子が見てとれるでしょうか。刻印石広場から山里口出枡形に行く途中にある機銃掃射痕です。
第二次世界大戦時、陸軍の中枢機関が大阪城内にあったことから標的となり、8度に渡り、空襲を受けました。
山里口出枡形へ向かう、上り坂になる手前にあるので、注意深く探してみてください。
写真:浮き草 ゆきんこ
地図を見る天守閣が見えてくると、圧倒的な迫力についつい天守閣ばかり見がちですが、天守閣を支える石垣にも注目!石垣が平らではなく、ちょっとボコボコしている感じに見えます。
これも、第二次世界大戦時の痕跡です。砲撃を何度も受けても崩れ落ちなかった石垣。強固なつくりだったことが伺えます。
写真:浮き草 ゆきんこ
地図を見るツアーなど、観光バスで大阪城に行くときに使われる正面玄関の「大手門」。大手門をぬけ、桜門をくぐると見えてくるのが、表面積36畳敷、推定130トンの大阪城内一の巨石「蛸石」です。近くで立ってみるとその大きさに圧倒されるはず。
蛸石とは、石の左端にあるタコのようなシミにちなんで名づけられたものですが・・・タコに見えるかどうかは、皆さんの目で確かめてみてください。
写真:浮き草 ゆきんこ
地図を見る蛸石の横にある鳥帽子石は、さほど大きくもなく、解説版もないため素通りしてしまいがちですが、形に注目!
鳥帽子とは、平安時代から元服した男子が正装のときに着用した黒く長い帽子のことで、この石は、鳥帽子の形に似ていることから名づけられました。と言われれば、そう見えなくもないですよね。
写真:浮き草 ゆきんこ
地図を見る大阪城で巨石が多く点在する場所は、大手門枡形※、その反対にある京橋口枡形、そして、蛸石がある本丸桜門枡形の3か所。蛸石につぐ2位の大きさを誇る肥後石は京橋口枡形エリアにあるので、ぜひお立ち寄りを。
※枡形とは本丸の正面入り口を守るために石垣で四角く囲んだ場所のこと。
写真:浮き草 ゆきんこ
地図を見る櫓とは、矢倉、矢蔵とも記載され、武器庫保管、火薬貯蔵庫、監視、攻撃や防衛などを担った建造物です。城内の要所に配置されている櫓の内部は、時期により特別公開されています。
明治維新の大火や第二次世界大戦の空襲で多くの櫓が消失した中、公開される多聞櫓や千貫櫓、焔硝蔵は、幸いにもこれらの被害を受けずに現存する貴重な建造物です。
日本にあるほかの城の櫓に比べると、圧倒的な規模を誇り、見ごたえ抜群。幕末の動乱中、大阪城を拠点にした徳川家茂や慶喜も足を踏み入れたと伝わる櫓。同じ空間にいると、幕末にタイムスリップした気分になるはず。
写真:浮き草 ゆきんこ
地図を見る内部には、敵の侵入を阻んだ槍落としや石落としの穴、独特の色合いの渡り廊下などがあります。火縄銃で敵を狙う銃眼もあり、実際に火縄銃を構えて大手口方面に狙いを定める体験もできます。
写真:浮き草 ゆきんこ
地図を見る内堀を囲む石垣にも刻印石があるんです。これを見るには、大金に輝く大阪城御座船に乗る必要があります。内堀をゆっくりと約20分かけて遊覧する大阪城御座船からは、大阪城を真下から眺めることができ、その迫力に圧倒されるはず。日本一高い石垣すぐ近くまで船を寄せてくれるので、普段見られない、内堀の石垣を見ることができます。
普段は見られない角度からみる大阪城は一見の価値あり!
写真:浮き草 ゆきんこ
地図を見る今回紹介した石巡りコースは、ゆっくり歩いて30分ほど。大手門から極楽橋にいって、また大手門に戻りたいけれど、歩きたくないなというときに使いたいのがロードトレインです。肥後石を通り、大阪城公園も経由するので便利な乗り物です。
写真:浮き草 ゆきんこ
地図を見る最後に石の番外編。現在の石垣は徳川期のものですが、豊臣期の貴重な石垣が、城外に野ざらしで置かれています。場所は、極楽橋から城外に出て、追手門小学校の横をまっすぐ歩いた先にあるドーンセンターの横。かなり貴重なものな割には、さりげなく置かれてあり、看板も目立たないので、お見逃しなく。
今回紹介した以外にも、巨石がごろごろしている大阪城。巨石を用いた理由は、お金があるというだけでなく、巨石を運ぶだけの多くの労働力を持っているという、徳川の権力の象徴の証。
天守閣だけでなく、巨石や刻印石など歴史を刻んだ石にも目を向けて歩いてみると、新しい発見があるかもしれませんよ。
住所:大阪府大阪市中央区大阪城1-1
大阪城公園内入場無料
天守閣開館時間:9:00〜17:00
休館日:12月28日から翌年1月1日
天守閣料金:大人600円、中学生以下無料
アクセス:
地下鉄谷町線 谷町4丁目駅1-B番出口 天満橋駅3番出口
地下鉄中央線 谷町4丁目駅9番出口 森ノ宮駅1番出口、3-B番出口
地下鉄長堀鶴見緑地線 森ノ宮駅3-B出口 大阪ビジネスパーク駅1番出口
JR環状線 森ノ宮駅、大阪城公園駅
東西線 大阪城北詰駅
京阪電車 天満橋駅
大阪城公園内移動交通システムや大阪城御座船、櫓公開については関連MEMOのHP参照。
※2019年4月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
この記事の関連MEMO
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(2023/11/29更新)
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