星を掬えるほどの光の海。摩耶山「掬星台」〜神戸の夜景vol.1

星を掬えるほどの光の海。摩耶山「掬星台」〜神戸の夜景vol.1

更新日:2013/02/12 16:56

下川 尚子のプロフィール写真 下川 尚子 ライター
函館、長崎と並んで、日本三大夜景のひとつに数えられるのが、神戸・摩耶山の「掬星台(きくせいだい)」です。
「星を掬(すく)えるほど」の夜景である、というのがその語源。その名前のとおり、こぼれるような光の粒が遠くまで敷き詰められた夜景は、思わず息をのむほどの絶景です。
神戸は夜景のきれいな街として知られます。「1000万ドルの夜景」と称されるその光景を、ぜひご覧になってみてください。

掬星台、夜景観賞のコツ

掬星台、夜景観賞のコツ

写真:下川 尚子

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掬星台は、神戸の六甲山系のうちの摩耶山山頂付近の展望台。
神戸市街から車で約30分(駐車場から徒歩10分)、公共交通機関でも、まやビューライン(ロープウェー)やバスを使ってアクセスできます。

夜景を見るなら、すっかり暗くなってから・・・というのは定番だと思いますが、掬星台で夜景を観賞するなら、日が沈んだ後、少し明るさが残っているくらいの時間から、じっくり観賞するのがオススメ。

夜のとばりが下りていくにしたがって、少しずつ輝きを増していく神戸の夜景は、情緒たっぷり。
埠頭にはオレンジ色のあかりがともりはじめ、徐々に増えていく光がゆっくりと街の輪郭を海上に描いていきます。

きれいな夜景を見るために、何よりも大切なのが天気。
空気の澄んだ、晴れた日の夜景がやはりきれいですので、神戸に数日間滞在される方は、天気の良い日に掬星台へ行くプランを組んでみてください。
(この日は少しけむっていて、万全の写真がお見せできないのが残念です・・・)

また、標高700mの展望台は、市街地と比較すると時期によってはかなりの寒さになります。
秋冬は、あたたかくしておでかけくださいね。

掬星台から見える景色は?南東方面

掬星台から見える景色は?南東方面

写真:下川 尚子

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あたりがすっかり暗くなってくると、夜景はいっそう輝きを増していきます。

掬星台からは、大阪から神戸、明石のあたりまでの景色を幅広く見ることができます。
写真は、掬星台から南東の方角を向いて撮った写真です。
正面に見えるのが神戸(灘)の市街、左手に見えるせり出した部分が六甲アイランド。そして、右手側、一部分だけが見える島のような部分が、ポートアイランドです。

正面に見える海は大阪湾。そして、その向こう側に細く見えるのは関西国際空港のあたりです。
天気が良い日なら、空港から発着する飛行機や和歌山方面までを広く見渡せるといいます。

非常に美しい夜景のことを「100万ドルの夜景」といいますが、実はこの言葉、もともとは昭和初期の神戸の夜景が語源といわれています。
当時、六甲山から見える神戸の夜景の電気代を全部足すと、約100万ドル相当だったからなのだとか。
ちなみに現在では、そのころより光が格段に多くなり、「神戸1000万ドルの夜景」と言われています。

掬星台から見える景色は?南西方面

掬星台から見える景色は?南西方面

写真:下川 尚子

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掬星台から南西の方角に目を転じると、神戸の中心部が見えます。

写真は、神戸のベイエリアを中心に撮影してみました。
中央あたりに、赤いつづみ型のポートタワー、そして白いカマボコ型のホテル(神戸メリケンパークオリエンタルホテル)などがご覧いただけます。
こうして、展望台から神戸のランドマークを探すのも面白いですね。

なお、天気の良い日なら、明石海峡大橋や淡路島なども眺めることができます。

摩耶きらきら小径を歩いてみよう

摩耶きらきら小径を歩いてみよう

写真:下川 尚子

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掬星台には、展望スポット以外にちょっとした広場があるのですが、そこを通っているのが、「摩耶きらきら小径」です。
天の川をイメージしてつくられたこの小さな道、地面が青く輝いているのが分かるでしょうか?

これは、蓄光財を利用して作られた道で、夜になると青く浮かび上がり、幻想的な光景になります。
なんともロマンティックですね。夜景観賞の合間に、歩いてみてはいかがでしょう。

昼間の「掬星台」、リュックサックマーケット

昼間の「掬星台」、リュックサックマーケット

写真:下川 尚子

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掬星台といえば夜景が有名で、訪れるなら「ぜったい夜!」とオススメしたいところですが、実は、お昼はお昼で見どころがあるんです。

それは、掬星台で定期的に行われているイベント、「リュックサックマーケット」。
リュックひとつあれば誰でも参加できるフリーマーケットで、事前申し込みは不要。出品したい商品をリュックにつめて持っていくだけと簡単です。
掬星台へは車両の乗り入れはできませんので、参加は車+徒歩、もしくはロープウェーやバスの利用となります。

「交流を楽しむために」行われているリュックサックマーケット、お時間の合う方は、のぞいてみてはいかがでしょうか。
思わぬ旅行の思い出ができるかもしれません。
(冬季の開催はありませんので、開催日などは事前にホームページなどをご確認ください)

もちろん、フリーマーケットを楽しむだけでなく、晴れた日に展望台から見渡す景色も、絶景です。

神戸で最も有名な夜景スポットを紹介してみましたが、いかがでしたか?
これから、神戸のほかの夜景スポットもご紹介していきますので、お楽しみに。
「1000万ドルの夜景」、神戸に旅行されるときにはぜひご覧になってみてください!

掲載内容は執筆時点のものです。 2013/02/10 訪問

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