京都・永観堂のおもてなし!エレベーターと臥龍廊の曲線美!

京都・永観堂のおもてなし!エレベーターと臥龍廊の曲線美!

更新日:2015/02/20 14:09

古都の U助のプロフィール写真 古都の U助 ブロガー
通称「永観堂」とよばれ、「みかえり阿弥陀」や「紅葉の永観堂」として名高い京都の「禅林寺」。
紅葉シーズンは大変な人出となりますが、ご年配の方に嬉しい境内の中のエレベーターや、山肌の地形を生かした臥龍廊など、季節を問わない魅力もたくさんあります!
屋根付きの回廊をめぐるので、雨や雪の日でもおすすめです!

古方丈のゆらぎガラス

古方丈のゆらぎガラス

写真:古都の U助

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明治時代には、洋風建築だけでなく木造住宅や寺院などで窓ガラスが多く採用されるようになりました。しかし、当時の技術ではガラスは厚みが均等ではないため「ゆらぎガラス」「手延べガラス」などと呼ばれています。
写真をよく見ていただくとガラスに映った手すりは湾曲しています。
逆に窓の内側から方丈庭園を見ていただいた場合は、風で木々がゆれる様子がゆらゆらとして不思議な魅力があります。

古くは「ガラスは液体である」という説が有力であったものの、最近では「ガラスは特殊な固体である」という説が有力になっているそうです。実はガラスはまだまだ分からない部分も多いということなのですが、これだけ大きな窓がある永観堂では、そんな謎につい思いをめぐらせてしまいます。

雨や雪の日でもおすすめ

雨や雪の日でもおすすめ

写真:古都の U助

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京都では履物を脱いでいただき、各お堂を回っていただく寺院が数多くあります。普段は少々面倒に思われるかもしれませんが、雨の日は一旦屋内に入ると傘が必要ない、という点は大きな魅力です。

永観堂も古方丈から瑞紫殿、釈迦堂、御影堂、阿弥陀堂、開山堂などが回廊でそれぞれつながっていて、唐門前庭、方丈南庭、方丈北庭を、屋根のある回廊などからゆっくり鑑賞することができます。

もみじの永観堂、もちろん青もみじも美しいです。
雨に濡れたらなおさらですが、やはり歩き回ったり、写真を撮るとなると屋根のある場所が大変嬉しいですね。

エレベーターで本堂の阿弥陀堂へ

エレベーターで本堂の阿弥陀堂へ

写真:古都の U助

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石垣、木材、白漆喰の壁に花頭窓が配されているのはなんとエレベーターです。
写真の画面左手は御影堂(祖師堂)で、法然上人像と、西山上人像を安置しています。御影堂は1912年(大正元年)に完成した総ケヤキ造りのお堂です。

写真のエレベーターを上がると、御影堂より一段高いところにある「みかえり阿弥陀」で有名な阿弥陀堂へ行く事ができるので、年配の方には嬉しい限りかと思います。
阿弥陀堂は、はじめ1597年(慶長2年)大阪四天王寺の曼荼羅堂として建築され、10年後の1607年に現在地に移築されています。

臥龍廊の曲線美

臥龍廊の曲線美

写真:古都の U助

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臥龍廊は、屋根付きの渡り廊下の姿が、まるで龍のように見えるというところから名付けられています。
永観堂の臥龍廊はなだらかな階段になっていて通行が可能ですので、階段から独特の姿を堪能することができます。
急斜面の岩肌に沿って曲がる永観堂の臥龍廊は、螺旋階段を彷彿とさせる見事なものです。
屋根や、階段も龍の関節や鱗にたとえられます。

また、この臥龍廊のそばにはひときわ背の高い「三鈷の松」が生えています。通常日本の松の葉は細長い針のような葉が2本束になっていますが、三鈷の松は3本で束になっており、持っていると三つの福が授かる、といわれています。

地形を生かした境内

地形を生かした境内

写真:古都の U助

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御影堂の裏から右へ行くと有名なみかえり阿弥陀を安置する阿弥陀堂、左へ行くと臥龍廊を上って開山堂へ行く事ができます。
紅葉で有名な永観堂ですが、この臥龍廊一帯も紅葉が素晴らしく、同寺が建立される前、この地に住んだ藤原関雄の有名な和歌にちなんで岩垣紅葉とよばれています。
また臥龍廊の階段部分を登った場所では京都市内の景色が楽しめ、臥龍廊よりさらに高所にある多宝塔を見ることもできます。

もみじだけじゃない永観堂

秋の紅葉シーズン以外の、ゆっくり見て回れる永観堂のお参りもいいものです。
今回紹介したお堂周辺の景色以外にも、放生池周辺の広い屋外の庭園も、四季折々に素晴らしいですよ。
拝観は大人1人:600円

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掲載内容は執筆時点のものです。 2015/02/02 訪問

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