標高4,478 mのマッターホルンは、写真をご覧いただいても判るように、岩肌の剥き出る、切り立った険しい山です。登山鉄道もなければ、ロープウェーもありません。そのため、旅行客がマッターホルンを気軽に登山することは残念ながら出来ません。しかし、周辺の山々からその雄姿を眺めるだけでも十二分に楽しめる特別な山です!いや、むしろ周りから眺める方が堂々たるその美しい姿のマッターホルンをずっと楽しめる、と言っても過言ではないでしょう。角度が違えば表情も様々なんですよ!
*写真はツェルマットの町から見たマッターホルン。
例えば、ロープウェーとゴンドラを2回乗り継ぎながら登頂するクライン・マッターホルン(Klein Matterhorn)の展望台や、そのルートの途中、シュヴァルツ湖(Schwarzsee)で下車して眺めるマッターホルンも素敵です。または、ゴルナーグラート鉄道で有名なゴルナーグラート展望台から望むマッターホルン、等いくつかの素晴らしいマッターホルンを眺めるスポットがあります。
*写真はクライン・マッターホルンからみたマッターホルン(右)、全然違って見えますよね!
今回は後者の、初心者でも簡単に歩ける、ゴルナーグラード展望台から設置されているリフェルベルクまでのハイキングコースを一緒に見ていきましょう。表情豊かなマッターホルンが楽しめますよ!
まずは、ゴルナーグラート展望台を目指し、ゴルナーグラート鉄道(Gornergrad Bahn)に乗りましょう。ゴルナーグラート山頂(Gornergrad Kulm)から見る、360度の大パノラマのビューの中でひときわ目立つマッターホルンは圧倒的です。
周囲にはモンブランのモンテローザ(4634m)、リスカ(4527m)、ブライトホルン(4160m)等の名峰の中の名峰が揃って周囲に広がるその絶景は贅沢の極みです。さらに、これでもか!と、手前にはパワフルに流れ出すグレンツ氷河(Grenzgletscher)も見られます。
*写真はグレンツ氷河
早速ゴルナーグラート山頂(3,089m)からリッフェル湖経由でリッフェルベルク(Riffelberg、2,582m)を目指して歩きます。所要時間は平均1時間30分程度です。水分をしっかり摂りながら、ゆっくりと下山して行きましょう。
道程の景色は絶景の連続で「凄い!」の一言に尽きるので、時間も疲れも忘れて簡単に歩けてしまいます。目前に迫りくるように立ちはだかる圧倒的なエネルギー漲りるアルプス山脈、その中で悠々と僅かな草を食べ続ける山の羊。それらの世界観は、夢の世界とばかりに眺める「世界の絶景写真集」の1ページのようです。
*山の天候は非常に気まぐれ、且つマッターホルンは恥ずかしがり屋なので、姿を隠してしまうことが多々有ります。そのことは踏まえておいてください!
アルプスの勝景に圧倒されながら歩いていると、あっという間にリッフェルベルク湖(Riffelsee)が見えてきます。この湖面に映るのが、マッターホルンを見に来る観光客にとってぜひとも観たい、名物!「逆さマッターホルン」です。
風が吹かず、湖面がピタリと静止している時は、湖面はまさに鏡と化し、マッターホルンの逆さの姿が美しく映し出されます。この美しい絵を見られた方は幸運です。
マッターホルンの楽しみ方は一人一様、どこから眺めても楽しめるものです。しかし、自信を持って皆さんに一押し出来るのが、今回紹介した「ゴルナーグラート 〜 リッフェルベルク」間のハイキングコースです。大自然の恵み、力強さ、高山の動物や植物のたくましさを見ると、正に「感慨無量」、様々な感情が湧き出てくると同時に日頃の悩みが小さく感じて、きっと吹っ飛んでしまいますよ。
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ハイキングする当たっての注意点
注意点1
道中はごつごつした足場の悪い場所もあります。靴をしっかり選びましょう。トレッキングシューズが一番良いですが、履き慣れた運動靴でも十分に対応できます。
注意点2
水分補給はハイキングに大変重要です。十分な水分を持ってハイキングを始めましょう。山の上(例えば、ゴルナーグラード展望台)での飲料品は料金は跳ね上がります。麓のスーパーなどで購入しておく事をお勧めします。
注意点3
山の上と下では温度の差が激しく異なります。ゴルナーグラード山頂などは氷点下になることも。重ね着をして、それぞれの気温に対応できるようにしましょう。
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