京都御苑は、光厳天皇の即位(1331年)以来東京遷都までの約500年間現在の京都御所が天皇の皇居で、江戸時代二百もの宮家や公家の邸宅が立ち並ぶ町でした。東西約700メートル・南北1300メートルの全長4kmの広い敷地です。しかし、明治維新で天皇が東京に移られたことで宮家や公家も京都を離れ、これら邸宅は取り除かれ、公園として整備され市民へ開放されました。
現在御苑内には百年を越える樹林が育ち、京都御所、大宮御所、仙同御所、京都迎賓館、旧公家屋敷跡、庭園、歴史的遺構(「蛤御門」など)が点在し、京都の中心で特別な存在となっています。京都御苑内に生育する樹木は約5万本といわれていて、四季折々の訪問客の目を楽しませてくれます。特に春の桜は広い公園内のあちらこちらで咲き誇ります。
「近衛家」は、鎌倉時代に成立した藤原氏嫡流で公家の家格の頂点に立った五家(近衛家・九条家・二条家・一条家・鷹司家)の一つで、名門の家柄です。江戸時代に近衛家は、京都の烏丸今出川の京都御苑内にあり、その場所は、同志社大学今出川キャンパスの向かいに位置します。京都御苑の「今出川御門」の近くにあります。
今出川御門を入ってすぐ右手の道を50mほどまっすぐ進むと、しだれ桜の大木が見えてきます。京都御苑が広大なので、その一角にただ桜が咲いているように見えますが、近づいてみると、何本もしだれ桜が植えられていて、その数約60本あります。
近衛邸跡の庭園に塀や建物はありませんが、大きな池を囲むように庭園は保存されています、その池は、同じ御苑内の堺町御門近くの九条家の九条池に対し近衛池とよばれています。大きなサギが時々羽を休めている姿も見ることができます。
「京都御苑近衛邸跡」に咲くしだれ桜は種類も多く、早咲きの品種が咲く3月中旬からその後4月にかけて一か月ほど楽しめます。特に青空の下、乱れ咲くしだれ桜は見事です。
近衞邸跡のしだれ桜が華やかに開花するひと月ほど前の2月下旬に、京都御苑に約200本ある梅林の開花があります。その後少しずつ暖かくなる3月中旬にはその北側の桃林で花が開き始めます。「桃」の花と、近衞邸跡のしだれ桜はほぼ同時に楽しむことができます。この時期まで「梅」の花が残っていれば、「梅」、「桃」、「桜」を同時に愛でることができます。
上の写真は、桃の花です。
京都御所は、毎年春と秋に一般公開しています。平成27年の京都御所春季一般公開は次の通りです。(申込手続不要、無料です)
1 期間 平成27年4月3日(金)から4月7日(火)までの5日間
2 入門時間 午前9時(開門)から午後3時30分(閉門)まで
春の特別拝観の時には、京都御所内にある「左近の桜」も見学できます。
京都御苑内には桜の木が多いです、近衛邸跡のしだれ桜が終わっていても、一周4kmの御苑をのんびり散歩しながら是非他の「桜」を愛でてください。
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(2024/10/15更新)
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