写真:藤田 聡
地図を見る「忘れの里 雅叙苑」は妙見温泉(鹿児島県霧島市)にあり、日本一の宿泊料を誇る超ハイクラス宿「天空の森」の姉妹館。昔から日本を代表する温泉宿として「東の仙仁温泉岩の湯 西の雅叙苑」と呼ばれます。予約殺到で話題の豪華クルーズトレイン「ななつ星in九州」の3泊4日コースで、列車外に宿泊する唯一の宿(妙見石原荘も選択可能)でもあり、グレードの高さはお墨付きです。
高級旅館ですがビルホテルではなく、古民家移築の客室露天風呂を40年前に始めた元祖の宿で、「日本の原風景」を思わせる上質な秘湯の佇まいです。旅館入口に「この道 にわとり優先」の看板があり、鶏に象徴される自然が最優先の宿でもあります。
日帰り温泉は予約不要ですが、事前連絡した方が対応がスムーズ。客室を利用する日帰り滞在は予約が必要です。昼食と風呂どちらを先にするか聞かれますが、食事を先にするのがおすすめ。料理が出来るまで「忘れの里 雅叙苑」の風情を楽しみ、放し飼いのニワトリや烏骨鶏と戯れていると、待ち時間もあっという間。食事は「茶房 不忘舎」に用意されます。
写真:藤田 聡
地図を見る忘れの里 雅叙苑の日帰り温泉は「昼食と入浴一回」がセットで、昼食のみも可能ですが入浴のみは不可。「手打ちそばセット」「サラダらーめんセット」「鶏丼セット」の三種類から選択します。おすすめは「サラダらーめんセット」で、野菜が新鮮なので猛烈な美味しさ。一見真似出来そうですが、自家栽培の野菜が入手出来ない限り真似出来ない旨さです。
器や箸に竹を用いるのが名物で、さらに箸置きが菜の花。カンブリア宮殿に田島社長が出演した際、銀座で房総の菜の花を見たのが宿改装の原点と語っていた、美しい上に深い意味のある菜の花です。食後はコーヒーか紅茶と、お茶菓子が付きます。
写真:藤田 聡
地図を見る忘れの里 雅叙苑では日帰り温泉でも、上質な滞在感を得られます。
写真は大浴場「建湯(たけるゆ)」前の広場で、こもれびに照らされ苔の上に模様が出来、コバルトブルーの渓流があり、テーブル代わりなのか岩と木の椅子が三つある。ただそれだけの到着時には見過ごした風景ですが、食後に見ると猛烈に美しい絶景と感じます。
忘れの里 雅叙苑の日本の原風景を満喫し、ニワトリと戯れ、滋味溢れる料理を堪能した結果として、「自然優先」のコンセプトが体に染み入り、自然の美しさに敏感になるのです。こうした自然の見え方の変化は、由布院玉の湯など日本屈指の高級旅館で共通して感じる特別な滞在感。それを短時間の日帰り温泉でも得られるのですから、素晴らし過ぎます!
写真:藤田 聡
地図を見る忘れの里 雅叙苑の温泉は三源泉利用ですが、宿泊者専用の「ラムネ湯」の他は、温度調節の為混合利用です。日帰り温泉では大浴場の「建湯」を利用しますが、この温度調節が絶妙で最高の気分で入浴出来ます。
季節によっては最初猛烈に熱いと感じますが、温度刺激に温泉成分の塩分刺激が加わり熱く感じるだけです。少しずつ体を慣らして全身入ると、今度は猛烈に気持ち良くて湯船から出れません!
冒頭で食事を先にするのをすすめたのは、まさにこの為。風呂が先だと食事時間に縛られ長湯出来ませんし、入浴は一回なので食後は風呂に入れません。折角、気持ち良くて出れないのですから、日帰り時間終了まで極力長湯するのがおすすめです。
忘れの里 雅叙苑が気になる人は、ともかく一度日帰り温泉を経験してみて下さい。立ち寄り入浴のみは不可ですが、食事付きで入浴可能とは知らない人も多く、穴場の雰囲気も漂います。
食事と入浴一回で3000円は高いと思うかもしれませんが、実際に経験すると素晴らしいので、むしろお手頃価格と思えます。日帰り滞在は12000円ですが、温泉付き客室に二人で宿泊したら30000円以上するので、やはりお手頃価格。次回は日帰り滞在したいと思うに違いありません。
日帰り利用出来ない高級旅館も多い中で、気軽に利用出来る日帰りコースがあるのは、本当に有難い限り。忘れの里 雅叙苑の日帰り温泉は、断然おすすめです!
忘れの里 雅叙苑の姉妹館には、妙見温泉田島本館もあります。田島本館は私の愛用宿の一つで、三つの源泉を三つの湯船で楽しめる、温泉の泉質も風情も完璧な湯治宿です。詳細は、別記事で紹介しましたので、是非ご覧ください。(記事最後の「この記事の関連MEMO」の中に、別記事へのリンク集があります)
妙見温泉を代表する、もう一軒の高級旅館「妙見石原荘」についても、別記事で紹介しましたので、併せてご覧ください。
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(2023/12/7更新)
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