日本の伝統美感じる『ホテルオークラ東京』今の姿は2015年9月まで

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日本の伝統美感じる『ホテルオークラ東京』今の姿は2015年9月まで

日本の伝統美感じる『ホテルオークラ東京』今の姿は2015年9月まで

更新日:2015/03/04 17:38

吉野 良のプロフィール写真 吉野 良 ホテルビジネス実務検定試験

東京・虎ノ門に佇む歴史あるホテル「ホテルオークラ東京」。皇族方をはじめ、各国の海外来賓をおもてなししてきたホテルは、まさに日本の迎賓館の役割を担ってきたと言っても過言ではありません。館内の日本的な美を感じる空間はまさに贅沢そのもの。残念ながら2015年9月に本館建て替え工事の為にその姿はしばしのお別れ・・。今しか見られない最後の「ホテルオークラ東京」へ是非訪れてみてください。

半世紀近い歴史が育むホテル

半世紀近い歴史が育むホテル

写真:吉野 良

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創業者大倉喜七郎による「世界に通用する日本独自のホテル」をビジョンに、東京オリンピックを目前に控えた1962年、「ホテルオークラ東京」が開業しました。1964年東京オリンピック時には選手村にレストラン関係者を派遣したことでも知られ、歴史に培われた味やサービスは現在でも引き継がれています。

ホテルは建て替え予定の本館と別館があり、ホテル直営のレストランやバーが全11店。レストランには伝統的なメニューもあり、その開業当時から変わらない味に、いまでも多くのファンが足を運んでいます。ホテルの外壁も面白く「なまこ壁」と言って瓦と瓦の境に漆喰を盛り、その様がナマコに似ていることからこの名称になり、今でもホテルの外観を象徴するものとなっています。

※建て替えは「本館」のみです。

本館ロビーの「粋の結集」

本館ロビーの「粋の結集」

写真:吉野 良

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本館エントランスから入ると目の前にあるロビー。まずはここでゆっくりとロビーを眺めていただきたい。一見60年代に建てられたホテルであるため、古い印象もあるかもしれないが、この空間にも凄く意味が込められた、今のホテルには中々ない拘りがあります。

その拘りをちょっとご紹介。写真はロビーの一部ですが、イス5脚がテーブルを囲むように配置されています、これはロビー上部から見ると「梅の花」を表現しているものでこの配置になっているそうです。また右側の障子も雪見障子となっていて外の緑を望める日本的な空間づくりがなされていて、ロビー奥の障子にも外の笹の葉だけだシルエットで映るように計算されていたりと、まさに「粋」な演出の結集とも言えるロビーです。そして通常のホテルにはロビーで珈琲など飲めるラウンジがありますが、ここのホテルには無いのも特徴的。まさにこの演出を静寂のなか楽しんでいただきたいという無形の「粋」の演出もまた良い。

ホテルオークラ東京には六角形のデザインをした模様が多くこれにも意味があります。六角形は「亀の甲羅」をイメージしていて、「亀」は縁起の良いもの、おめでたい模様なので館内のいたるところに六角形が存在しています。外装・内装・什器のデザインには、その他様々な日本古来の美しい紋様が随所に取り入れられ、それを見つけるのもホテルオークラ東京での滞在の楽しみのひとつでしょう。

癒しが約束された客室へ

癒しが約束された客室へ

写真:吉野 良

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客室は本館408室・別館388室の合計796室と非常に豊富。スタンダードなお部屋からインぺリアルスイートまでのお部屋には「和」を基調とした客室や「洋」を基調としたヨーロピアンなスタイルの客室まで様々。

今回ご紹介するお部屋は本館9階グランドコンフォートフロアに属する「コンフォートスイート(73平米)」。このフロアは同フロアにあるスパ施設「スパネイチャーコート」が一体となったフロアで、滞在中は同施設で酸素濃縮器によって心身ともにリラックスできる「O2&メディテーション」や太陽に近い光によって精神を安定&高揚させる「ジェットラグリリース」など5つのメニューを自由に利用できます。

またオプションとしてリフレクソロジーやハンドフィール・ヘッドフィールなどの身体の疲労緩和するメニューが1つ利用できるのも特典のひとつです。

おもてなしを折り紙にたくして

おもてなしを折り紙にたくして

写真:吉野 良

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客室のベッドルームに入ると、かわいい鶴の折り紙がお出迎えをしてくれます。小さな折り紙からもおもてなしの心を感じることができる、ちょっと楽しいサプライズプレゼントです。

茶色を基調としたお部屋にはオットマン付きのソファとガラス製のライティングデスク。コーヒーマシーンも完備されており快適そのもの。二面の大きな窓は障子模様のすりガラスというのもホテルオークラ東京らしい演出です。またこのお部屋の空調はマイナスイオン効果のある空調やベッドやピローもホテルオリジナルのものが用意されています。

バスルームも清潔感のある快適な空間。洗面スペースは2つ。独立したシャワーブースには多機能マッサージ付きのシャワーヘッド。バスタブも背もたれが湾曲した作りの為、リラックスしたバスタイムを過ごすことができます。

※設備は客室によって異なる場合があります

ホテルオークラ東京の自慢の料理

ホテルオークラ東京の自慢の料理

写真:吉野 良

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ホテルオークラ東京をご紹介するうえで、欠かせないのが料理。とくに初代料理長小野正吉氏(1918〜1997)なくして日本のフレンチは語れない。まだフレンチが親しまれていなかった1962年、いかに日本の人の舌に合わせていくか、それでいてフランス人が食べてもおいしいと思える料理を常に考え、世界をもてなすホテルとして、世界をもてなすフレンチをつくるその使命のもと、小野料理長から生まれた1品1品が、現在のホテルオークラ東京の料理へと受け継がれています。

ホテルオークラ東京で食べていただきたい料理を3つご紹介したい。

■『コンソメスープ』※レストラン「オーキッドルーム」
写真がそのコンソメスープですが、まるで上品な紅茶のように綺麗に透き通ったスープは注がれた瞬間にまろやかな香りに包まれる。3日間かけて生まれるコンソメスープはきっと今までに飲んだことのない本物の味を体験できます。

■『ローストビーフ』※レストラン「テラスレストラン」
低温でじっくりと焼かれたローストビーフは目の前で切り分けていただくパフォーマンスも楽しい。切ると綺麗な桃色をしているお肉は、口に入れるた瞬間にとろけてしまう絶品の料理。こちらのローストビーフは赤ワインやシャンパンに良く合う一品です。

■『フレンチトースト』※レストラン「オーキッドルーム」
こちらも大人気の一品。注文を受けてから焼き上げるフレンチトーストはふっくらとしてまるで卵焼きのよう。ホテルの朝食メニューとしても人気で、ここのフレンチトーストが世界一と絶賛した国家元首もいるそうです。

次の世代にも伝えていきたいホテル

ホテルオークラ東京いかがでしたでしょうか。
「おもてなし」それは決して人から人だけではなく、物から人へというおもてなしの形がある事を教えてくれるホテルでもあります。例えば本館から別館への連絡通路の階段があえて低く作られているのは和服の方でも歩きやすいように。またエレベーターの扉をコントロールするOPEN:CLOSEのボタンの「CLOSE」の文字だけ印字されていないのも、「急がずゆっくり滞在してほしい」との願いをこめたものといったりと、どれも感心するものばかり。

2015年9月に本館建て替え作業が開始され、2019年の春に開業予定。1年後に2020年東京オリンピックを控えます。このホテルオークラ東京が誕生した時とまるで同じ。その後半世紀にわたり、おもてなしをしてきたホテル。新しく生まれ変わっても、次の時代も同じように日本のホテルとしておもてなしや日本の伝統美を伝えていってほしいホテルであることを願ってやみません。

本館の雰囲気や著名な芸術家の作品が数々存在する、美術館のようなホテルオークラ東京。その最後の本館の姿を見に行かれてはいがでしょうか?

ホテルオークラ東京
東京都港区虎ノ門2-10-4

掲載内容は執筆時点のものです。

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