ランサン王国は、初代ファー・グムが建国したラオス初の統一国家です。上座部仏教を国教に定め、クメール王国から多くの経典と高僧を招き入れました。そして、ファー・グム王がクメール王国の姫君と結婚した際に、セイロン(現スリランカ)で造られた黄金仏を贈られます。
王都として、また仏教信仰の中心地として隆盛を極めた「ルアン・パバン(Luang Prabang)」には、今でも80もの寺院が建ち並び、読経や太鼓の音が響き、そして線香の香りが立ち込めています。主な見所は、目抜き通りのシーサワーンウォン通り(Sisavangvong Rd.)とサッカリン通り(Sakkaline Rd.)に集中しています。数ある見所のなかから、外せない2つの寺院をご紹介します。
■ワット・シェントーン(Wat Xiengthong)
ラオスの寺院のなかで最も美しいといわれ、最古の寺院の1つ。「ルアン・パバン様式」といわれる、何層にも重なる屋根と、優美な曲線を描きながら広がる軒先が見所です。また、かつて寺院の敷地内にあった大きな木をモチーフにした、モザイク画「マイ・トーン(生命の木)」は、本堂裏手の壁面で見られます。
住所:サッカリン通り(Sakkaline Rd.)
拝観時間:7:00-18:00
■ワット・マイ(Wat Mai)
王宮博物館の隣にある、ルアン・パバンでも有名な寺院の1つ。1796年に建立された比較的新しい寺院ですが、5層にもなる「ルアン・パバン様式」の屋根はしっかりと受け継がれています。本堂の壁面に描かれた、古代インドの叙事詩ラーマヤーナのレリーフは見事な出来栄えです。
住所:シーサワーンウォン通り(Sisavangvong Rd.)
拝観時間:8:00-17:00
提供元:遠藤隆尚
地図を見るフランス植民地時代の1904年に、シーサワーンウォン王とその家族のために建設された王宮が、博物館として開放されています。実際に王族が使用した家具や衣装、世界各国からの贈答品などが展示されています。圧巻は「玉座の間」の壁面に飾られたモザイク画です。独特な朱色の壁に、日本から取り寄せた色ガラスを使用し、ラオスの人々の生活風景や、仏教にまつわる説法などを描いています。窓から入る日差しが、更にその美しさを引き立てています。
また、同敷地内にあるホア・パバン(Hor Prabang)も忘れずに参拝しましょう。ここには、クメール国王より贈られた黄金仏が安置されています。
■国立博物館(Luang Prabang National Museum)
住所:シーサワーンウォン通り(Sisavangvong Rd.)
開館時間:8:00-11:30、13:00-16:00
目抜き通りのシーサワーンウォン通りとサッカリン通りは、国立博物館や寺院のほかにも、多数のレストランやカフェ、民芸品や絵画などのショップ、旅行代理店が軒を連ねています。
寺院を巡りながら、時折ウィンドウショッピング、そして疲れたらカフェで一休み、といったように散歩を楽しむとよいでしょう。通りに建ち並ぶ建物は、ラオ様式もあり、フランス植民地時代の様式を取り込んだ建物ありと、モダンで洒落た雰囲気。日が落ちて、ランプがともり始めると、その美しさがより一層際立ちます。
日が暮れ始める頃になると、街の一角が活気を帯び始めます。おいしそうな匂いとともに、ラオスの人々の元気な掛け声が響き渡り、観光客が今夜の夕食を調達しに集まり始め、細い裏路地は大混雑です。
キットサラート通り(Kitsalat Rd.)から、シーサワーンウォン通りを国立博物館方面に歩き、1本目の細い路地が「フード・マーケット」エリアです。100メートルに満たない長さの路地には、ラオ料理の露店がびっしりと詰まっています。テーブルなどが用意されている店もあれば、持ち帰り専用のお店もあります。じっくり吟味して、おいしいラオ料理をいただいてください。
夕方にもなると、シーサワーンウォン通りの歩道に次々と露店が並び始めます。日が暮れる頃には歩行者天国へと代わり、ラオス最大のナイト・マーケットが姿を現します。
人や動物、植物をモチーフにした彩りが美しい、モン族の刺しゅうを始め、銀製品のアクセサリー、絵画にペーパークラフト、ラオスの米焼酎ラオラーオなど、見ているだけでも楽しめます。ナイトマーケットで売られているものは、値段も手頃。うまく値段を交渉して、すてきなラオス土産をゲットしましょう!
■ナイトマーケット
毎日17:00〜22:00
シーサワーンウォン通り路上(キットサラート通りからワット・マイの先くらいまでの約500メートル)
ルアン・パバンの見所の多くは、国立博物館を中心にして1キロメートル以内に集中しています。街並みを眺めながら、歩いて周るのが一番楽しめるでしょう。
そのほか、ルアン・パバン周辺には、4,000体以上の仏像が安置されている「パークウー洞穴(Pak Ou Cave)」や「セー滝(Tad Sae)」、ゾウ使いの資格(マフート免許)をゲットできるエレファント・キャンプなど、さまざまな観光スポットがあります。
ラオスいにしえの王都ルアン・パバンは、いつまで滞在したくなる魅力的な街ですよ。
*ルアン・パバンへのアクセスは、MEMOの「ラオス情報文化観光省(日本語)」を参照してください。
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