提供元:遠藤隆尚
地図を見る当時の中国王朝による支配から脱し、ベトナム初の王朝を建国した丁朝(ディンチョウ)。その首都は、せり立つ数々の岩山を自然の城塞とし、豊かな自然と水に囲まれた美しい地、ホアルー(Hoa Lu)でした。1010年にハノイ(旧名称タン・ロン、世界遺産)へ遷都されるまでの約44年間という短い間ですが、法整備や軍事強化などベトナム国家の礎を築きあげます。
現在見られる「古都ホアルー」の遺構は、17世紀に再建された初代皇帝ディン・ティエンホアン(Dinh Tien Hoan)と、2代皇帝レー・ダイハイン(Le Dai Hanh)の霊廟です。香が立ち込める霊廟内には、皇帝の座像が安置されています。また、本堂の前の通称「龍の庭」に刻まれたレリーフは一見の価値があります。
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地図を見る古都ホアルーは唐(中国)の都、長安にならって設計されました。また、長く中国の支配を受けていたこともあり、その景観はどことなく中国を彷彿させる雰囲気が漂っています。
初代皇帝ディン・ティエンホアン廟の入口となる門の苔むすさまは、一歩足を踏み入れると歴史の中へ誘ってくれます。
ディン・ティエンホアン廟の目の前には、半月に形どられた美しい池があります。冬にはピンク色の水蓮が咲き誇り、風景に彩りを添えてくれます。水蓮は午後には花を閉じてしまいますので、午前中には訪れておきたいところです。
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地図を見るディン・ティエンホアン廟の半月の池の前の道を、奥へ奥へと歩いてみましょう。切り立った崖のたもとに祀られた祠を横目にさらに歩を進めると、小さな村の中に入ります。
その先に建つ立派な南門を抜け、断崖にへばりつくように建てられた民家を過ぎると、遠くに岩山が重なりあう世界遺産の景色が出迎えてくれます。例えれば、底は浅く鏡を張ったような広大な湖。そこに道をつくり水田を整備し、家や墓を建て生活を営む、まるで水上に住む村のように感じます。
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地図を見る美しい景観と遺跡が目白押しの「古都ホアルー」は、近隣の都市ニンビン(Ninh Binh)から自転車に乗ってガイドと回る、エコツアーも盛んに行われています。ニンビンから約10キロメートル、少し遠くも感じますが周りの景色を眺めながらのんびり走れば、あっという間に時は過ぎていくでしょう。徒歩や自転車での観光は、車では見過ごしてしまいそうなとても小さな建物や、ベトナムの人々の生活に触れるチャンスがたくさんあります。
いかがでしょうか。
今回はニンビンに滞在してゆっくりと観光をするイメージでご紹介しました。あまり時間が取れない場合は、ハノイから日帰りツアーがお薦めです。古都ホアルーに、チャンアンやタムコック、香寺など周辺の観光スポットを回れるツアーや、途中の温泉に立ち寄るツアーなど、種類も豊富です。ハノイを訪れたら、ニンビンまで足を伸ばしてみてください!
■ニンビンへのアクセス
バス:ザップバット(Giap Bat)バスターミナルより約2時間。6:00〜18:00の間に多数の便があります。
列車:ハノイA駅より1日4便。約2時間半
■「古都ホアルー」へのアクセス
道順は非常に簡単なので、バイクをレンタルして移動すると便利です。または、車を1日チャーターするか、ニンビンから行くツアーに参加するとよいでしょう。
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