写真:月宮 うさ
地図を見るJR札幌駅から小樽方面の列車に乗り約15分の星置(ほしおき)駅から徒歩7〜8分の住宅街に突如現れる湿地帯「星置緑地」は、別名"星置水芭蕉公園"とも呼ばれる水芭蕉の名所。
毎年雪解け後の4月中旬くらいから白い妖精のような姿が顔を覗かせはじめ、4月下旬に見頃を迎えます。ここは美しい自然の楽園。住宅地のど真ん中であることを忘れてしまう風景が広がってます。
園内は遊歩道が整備されており、服装を気にせず歩くことが可能。バリアフリー化もされていますので車椅子の方も安心。家族みんなで気軽に自然を楽しめます。
水辺には鴨が羽根を休めていたり、水の中にはエゾアカガエルやエゾサンショウウオの姿や卵が!植物だけではなく多くの生物もここで暮らしています。興味がある方はそんなところにも注目してみてくださいね!
※星置緑地までは、"JR星置駅"下車後北口から出て左に曲がり(線路沿いを左)真っ直ぐ進むと到着します。駐車場はありませんのでご注意ください。
写真:月宮 うさ
地図を見る雪解け直後、早春の「星置緑地」を彩るのはたくさんの水芭蕉。純白の姿を園内全域で見ることができます。観察しながらゆっくりお散歩しましょう。
この白い部分は仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれる葉が変形したもの。花は中央の円柱状になった部分です。キレイな花(葉)にそっと触れてみたくなりますが、特に肌が弱い人は注意が必要。シュウ酸カルシウムと言うかゆみや水ぶくれを起こす成分が汁に含まれている植物ですので、自身を守るためにも自然を守るためにも見るだけにしておきましょう。
写真:月宮 うさ
地図を見る写真は「蝦夷の立金花(エゾノリュウキンカ)」。水芭蕉と一緒に早春の「星置緑地」を彩る鮮やかな黄色いお花です。この種は、北海道では湿地帯でよく見かけますが、本州では北部の限られた地域でしか見ることができません。
葉の形が蕗に似ていることから別名「ヤチブキ」とも呼ばれ、春先の若芽や若葉は山菜として食べることが可能。お浸しや天麩羅がオススメ…でも残念ながら星置緑地では採取禁止です。
他にもオオウバユリ・バイケイソウなど湿った場所を好む植物達を見ることができます。園内には春の植物を紹介した看板もありますので、名前と照らし合わせつつ観察し自然を学ぶのも良いでしょう。
写真:月宮 うさ
地図を見る「星置緑地」では珍しい植物も自生しています。
その中の1つ日本では北海道南西部でしか見ることができない「コジマエンレイソウ(小島延齢草)」をご紹介。
紫色の花を春に咲かせるこの種は、環境庁のレッドリスト絶滅危惧II類(VU)にも登録されている大変貴重な植物。札幌ではこの付近でしか見ることができません。3枚の花弁・萼片・葉を持ち、草丈は30cm〜60cm、花の大きさは3cm程。
エンレイソウは延齢草の名の通り長い寿命を持ちます。誕生からはじめての開花までは10年〜15年かかり、その後10年以上毎年花を咲かせ、寿命は20年〜50年とも。その生態系も神秘的な魅力に包まれた貴重なお花です。
写真:月宮 うさ
地図を見る春の訪れと共に開花し、夏までに葉を付け残りの季節は地下で過ごす草花、春の妖精=スプリング・エフェメラルと呼ばれる植物の1つ「キクザキイチゲ」。名前の通りこの花は、菊に似た花を1輪つけます。
「星置緑地」では草丈10cm程の小さな妖精さん達がたくさん♪色は北海道では白が普通なのですが、ここでは珍しい紫色の個体を見ることができます。
水芭蕉など早春の植物達を観察するならお昼がオススメですが、風景を楽しむのでしたら夕方もオススメの「星置緑地」。実は夕景の名所でもあるのです!
オレンジに染まる湿地帯はとても幻想的。晴れた日の夕方は、美しい夕日と水芭蕉を眺めてみませんか?園内が緑に生い茂る前だけの隠れサンセットスポットです。
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(2025/2/11更新)
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