写真:井伊 たびを
地図を見るここ北総大地は昔から「安らぎの地」であった。印旛沼、利根川、ひろがる緑。少林山「龍湖寺」は、そんな北総大地の豊かな自然に抱かれた小高い丘にある。
当寺院は覚海賛元(かくかいさんげん)禅師が救世安眠のため、安産子育ての大請願を起こし、建久2年(1191年)に創建された禅宗の古刹であり、古くから安産・子育てに霊験がある寺院として広く知られている。
写真:井伊 たびを
地図を見る六道(地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上)のそれぞれにあって、衆生の苦悩を救済する地蔵菩薩である「六地蔵」さまに見守れながら、緩やかな坂を進めば山門。この山門は階上が鐘楼となっている特異な構造で、歴史的にも貴重なものだ。
写真:井伊 たびを
地図を見る本堂左側の「開山堂」には十一枚の絵馬が奉納されており、すべて印西市の文化財に指定されている。絵馬には奉納年月と奉納者名が記され、年代は文政十二年(1829年)から明治二十二年(1889年)の間で、講中が印西市、印旛村(現印西市)、本埜村(現印西市)、我孫子市、成田市、栄町と広範囲にみられることから、近在の婦人たちが「絵馬」を奉納して信仰を深めていたことと、安産・子育ての信仰が周囲の地域を巻き込んでいたことがわかる。
また「絵馬」は江戸時代後半から明治時代における信仰心や風俗(特に女性の髪形や着物)の様子、美術品としての価値ある絵師たちの技をあわせて窺い知ることができる。一見する価値が十分にあり、後世に伝えるべき貴重なものでもある。
写真:井伊 たびを
地図を見る多くの絵馬には、降臨した「龍湖寺」の開祖様(覚海賛元禅師)を、女性たちが拝んでいる様子が描かれている。女性の一番の関心事である出産・育児・家内安全を祈っているものが多い。その女性たちの姿は、とてもリアルでその「絵馬」は特に大きい。これは信仰心の深さを物語っているといえるだろう。
写真:井伊 たびを
地図を見る子宝・安産・子育ての霊験あらたかな「子育て観音さま」。子供を抱く柔らかい手の愛情、優しいまなざしに思わず掌を合わせる。
当寺院は、JR成田線「小林駅」から、徒歩30分とアクセス状況があまりよくないので、車による訪問をオススメするが、近くにサクラの名所「小林牧場」や、「白鳥の飛来地」があるので、季節にあわせた「ウォーキングコース」を計画してみる旅も趣があるだろう。
なお、「絵馬」は自由に鑑賞できるように一般公開されていないので、鑑賞に訪れたい10日ほど前に、電話による予約申請が必要である。
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(2023/11/29更新)
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