ハンガリーとオーストリアが交差する町ショプロン、その魅力的な旧市街とは

| ハンガリー

| 旅の専門家がお届けする観光情報

ハンガリーとオーストリアが交差する町ショプロン、その魅力的な旧市街とは

ハンガリーとオーストリアが交差する町ショプロン、その魅力的な旧市街とは

更新日:2016/10/07 11:01

小谷 雅緒のプロフィール写真 小谷 雅緒 ツアーコーディネーター&ガイド

ハンガリーでありながら、地理的にも経済的にもオーストリアの影響が強いショプロンは、戦争の被害を免れた美しい旧市街が残っています。観光化されておらず、落ち着いた雰囲気で静か。ハンガリー〜オーストリア間を移動するとき、立ち寄ってみてはいかがしょう。

ショプロンってどんな町?

ショプロンってどんな町?

写真:小谷 雅緒

地図を見る

ショプロンは人口6万人弱の都市で、緑豊かな郊外はリゾート地として、地元ハンガリーでも人気です。また、周辺には観光スポットが多く、その拠点としても便利な町です。

地図で見ると、まるで半島のようにオーストリア側に突き出しています。むしろオーストリア側にまとまった方が、地理的にも理想では?と思わるロケーションです。実際、オーストリア国境までわずか6km、住民の多くが越境して仕事に行きます。

旧市街を中心とする市中心部から少し離れるだけで、辺りは一面のブドウ畑。ショプロンは主に赤ワインの産地としても知られています(※後述)。

*写真は旧市街の「中央広場」にある「火の見の塔」、右側は市庁舎、左側はシュトルノの家(※後述)。

火の見の塔[Tűztoróny]からの眺め(写真)

火の見の塔[Tűztoróny]からの眺め(写真)

写真:小谷 雅緒

地図を見る

楕円形のような旧市街の外周には、一部城壁が残っています。現在では、一般車両進入禁止地区の旧市街に入るためには、大小7か所の入り口がありますが、かつては地名にも残る「正門[Előkapu]」「裏門[Hátsókapu]」に限られていました。

今と昔では、治安のレベルやその意識も異なりますが、町を城壁で囲み、入り口を限定したことは、それだけ侵入者(時にモノ)を注意・警戒してのことです。町のランドマーク「火の見の塔」は正門にあります。塔からは名前の通り火事だけでなく、治安をチェックしたり、時を知らせたりしていました。

高さ61メートルの火の見の塔は、中世にローマ時代の遺跡の上に建てられ、その後火災で焼失後に再建しました。そのため、上部がバロック、中間部がルネサンスと、異なる建築様式が見られます。

ぜひ塔に上り、町を一望してみてください。時が止まったようなセピア色の街並みと、オーストリアとの国境になる低い山が見えます。

ゴシックからバロックまで、さまざまな建物が立ち並ぶ旧市街

ゴシックからバロックまで、さまざまな建物が立ち並ぶ旧市街

写真:小谷 雅緒

地図を見る

ショプロンはブダペスト〜ウィーンの交通の要所ともなった、豊かな町でした。15世紀の偉大な王マーチャーシュが旅の途中に逗留したシュトルノの家[Storno-ház]や、大作曲家リストの初リサイタルの地(※現スロヴァキア首都ブラティスラヴァ説あり)としても有名です。

旧市街のほとんどの建物が文化財として指定され、それを示す石碑が壁に見られます。ハンガリー語表記とはいえ、固有名詞や数字は理解できると思うので、町歩きの参考にされてみてください。

豊かな町であった証は、数多くのカトリック教派の教会や修道院、そして、シナゴーグの存在です。

城壁内のすべての道を踏破しても、大した時間はかかりません。のんびり歩いてみてください。

ショプロンといえば赤ワイン「ケークフランコシュ」

ショプロンといえば赤ワイン「ケークフランコシュ」

写真:小谷 雅緒

地図を見る

ケークフランコシュ[Kékfrankos]は、ハンガリーで最も多く作られている赤ワイン用のブドウで、エントリーレベルから高級品まで、幅広く作られています。ショプロンはワイン生産地区としても比較的大きく、中級〜高級ワインを産し、赤も白も作っています。しかし、なんといってもショプロンの代表はケークフランコシュです。

ビジター歓迎のワイナリーに行くにはマイカーが必要ですが、ワインショップは旧市街を含む市街地にいくつかあります。もちろん、町の飲食店はショプロンのワインを提供しますが、ユニークなワイン居酒屋「ツェーザール・ピンツェ[Cézár Pince]」をご紹介しましょう。

ワイン居酒屋としては1964年からの営業ですが、建物は中世から存在しています。「ピンツェ」とは地下室、つまりセラーのこと。お店は地下にありますが、地上以上の高い位置に天井があり、広々としています。

ここは伝統的に「正しい」ワイン居酒屋のため、料理はコールドカットのみ、つまり、ハムやチーズの盛り合わせやパンだけで、温かい料理はありません。さまざまなショプロン産ワインを楽しめます。価格も1杯70〜100円程度と魅力的です。ビールもソフトドリンクもありますので、誰でも気軽に利用できます。

歴史的建築物のホテル・ヴォルナー

歴史的建築物のホテル・ヴォルナー

写真:小谷 雅緒

地図を見る

これまでの写真にも、ほとんど人が写りこんでいません。一般車両が通らないこともあり、本当に静かです。旧市街エリアにもホテルは少なくないので、決して旅行者も少なくないのですが・・・。おみやげ店も数軒あるだけで、観光地らしくない観光地です。

この雰囲気を徹底的に味わうなら、そして、せっかくの個人旅行なら、団体さん不可能の小さいホテルがおすすめです。築300年以上のバロック時代の建物を改造した「ホテル・ヴォルナー」は、旧市街にある魅力的なホテルです。

4つ星とはいえ小さな個人ホテルのため、まるで個人宅のような雰囲気で、居心地が良いです。部屋もバスルームもゆったりしており、家具・調度品も古い建物にマッチしています。

バスタブ付きの部屋もあります。

*写真中央はオーナーのヴォルナー氏。

オーストリアと錯覚?国境のまちの独特な光景

全体的に独語の看板や案内が非常に多いのは、国境のまちであるからです。一般的な商店は城壁外にあり、城壁を取り囲む環状通りを歩くと、ワインショップだけでなく、歯科とメガネ屋が多いことに気付くことでしょう。しかも独語表記。隣国オーストリアよりも経済的にお得なので、オーストリア人が利用するからです。

レストランもホテルも、ハンガリーの物価はオーストリアより安いので、ブダペスト〜ウィーンの移動で、上手に立ち寄ると経済的です。

ブダペストからは鉄道(インターシティで約2.5時間)の他、バス便もあります。オーストリア側からも鉄道でダイレクトに入ることができます。

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/05/28−2015/05/29 訪問

- PR -

旅行プランをさがそう!

このスポットに行きたい!と思ったらトラベルジェイピーでまとめて検索!

条件を指定して検索

トラベルジェイピーで一緒に働きませんか?

- PR -

旅行ナビゲーター(在宅ライター)募集中!
この記事に関するお問い合わせ

- PR -