写真:Naoyuki 金井
地図を見るポターのコレクションは、大東文化大学の河野教授が、専攻の英米文学の一環として個人的に収集したことから始まりました。
平成になってから大東文化大学は箱根駅伝などで一躍勇名を馳せたのですが、学業でも名を馳せようと大学側が、河野教授のコレクションをバックアップし、2006年に「ビアトリクス・ポター資料館」をオープンさせたのです。
当初は、埼玉県こども自然動物公園の隣にある大学構内に資料館を建てる予定だったのですが、一般の方が入りずらいと云うことで検討した結果、動物園側からも園内にとの誘致があったことから、ここに建てられることとなったのです。
したがって敷地は公園ながら、管理・運営は大学側ですので、資料館の正式名称は「大東文化大学ビアトリクス・ポター資料館」となります。
それでは早速、世界的にも貴重なピーラーラビットのコレクションをご紹介いたしましょう。
写真:Naoyuki 金井
地図を見る作者のポターは、印税と叔母の遺産で17世紀後半に建てられた英国湖水地方にある“ヒルトップ農場”を買い取りました。
このビアトリクス・ポター資料館の建物は、そのヒルトップ農場を再現したものなのです。
ピーターと彼の家族が紹介されたポターの最初の本『ピーターラビットのおはなし』では、忍び込んだ農場で野菜を食べていたのをマクレガーさんに見つかり追いまわされ、その時無くした上着と靴がマクレガーさんの新しいカカシに使用されたストーリーなのですが、その様子を再現した農場に目を引き付けられます。
更に玄関や館内の階段はストーリーの挿絵を限りなく忠実に再現したもので、その凝り方もなかなか半端ではありません。
作品を読んでから行かれるとより分かりやすいですが、館内にもそれらの作品の説明がありますので、館内で読んでからでも十分理解できます。
まずは、文学的な感動を資料館の建物で味わってみてください。
写真:Naoyuki 金井
地図を見るピーターラビットの原型は、1893年9月4日にポターが友人の息子に宛てた絵手紙で、この日がピーターラビットの誕生日とされています。
そして1902年に初の本である「The Tale of Peter Rabbit」がフレデリック・ウォーン社から出版されるのですが、実はその前年の1901年に私家版、いわゆる自費出版本が発行されているのです。
資料館には、この1901年の私家版と1902年の初版本が実際に展示されています。
私家版は背表紙の形状が違う2種あり、どちらも自費出版ですから白黒印刷で冊数も少なく、現在では大変貴重な本です。
また、初版本は表紙が厚紙装丁版と布張りデラックス版の各々色違い4種を目の当たりにできます。
圧巻は、この6種をはじめとして全24作品の初版本が全てそろっていることで、世界中でもここだけなのです。
これ以外にも原画や手紙など、他では見られない貴重な資料を見ることができます。
ジオラマの世界と共に、ピーターラビットの世界を堪能してください。
写真:Naoyuki 金井
地図を見る資料館の前には「ピーターラビットの森」があります。
ピーターをはじめとしたキャラクター人形の撮影ポイントや“にんじんのルーレット”を模した野菜・果物のオブジェ、丸太の絵合わせ、そしてピーターの家を模した滑り台などがあり、子供たちが楽しめる広場です。
更に、このエリアは動物園の管轄エリアですので、やはり動物園らしい工夫がなされています。
『ピーターラビットのおはなし』の“こまどりのロビン”のヨーロッパコマドリ。
『りすのナトキンのおはなし』の“りすのナトキン”のニホンリスと、“フクロウじいさま”のモリフクロウ。
そして『こぶたのロビンソンのおはなし』の“姉妹のゴシキヒワ”のゴシキヒワが、実際に飼育されているのです。
ストーリーに登場する実際の動物たちと触れあって、お子さんと共にピーターの世界を楽しみましょう。
写真:Naoyuki 金井
地図を見るピーターラビットの森の隣には文字通りの「ピーター・ラビットグッズのお店」があります。
店舗の前には、ご丁寧に足跡までついているシンボルのピーター・ラビットの人形が皆さんをお迎えしています。
店舗内に所狭しと並んだグッズの数々に目の色を輝かせることでしょう。
絵本はもとより、ぬいぐるみ、フィギュア、ステーショナリー、食器など、キャラクターグッズとして考えられるものはほとんど網羅されています。
特筆すべきは“クレーンゲーム”でしょうか。
1回100円のプレイでぬいぐるみをゲットする、あまりお目にかかることもないお土産です。
資料館より人気のあるグッズ店とも言われていますが、やはりここは併せて訪ねていただきたいものです。
貴重な資料のある資料館と、記念撮影や子供たちの遊べる森の広場、そしてグッズが揃っている動物園と云うのも全国でここだけです。
また、動物園内にありますので、そのまま動物が見学できます。
「埼玉県こども動物自然公園」はコアラやカピバラ、ペンギンなど大人も喜ぶ人気の動物がいますので、併せて楽しまれると良いでしょう。
※ご注意
資料館だけに入館する場合、入館料大人¥200と共に動物自然公園への入園料大人¥510が必要となります。
(価格は取材時のもので、詳細はHPなどでご確認ください)
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(2024/12/2更新)
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