オルセー美術館は昔駅舎であった建物を改装してできた建物を使用しており、大きな時計やエントランスのギャラリーにその名残を見ることができます。メインギャラリーは0階(地上階)、2階、5階の3フロアからなり、北東の一角にある「パヴィヨン・アモン」は0階、2階、3階、4階、5階の5フロア構成となっています。
メインギャラリーの0階では主にミレーを中心としたバルビゾン派、アングルやドラクロワを中心とした象徴主義の絵画、そして彫刻が展示されています。2階は1880年から1900年の彫刻作品、ヨーロッパのアールヌーヴォー作品、ロダン、ブールデル、マイヨールの展示室、そしてゴッホやゴーギャンを中心とした新・ポスト印象派の展示室となっています。そして最上階は、オルセー美術館のメインともいえる印象派ギャラリー。マネ、モネ、ルノワール、セザンヌ、ドガなどの印象派の巨匠の作品がずらりと並びます。
午前中の早い時間帯ならそれほど待たずに入れますが、午後は行列ができている可能性があり、特に週末は長い行列となるので覚悟を。
巨大で展示作品も多く、見逃してしまいそうなオルセー美術館。そこで「この作品だけは絶対に見ておくべき」というものを紹介しておきましょう。ただし、オルセー美術館は世界中で人気なので、時々海外に(日本であることも)貸出ししていることがありますので、要注意です。
まず0階では、何といっても農民の自然な姿を描いたミレーの名作「落穂拾い」と「晩鐘」。マネの「オランピア」、ロートレックの「踊るジャンヌ・アヴリル」などの名作があります。2階では、ゴッホの「自画像」「ポール・ガシェ医師」「オーヴェル教会」、ゴーギャンの「タヒチの女たち」、セザンヌの「台所のテーブル」、スーラの「サーカス」はぜひとも押さえておきたいところ。
また、5フロア構成のパヴィヨン・アモンでは、主に装飾美術の作品が展示されています。0階ではクールベなど大きな作品を展示、2階は現代装飾やアールデコ、3階はアールヌーヴォーと中央・北ヨーロッパの装飾芸術、そして4階はアールヌーヴォーとオーストリア、イギリス、アメリカの装飾芸術が展示されています。最上階はブックショップとなっています。
最上階は、オルセー美術館のメインコレクションともいえる印象派ギャラリー。ここを訪れずしてオルセー美術館を去ることはできません。
モネとマネのそれぞれの「草上の昼食」(見比べてみるのがおすすめ)「コクリコ」「サンラザール駅」、ルノワールの「ブランコ」「バラを飾ったガブリエル」、ドガの「踊り子」、シスレーの「モレの橋」は特にお見逃しなく。
ちなみに、印象派ギャラリーでは日本人アーティスト吉岡徳仁がデザインした透明のベンチ「ウォーターブロック」が配置されています。その不思議な質感のベンチに座って、ゆっくりと作品を鑑賞してみてください。
また、アングルの「泉」、ルノワールの「ムーラン・ドゥ・ラ・ギャレット」「都会のダンス/田舎のダンス」、ルソーの「戦争」は忘れてはならないオルセー美術館所蔵の名作です。
※2015年3月現在貸出などで展示されていません。
日本人にも人気のある印象派の有名作品が揃うオルセー美術館は、ルーブル美術館と併せて是非行きたいパリの主要美術館。作品数も広さもとにかく膨大なので、じっくりゆっくり鑑賞したいところ。
絶対に見たいお目当ての作品がある場合は、公式サイトで事前に場所をチェックしてから訪れるのがおすすめ。
館内には3つの飲食スペースがあり、入口を入ってすぐ左に軽食カフェ、2階に宮殿のようなインテリアが楽しめる伝統的フランス料理レストラン、そして最上階にモダンインテリアのカジュアルレストランがあるので、食事や休憩をしながらゆっくりとまわってくださいね。
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