ひづめの辺りまで長い毛に覆われた標高3,000メートル以上の高地に生息するヤクは、チベット文化圏でよく飼育されている牛の仲間です。チベットで乳製品といえば、このヤクからとれるミルクで作るのが主流。シャングリラのヨーグルトも、もちろんヤクのミルクから作られています。
四方街や亀山公園前の月光広場では、朝から笑顔のすてきなチベット族のおばあゃんが、バケツいっぱいに作ったヤクのヨーグルトを売っています。コップに山盛りのヨーグルトに、たっぷりグラニュー糖をかけていただくヤクヨーグルト。独特の風味と酸っぱさが癖になります。
万国共通の食べ物といえば、バーベキュー。串に刺した肉や野菜を炭火で焼く屋台は、どこの街でも見かけられます。シャングリラでも、たくさんの野菜と肉などのバーベキューを売る屋台が、四方街に店を広げます。お昼頃になれば、辺り一面にお肉が焼ける香ばしい香りが充満し、観光客の足をくぎ付けにします。
シャングリラのバーベキューは、びっくりするほど唐辛子を振り掛けたピリ辛仕立て。身体の芯から冷えるほど厳しいシャングリラの冬には、おなかからポクポクと温まる唐辛子が最適なのかもしれませんね。
チベット料理といえば、真っ先に思い付くのは「モモ」に「バター茶」ですね。かわいい名前の「モモ」は、チベット風の餃子です。皮が厚くピリ辛のチリソースをつけて食べるのが特徴で、具は野菜にマトンやヤクのお肉を使用します。そして忘れてならないのが「バター茶」です。ヤクバターにお茶、麦やくるみの粉と塩などで味を整えた「バター茶」は、お茶というよりもコーンスープに近い味わい。チベットの人々は、朝起きてから夜寝るまで何杯ものバター茶を飲むそうです。
旧市街の中心地ともいえる四方街の2階に位置するレストラン「嗦呀啦藏餐厅」では、チベット伝統料理がリーズナブルにいただけます。夜には四方街で盆踊りのようなダンスタイムが開催されるので、窓際を確保してチベット料理とダンスの両方を楽しんでください。
■嗦呀啦藏餐厅
住所:中国シャングリラ県古城四方街一号
四方街広場にあるお土産屋さんの2階
嗦呀啦藏餐厅を訪れたら、ぜひチャレンジしていただきたいのが「酸乳飯」または「酸奶米飯」と書かれた「ヨーグルトご飯」。単純にご飯の上にヤクのヨーグルトをかけただけの料理です。チベットの人々の間では、このご飯に砂糖をかけていただくのが定番なのだそうです。
日本では慣れない料理なので最初は抵抗感がありますが、ひと口、ふた口と食べていると、トマトを感じさせるヨーグルトの酸味が後を引きます。チベット料理のおかずとの相性も抜群な「ヨーグルトご飯」は、口に合う、合わないに関わらず、試してみないと後悔する1品です!
■嗦呀啦藏餐厅
住所:中国シャングリラ県古城四方街一号
四方街広場にあるお土産屋さんの2階
恐らくシャングリラの旧市街でしか購入できない「シャングリラ・クラフトビール」は、ビール好きにとっては幻ともいえる存在でしょう。ヨーロッパ人のオーナーが夏の間だけ醸造するビールは、売り切れたら翌年まで待たないと飲めません。
ペール・エールに黒ビールなど4種類の個性的なビールは、ラベルもまた個性的。旧市街のレストランを探し歩くだけの価値があります!
日本から遥か遠く雲南省にある、地上の楽園「シャングリラ」。今回はチベット料理の数々をご紹介しましたが、観光スポットも負けてはいません。チベット仏教寺院や、世界遺産の大自然など、日本では味わえない魅力がまだまだたくさんある「シャングリラ」は、一度訪れたらハマること間違いなし!の楽園ですよ!
■香格里拉(シャングリラ)へのアクセス
バス:麗江バスターミナルより、7時台から17時台まで約40分おきに運行、4〜5時間。アップダウンとカーブが多く、また標高も高くなるため、酔い止め薬の持参をお薦めします。
飛行機:昆明および中国各地より
*標高が低い地域から標高3,000メートル以上となるシャングリラへ飛行機などで高速に移動すると、高山病になる可能性があります。時間的に余裕があれば、標高2,400メートル以上となる麗江などで体を慣らしてから、飛行機やバスで移動した方が体の負担は少ないでしょう。
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