提供元:Ministerio de Tuorismo Ecuador
地図を見るイースター(復活祭)の時期を、エクアドルでは『セマナ・サンタ(Semana Santa) =聖週間』と呼びます。毎年3月末から4月の間の1週間(年、地域によって時期が異なります)がそのお祭りの日になり、カトリック教徒にとっては、キリストが復活した日を祝う、とっても重要なイベントです。カトリック教徒が80%を占めるエクアドルでも、この時期が来ると街は賑わいをみせ、教会でのコンサートのイベントが開催されたり、収穫を祝う豊富な食材がお店に並びます。
『セマナ・サンタ』週間がはじまる初日には、世界遺産キトの旧市街で、キリスト処刑の様子を現し、正にキリストの受難を再現して行進するパレードが開催されます。
写真:市川 芽久美
地図を見るキト旧市街でのこの初日のパレードは、キリストが処刑されたとされたその受難を表す人や、喪に服す形で紫色のとんがり帽子をかぶり目だけを覗かせた姿の人々が、延々と行進していきます。
提供元:Ministerio de Tuorismo Ecuador
地図を見る手錠をはめられた姿や、血を流している姿を現した衣装を身に着けたり、大小さまざまな十字架を身につけたりして、その受難の姿を表現しています。
その人数の多さと奇妙さは、圧巻で忘れられない旅の一コマになることは間違いありません。
そして、この「セマナ・サンタ」の時期にのみに、お目見えするW食べるスープW『ファネスカ(Fanesca)』。エクアドルの伝統料理で、とても濃厚で栄養満点のスープです。各家庭ごとに若干異なるレシピがあるようですが、イエスの12使徒を表す12種類の豆と穀物が入るのが、特徴です。
材料は、レンズ豆 、エンドウ豆 、トウモロコシ、そら豆、米、メジョコ(ジャガイモの一種)、キャベツ、ひょうたん、カボチャ、玉ねぎ、ネギ、ニンニク、そして 塩ダラ、ミルクや生クリーム、フレッシュチーズなどが入ります。
トッピングは、ゆで卵、揚げバナナ、ハーブ、パセリ、エンパナー(揚げパン)、唐辛子など。
作り方はいたってシンプル。全ての材料を大きめの寸胴鍋に入れて火にかけ、延々と底が焦げないようにかき混ぜ続けるだけ。ですが、何といっても手間と時間がかかります。豆を水で浸してから塩茹でしたり、乾燥の塩鱈をミルクで煮込んで臭みをとったりと、3日前から準備を始めます。
この時期、多くのレストランでも特別メニューとして「ファネスカ」を提供しているので、旅行の際は是非レストランで、アンデスの穀物がいっぱいの美味しいスープを試してみてください!ファネスカの写真とともに、看板を出しているところも多いので、レストランも見つけやすいです。
「イ−スタ−」や「セマナ・サンタ」は、キリストが亡くなってから3日目に復活した事を祝う行事ですが、その前にキリストが捕らわれの身となる40日間の「四句節」と言う期間があります。
毎年2月頃に行われる「カーニバル」が、その「四句節」の始まりを告げる行事で、「四句節」の40日間は、聖職者やカトリック教徒達が断食をし、キリストの苦痛を共有する習慣も残っています。またこの頃収穫も少なくなることが多かった為、質素な食生活になる習慣が、農民の生活にもちょうど良く機能していたました。
現在は、踊って、食べて、お祭り騒ぎの楽しい行事ですが、ちょっと経緯や背景を知っておくと、さらに深く「セマナ・サンタ」のお祭りも楽しむ事ができるのではないでしょうか!
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(2024/4/20更新)
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