提供元:遠藤隆尚
地図を見る玉龍雪山(ぎょくりゅうせつざん、Jade Dragon Snow Mountain)は、中国雲南省麗江の北に位置し、麗江古城区からもその雄大な姿が見られます。頭ひとつ飛び出した山頂付近は常に白く輝き、澄み渡った青い空とのコントラストと、麗江の古い町並みが相まってすばらしい絵画のような情景が広がっています。
国家重点風景名勝区(国立公園)として保護され、世界遺産にも登録された玉龍雪山の一番の見所は、北半球で最も南に位置する氷河です。麗江よりバスに揺られること1時間。公園入り口のビジター・センターは、少数民族のナシ族のトンパ教にまつわるものなのか、トーテム・ポールのようなモニュメントが天に向かって伸びています。ここで入場料金を支払い、バスに乗って玉龍雪山のロープウェイを目指します。
■アクセス
麗江古城地区の北から7路のバスに乗り、約1時間。
「玉龍雪山」の麓にある、ロープウェイ乗り場に到着です。麓といっても既に標高は3,356メートルもあり、これは富士山の約8〜9合目付近に相当します。
ロープウェイは「1日4,000人限定」で、その日の搭乗人数は入り口に設置されたカウンターに表示されています。ここまで来て定員オーバー!なんてことにならないように、早めに麗江を出発した方がよいでしょう。ここからロープウェイで一気に1,200メートル近く上るので、時間は掛かりますが外の絶景を見ているだけでも気持ちのよいものです。そして白く輝く氷河も見えてきます。
*天候に左右されやすく、突然運休になることもあります。
標高4,506メートルの世界。富士山よりも高いその地は、冷たくともジリジリと肌を焦がすような強い太陽の日差しに、外界から見上げるよりもはるかに青く、吸い込まれそうな空が広がっています。そして草木ひとつない乾いた岩肌の上に、太陽の光を反射した白銀の万年雪と氷河が、その存在を誇示するかのように横たわっています。玉龍雪山は北半球で最も赤道に近い雪山なのです。
ここから歩いて更に上を目指します。木道の階段が設置され、途中には山小屋風のお土産屋さんや売店が設置されています。登山証明の金メダルや絵はがきは、旅の思い出になりそうです。
提供元:遠藤隆尚
地図を見るさすがに標高4,000メートルを超えると、体1つでもその足取りは重く、息も切れてきます。一歩一歩ゆっくりと、体調に気を使いながら時間を掛けて170メートルを登りましょう。
歩道の終点は4,680メートルの広場です。ナシ族の聖地として登頂が禁じられている「玉龍雪山」の山頂は、標高5,596メートルの主峰「扇子陡(せんすとう)」と、南北に連なる13の峰からなる未踏の処女峰です。
■高山病について
標高2,400メートルに位置する麗江に数日滞在し、体調を整えると高山病予防になります。玉龍雪山の売店では酸素吸入器が売っていますが、発症するしないに関わらず、酸素吸入は高山病への対応としてはあまり意味がないといわれています。それよりも水分をたくさん摂取した方が効果的です。もし頭痛や吐き気など高山病の症状が現れ、休憩と水分を摂取しても改善しない場合は、無理をせず下山してください。
玉龍雪山は、世界遺産「雲南保護地域の三江併流群」の登録範囲に含まれていますが、実は登録に際し除外されそうになった場所でもあります。というのも、このようにロープウェイと遊歩道などが整備がされて、更にすぐそばにはゴルフ場もあることから、自然破壊や環境汚染が懸念されていました。しかしそれでも手付かずの場所も多く残り、その価値が認められて登録されています。
問題となったロープウェイのおかげで、北半球最南端の氷河を簡単に見られるのですから、これ以上に自然が破壊されないよう汚さず大切にしたいですね。
今回ご紹介したのは玉龍雪山景区の中心ともいえる「玉龍雪山」ですが、広大な景区内は雲杉平原や蒼月谷など、ほかにもお薦めの絶景がたくさんあります。景区内には巡回バスもあるので、1日掛けて玉龍雪山景区を満喫してください!
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