ドバイ国際空港からタクシーに乗り「ドバイクリーク(ドバイの入り江)サイド」「アブラステーション(アブラ乗り場)」と告げてから約10分。ドバイの伝統的な水上タクシー乗り場に到着。
お世辞にも立派な、とは言えない筏(いかだ)を思わせる乗り場には、常に何隻かのアブラが停泊しており、決まった時間にではなく、人数が集まれば出船するスタイルで、行先は対岸にあるアブラ乗り場のみ。クリークを横切る渡し船の役割を果たしています。
運賃は片道5分ほどの乗船でなんと1ディルハム(約30円)。アブラに乗り込み、船頭に1ディルハム硬貨を手渡すのみ。整理券も領収書もありません。
アラビアの潮風を頬に受け、世界各国からの観光客や現地で働くインド人などと肩を寄せ合い対岸を目指す、いよいよ1時間ツアーの始まりです!
対岸に渡り、一目散に向かって欲しいのは「ドバイ博物館」。
乗り場を降りて左前方に進んでいくイメージで、10分も掛からずに到着します。多くの観光客も同じ方向を目指すので、迷うことは少ないと思いますが、分からなかったら道行く人に「ドバイ・ミュージアム」と尋ねてみるとよいでしょう。
日本の「失われた20年」、同じ時期にドバイは世界的な観光・ビジネスの中心都市として目覚ましい発展を遂げました。
しかし、ほんの50〜60年前は、今のドバイからは想像もつかない生活スタイルが存在したのです。ベドウィン(遊牧民)として豊かな自然を求め歩いた時代。天然真珠や漁業で生計を立てていた時代。
博物館というと、ちょっと堅苦しい印象を持たれる方もおられると思いますが、ここで過ごす30分は、世界的都市ドバイの究極の「Before & After」を体験できる超お奨めスポットです。
入場料は、6歳以上は3ディルハム(約90円)、6歳未満は1ディルハム(約30円)とリーズナブル。ドバイに来たらやっぱりここは外せません。
アブラ乗り場から博物館へ向かう時、多くの衣料店がひしめき合うように立ち並んでいることに気付くはずです。軒先からは「コニチハ!ヤスイヨ!」と声を掛けられるかもしれません。
このエリアがドバイで有名なテキスタイル・スーク(オールドスーク)と呼ばれるエリアです。
スークとは、「市場」を意味するアラビア語のことで、この「布の市場」には、カシミア、パシュミナからシルクなど、ありとあらゆる布製品が存在します。クオリティーは様々ですが、カシミアやパシュミナのストールが1,000円程度から買うことができたり、アラブ風の小物も並んでいるので、値段交渉しながらお土産を探してみてください。
テキスタイルスークを後にし、アブラに揺られ最初に利用したアブラ乗り場に戻ります。その乗り場から道路を隔てた反対側にあるのが、スパイス・スーク。
ここには文字通り世界各地のスパイスが集まり、コショウ、カレーパウダー、クミンシード、粉末パプリカ、カレーリーフなどのアラビア料理やインド料理には欠かせないものからお土産にも喜ばれる特大サイズのシナモンスティックや高価なサフラン、ウコンまで、お手ごろ価格で手に入れることができます。
スパイス以外にも、古代エジプト時代から伝わるお香である乳香(香木とその樹脂)や小物入れなども売られているので、お土産探しには最適です。
今や観光都市として有名なドバイですが、私が暮らし始めた2002年当初は、今のようなドバイの姿はなく、日本への直行便もなく、日本からの観光客もほとんど見かけませんでした。
ドバイほど10〜20年という短期間で急激に発展した都市が他にあるでしょうか?
ドバイ博物館に訪れることで、今の姿とはかけ離れた半世紀前のドバイとそこに生活する人々の様子を知ることができ、ドバイのダイナミックな変化を改めて実感できるのではないでしょうか?
今回は、1時間という限られた時間で何ができるの?というテーマで記事をまとめてみましたが、もう少し時間にゆとりがあるようであれば、黄金の街「ゴールド・スーク」にも足を運んでみてはいかがでしょうか?
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(2025/1/16更新)
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