写真:bow
地図を見る金戒光明寺は京都市左京区にある浄土宗大本山。宗祖の法然上人が初めて草庵を結んだ地とされる由緒ある寺院です。
また、幕末の混乱期には京都守護職を務めた会津藩主・松平容保(まつだいらかたもり)が家臣一千名と本陣を構えた寺でもあります。広大な敷地があり、まるで城のような構えをしていたため、会津藩の本陣にされたと言われています。
そして新選組が誕生したのもここ金戒光明寺であり、香取慎吾さん主演の大河ドラマ「新選組!」では実際に金戒光明寺がロケ地にもなっています。
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地図を見る金戒光明寺は様々な由緒があり、平成22年秋にはJR東海の「そうだ京都、行こう」のキャンペーンを飾った紅葉の名所でもあるのですが、最近特に話題になっているのは全く別の部分!
それは、『とある仏像』が凄いということで注目を集めているのです。その仏像はどこに行けば会えるかというと、山門をくぐったすぐ右手方向、文殊菩薩の安置されている三重塔に向かって下さい。その参道脇に『とある仏像』が鎮座しています。
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地図を見る金戒光明寺で話題になっている仏像はコレ、人呼んで『アフロ仏像』!思わず「ゲロッパッ!」と叫んでしまうほどのアフロ!超インパクトのあるボリューミーな頭部に目が釘付けになってしまう仏像だったのです。
しかしなんとも重たそうな頭の仏像なのですが、ちゃんとその大きな頭には意味があるのです。この仏像、正式には「五劫思惟阿弥陀仏(ごこうしゆいあみだぶつ)」という名で、気の遠くなる程長い時間修行をした姿を現した仏像なのです。気の遠くなる程長い時間を修行したため、気が付けば頭も伸び放題でこのような大きなアフロヘアーになっているという、実に珍しい仏像だったのです。
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地図を見る「無量寿経」というお経によれば、『阿弥陀仏が修行中に世の中全ての者を救うべく四十八の願いを立て五劫の間、ひたすら思惟をこらして修行をされた。』と記されています。この「五劫思惟阿弥陀仏」はその姿を現した仏像。
五劫の間の”劫”とは時の長さを表していて、”一劫”は「四十里立方の大岩に天女が三年(百年とも)に一度舞い降りて羽衣で撫で、その岩が無くなるまでの長い時間」の意味なのだそう。つまりは永久にも近いような長い時間で、厳密に計算すると一劫は約43億年になるそうです!そりゃアフロにもなってしまう!
さて、一見馴染みがないように思える「劫」ですが、面倒くさくて気が進まないことは「億劫」といいます。もともとこれは時間がかかり過ぎてやりきれないという意味だったのです。さらに落語の「寿限無」では冒頭に続いて「ごこうのすりきれ」といいますが、これはまさに五劫が擦り切れるほど長い時間、という意味。実は「劫」は身近な言葉だったのですね。
金戒光明寺で話題の『アフロ仏像』こと「五劫思惟阿弥陀仏」は日本に16体ほどしかないというレア仏像!この金戒光明寺以外の「五劫思惟阿弥陀仏」もやはり立派なアフロヘアーなんだそうです。そして、金戒光明寺の「五劫思惟阿弥陀仏」は石仏という点で特に珍しいとされています。
アフロヘアーという見た目だけに囚われず、自分の頭が伸び放題になるまで庶民の為を考えてくれている有難い仏様であることを理解し、ご参拝してみてはどうでしょうか。
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(2023/12/4更新)
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