写真:旅人間
地図を見る大阪府大東市で歴史ある伝統行事『野崎参り』が5月1日〜8日まで始まります。これは生きとし生けるもの、あらゆる全てに感謝をする無縁経法要に参詣するもので、江戸時代から300年以上も長く続き、落語の「のざきまいり」、東海林太郎の「野崎小唄」、お染久松の恋物語などで広く知られています。
かつては舟で行く人と陸で行く人とで罵り合って競り勝てば一年の幸を得られたという俗信があり、この時期になると周囲はとても賑わっていたと伝わっています。
野崎参りは屋形船でまいろ、どこを向いても菜の花盛り
粋な日傘にゃ、蝶々もとまる、呼んで見ようか土手の人
これは、有名な東海林太郎の『野崎小唄』の一節ですが、現在ではこの唄にあるような風情は既にありません。当時は美しく咲いていただろう菜の花畑はなく、川もありません。何とか近くまで川は残っていますが野崎観音近くまでは届いておらず、屋形船での往来は出来なくなってしまいました。時代の流れと共に景色は様変わりし、今や陸路のみとなりました。
このように江戸時代の頃とは風情は大きく変わってしまいましたが、先祖や親類縁者、動植物も含めたすべてに感謝を捧げに野崎参りは今も絶えることなく続いています。皆さんもぜひ、このGWの機会にお参り下さい。
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地図を見るGW期間中と言う事もあり、JRの野崎駅から野崎観音までの参道には300軒以上もの屋台が並び、期間中は20万人を越える人出で大変賑わいます。もちろん目的はお参りですが、実際の所、お祭りとして「屋台」を楽しみにしている人も多いのですよ。
江戸時代の野崎参りと言えば、船で行く人、陸で行く人と競り合って賑やかだったと言われていますが、現在は活気ある『屋台』がこの伝統行事を大きく盛り上げています。
地元の子供たちは「毎年この祭が楽しみで仕方がないねん!」とお小遣いを握りしめ、また「野崎さん時は、家族全員で屋台ブラブラしてるわ」なんて家庭も少なくない。とにかく屋台は活気に溢れ、この地元密着的なコテコテな雰囲気は、他県の人が見たら独特な雰囲気があって面白いと言った声が多い。
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地図を見る数多くの個性的な屋台を見ながら歩いていると、ふと気が付くのが『釣る・すくう』系の娯楽の屋台が、この野崎参りの屋台に多く出展されていること。
例えば、昔ながらの「ひよこ釣り」、今どきの「ハムスター釣り」「かめすくい」「ヤドカリすくい」「おたますくい」「エビすくい」「蟹つり」「うなぎつり」などが競うように出店され、大人から子供まで人気を集めています。
特に「ひよこ」を競うように釣っている子供たちが多く、見物客も一緒になって盛り上がることが多い。そして見事に釣り上げ、鼻高々にしている子供を見て「ニワトリになるけど大丈夫なのかな?」など、おせっかいな心配をしながら見学するのもまた楽しい。
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地図を見る最近は日本各地の祭りなどで見かける屋台は様変わりしてきましたが、この野崎参りでは、『屋台』を楽しみにして来ている人が多くあり、他では目にしないようなレアで斬新な屋台が多くやって来ます。例えば「うなぎつり」なんてものも、そのうちの一つ。
ここ最近、うなぎの値段が上がっているためか?本気で挑戦している人を多く見かけます。ちなみに、この店では糸の強さによって釣竿の金額が300円〜1万円まで幅広いって言うのも面白いです。野崎参りをしたら、様々な屋台で食べて、飲んで、遊んで楽しみ、そして「なんじゃこりゃ〜」って言う店をぜひ探してみて下さい♪
GW期間中は大混雑しますので、車ではなく電車で来るようにしましょう。どうしても車で行くと言う場合は、野崎駅付近でパーキングを探すのが賢明です。
もし「野崎観音」付近まで行ってしまいますと、路地は狭く人通りも多いので、身動きが取れず苦労する可能性が高いです。お気を付けください。
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この記事を書いたナビゲーター
旅人間
レンタカーでアメリカの国立公園を中心に3ヵ月ほど旅した時、ガイドブックにのっていない大自然の魅力に出会い、これらを紹介したいと感じたのがライターになったキッカケ。その後、シンガポールに長期滞在し、東南…
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(2025/1/15更新)
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