名古屋市内の落着いた住宅街にある、八事山興正寺。真言宗の古刹として、古くから人々の信仰を集めてきました。広い境内には、季節折々に彩りを見せる庭園やビオトープも整備され、参拝者だけでなく散策を楽しむ人も多く見かけます。
この寺のランドマークとも言うべき五重塔を背に鎮座するのが、『釈迦牟尼大仏』です。平成26年に建立されたばかりの大仏は、真新しい銅色の姿が目を引きます。像高は6.1mと大仏としては小振りで、五重塔の前でお堂もなく座っている姿には、かわいらしさを感じるほど。丸みを帯びた風貌も、なんだかほっとします。
つづいての大仏は、名古屋大学のお膝元、東山線・名城線本山駅から徒歩3分。静かな文教地区の大通りから一本入ると、そこに衝撃的な大仏が現れます。青々しい鮮やかな緑のボディに、金色に光り輝く目や口。座禅を組んだ足下を10頭の象が支え、その間に僧侶と鹿の像が並びます。全高15mの、エキゾチックな魅力さえ感じる不思議な姿に、見る人はしばし唖然としてしまうことでしょう。
昭和62年の建立ですが、緑に着色したのは平成18年。周囲と不調和なほどに神々しい(?)緑色が、これだけ鮮やかなのも納得です。
桃厳寺自体が高台にあるため、大仏越しに住宅街が見下ろせるのもポイント。何の変哲もない町並みが、大仏が視界に入るだけで一気にシュールな世界に感じられる、「珍絶景スポット」です。
春日井市の勝満山崇彦寺の弘法大師像(通称:勝川大弘法)も負けていません。駅から続く小さな商店街を進んでいくと、つきあたりにズーンと突き出るご尊顔!笠をかぶった妙に親しみのある表情で迎えてくれます。全高18mののっぺりとした立ち姿と付近の住宅のコントラストを見ると、特撮セットに迷い込んだよう…。
こちらの弘法大師像は、もともとは昭和3年建立。その後、像の劣化や参拝者の減少を憂いていた地元の方が、わざわざ高野山へ出家して修行し、平成11年にこの寺を崇彦寺として新しく開山しました。現在の弘法大師像も、そのとき新しく作り直されたもの。
実は、その寺の名前から、フィギュアスケートの「小塚崇彦」選手のファンが集う聖地でもあります。掲げられた絵馬には、小塚選手の健闘を祈る文面も多く見かけられました。
今回紹介した大仏は、いずれも住宅地にひっそりと建っています。あなたの街にも、いませんか?ふと視線を上げて見れば、不思議な世界への扉が開くかもしれません。
この記事の関連MEMO
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索