六義園は、柳沢吉保が好きな和歌(古今集、万葉集)を題材に、七年の歳月を要して作庭した趣味庭園です。
南東部には正門、大芝生。北には庭園最大の築山である「藤代峠」、各所に茶屋が置かれる造りとなっています。
そして中央の大泉水(池)は中島を置き「妹山・背山」を築山。六義園のメインテーマの一つとなっています。
ここでいう「妹」とは、古くは「女」のことをいい、「背」は察しの通り「男」のことをいいます。築山含め、中島と合わさった風景は男女の間柄を表現したものといわれており、庭園の大きな見所となります。
因みに近辺にある出汐湊(出汐とは船が港入る際に満潮を待っていることいいます)は、紀州(和歌山県)の和歌の浦をモチーフにして作庭したといわれています。
柳沢吉保は、ここで海に映る月の風景が忘れることができず、自身の庭園で再現したのでしょう。
もしかしたら、忘れることができないのは月だけではないのかもしれませんね。
ここからは六義園の歩き方を紹介していきたいと思います。
六義園は幅広い年齢層、落ち着きのあるカップル、新婚、壮年のご夫婦、などが特に多く来場されています。
六義園を普通に止まらず一周したら、ものの30分程度で終わってしまいます。
少なくとも止まっては進んで、止まっては抹茶を飲むぐらいのゆっくりカップルでないと十分に楽しめないかもしれません。
個人差はあるにせよ、じっくり歩いて3時間といったところでしょう。
さて六義園の回遊ルートは、流石に狭いです。
それもそのはず、本来は本人及び関係する人しか回遊を策定していないからです。
柳沢吉保も、相方と二人だけで歩くために造ったのかもしれません。
その一方で、六義園のこの狭さが醍醐味でもあります。
桜や紅葉の季節はかなりの数の来場者が予想されます。狭い通路は人でごった返し、先にも述べた、歩いては進む、進んでは止まる状況になるので、むしろこの状況を楽しみましょう。
さて、人が多いとお相手と常に分断されるおそれがあります、手をつなぐなどして、はぐれないようにしましょう。手なんて、とおっしゃる方は、肩を寄せ合って進んでいきましょう。
いずれにせよ、庭園を出る頃には信頼関係がさらにますでしょう。
そういう意味では、付き合う前のデート誘いの場所に、うってつけかもしれませんね。
肩をぶつけ合って六義園デートを楽しみましょう!
六義園には、88ヶ所の景勝地が設定されていることもあって、山紫水明どこを切り取っても絵になります。
桜の季節のカップルにおススメなのは、正門付近のしだれ桜(ソメイヨシノより早く咲き散るため、ソメイヨシノ満開の一週間前、例年なら3月26日前後ぐらいに満開を迎えるようです。要確認)、そして、六義園北西に位置する「吹上茶屋」近辺の桜はなかなかの撮影スポットとなっています。
桜の木のちょうどの高さ、通路のど真ん中にあるため、あおり気味でカメラを構え、人物を入れると、青い空と相まって清清しい写真を撮ることができます。
紅葉の季節は、北に位置する「つつじ茶屋」です。
ここはかなり高い位置に木々の葉があるため、紅葉が風に舞って写真の中に入ってくることになり、アクティブで二人だけの写真が撮れるでしょう。
他にも「藤代峠」の頂上に立ってお相手に手を振ってもらい、麓から撮影者が上を見上げて撮ると、庭園なのに山の頂上にいるの?といった一風変わった構図が出来上がります。
他にも色々スポットがありますので、各所で面白撮影に挑みましょう。
六義園には意外と出店が多く、茶屋で食事を取ることも可能です。
例えば、正門から北に歩くと「休憩所兼売店」があり、きつねうどん(600円)や味噌おでん(400円)など楽しむことができます。
他には、吹き上げ茶屋の近辺では「六義園 人形焼」(700円)を購入できます。
8個入りで柳沢吉保の家紋である、四つ花菱が入った和菓子が楽しむことができ、こし餡が甘すぎず上品な美味しさです。
お土産として買って、帰ってからの楽しみにいいかもしれません。
またこの茶屋からの風景はなかなか良いもので、腰を下ろして園内全体を見渡すことができます。抹茶でもすすりながら、お相手とマッタリしましょう。
散策路の狭さ、休憩所の広さ、そして山紫水明のまとめ方。
これらを総合的に考えると、六義園は二人でゆるりとデートに適した日本一の庭園だと言えます。
長い人生と同じくして、お互い歩幅を併せて歩み、六義園の四季を楽しみましょう!
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(2024/10/15更新)
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