世界遺産に登録されている上賀茂神社は、飛鳥時代(67年8)現在の地に社殿が造営されました。御祭神は賀茂別雷神で、厄除、八方除、電気の守り神、必勝の神として信仰を集めています。本殿・権殿は共に流造の典型として国宝に指定され、他重要文化財が多数あります。
上賀茂神社は、京都市北区の賀茂川にかかる御薗橋近くに位置します。繁華街の京都駅や四条河原町からバスでも行くことができます。また、地下鉄で、最寄の北大路駅まで行き、そこから少し頑張って、賀茂川の堤防から川岸の散歩道に下りて、北山大橋、上賀茂橋、御薗橋と川を遡りながら20分ほど歩いても行けます。
春や秋の季節の良いときに賀茂川の風景をのんびり眺めながら、ゆっくり散歩しながら訪れるのもよいでしょう。
5月1日に行われる足汰(あしぞろえ)式は、5月5日に行われる「賀茂競馬(かもくらべうま)」本番に先立ち馬の優劣や組み合わせを決める儀式です。競馬(くらべうま)に出走する馬や、乗馬する騎手(乗尻(のりじり))が境内の「ならの小川」のところで、川の水を足にかける清めの儀式や、一頭一頭神職の前に進み出る儀式などが執り行われます。
足汰式の日は馬が一頭ずつ二回走ります。この日、馬場の左右に有料の観覧席ができます。
競馬(くらべうま)は、その昔、端午の節句に天下泰平・五穀豊穣を祈願して宮中で開催されていたものです。 その様子が「徒然草」にも描かれている上賀茂神社の賀茂競馬(かもくらべうま)は、堀河天皇の寛治7年(1093年)に始まりました。
舞楽装束を身にまとった乗尻(騎手)が馬に乗り、左右に分かれて参進し、境内の馬場でその速さを競う競駈(きょうち)は14時頃から始まります。 一ノ鳥居から二ノ鳥居までの間に設けられた約200メートル直線コースを、2頭の馬が競争します。目の前で見ることができるので、迫力があります。
この日も馬場の左右に有料の観覧席ができます。
乗尻(のりじり)は左右に分れ、左方は打毬(たぎゅう)、右方は狛鉾(こまぼこ)の舞楽装束を着け、馬に乗って社頭に参進します。GWの晴れた日には新緑の中鮮やかな衣装が映えます。
馬場のコースは埒(らち)と呼ばれる柵で、仕切られます。埒(らち)には青柴が巻かれます。「埒が明かない」で使われる「埒」という言葉は、この柵のことです。「埒」が明かないと、その後5月15日に行われる「葵祭」が行えないという事から、物事が進展しないという意味として使われるようになったと言われています。
好天の時の競馬(くらべうま)の人出は広い境内の中、1万人にもなります。
5月5日 賀茂競馬(くらべうま)で行われる、左方、右方の乗尻が2頭づつ競争する迫力ある競駈(きょうち)の様子など、当日風景を動画でご覧ください。
葵祭は賀茂御祖神社(下鴨神社)と賀茂別雷神社(上賀茂神社)の例祭で、毎年5月15日に行われる葵祭巡行に先駆けて、両神社で5月初旬にさまざまな祭儀が執り行われます。
下賀茂神社では5月3日に、葵祭の道中の無事を祈ってお祓いをする神事として、流鏑馬神事(やぶさめしんじ)、5月12日に、比叡山山麓の御蔭山より下鴨神社に神霊を迎える神事として、御蔭祭(みかげまつり)が執り行われます。
また、下鴨神社と上賀茂神社で毎年交互に、5月4日に、斎王代(さいおうだい)と、女人列に参加する四十人の女性が御手洗池に手を浸して身を清める儀式、斎王代禊の儀(みそぎのぎ)の儀が執り行われます。
GWに新緑の美しい両神社で、上賀茂神社競馬(くらべうま)とともに、伝統的な行事を見学してはどうでしょうか?
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(2025/1/22更新)
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