写真:渡部 洋一
地図を見るボルネオ島北部に位置し、周囲をマレーシアと南シナ海に囲まれた小さな国、ブルネイ。正式名所「ブルネイ・ダルサラーム」は、「永遠に平和な国」という意味です。日本の三重県ほどの面積に、約42万人の人々が暮らす長閑な風景が広がっています。
南国の島らしく国土の約7割を熱帯雨林が占める自然豊かなこの国は、原油や天然ガスによる資源によって「世界一豊かな国」とまで称されるお金持ち国家となりました。
ブルネイは、私たち日本人にとってあまり馴染みのある国ではありません。以前の私のように、「ブルネイ?何それ?オイシイの?」と思う方もいるかもしれません。しかし、「世界一豊か」とも言われるこの国は、比較的英語が通じ、宿泊施設も整い、食事も美味しい、快適な観光ができる国です。
天然資源によって潤うこの国では、税金も教育費も高速道路もすべて無料。人々は心にゆとりを持ち、観光客を優しく迎え入れてくれます。治安も非常に良く、売春やドラッグとも無縁。「世界一安全な国」とまで謳われています。アジアの他の国々の様な喧噪とは無縁の静かで清潔な街で、日頃の疲れを癒せること請け合いです。
外国人が観光するエリアは事実上、首都バンダル・スリ・ブガワン(BSB)のみです。ブルネイ国際空港からバンダル・スリ・ブガワン市街地までのアクセスは、バスで15分ほど。そして街の中心部に、スルタン・オマール・アリ・サイフディン・モスク(通称オールドモスク)は聳えています。
写真:渡部 洋一
地図を見る大理石の白に黄金のドーム、オールドモスクの勇姿は南国の空に良く映えます。
その高さ約77メートル。ミナレット(尖塔)にはエレベーターまで設けられた、巨大で近代的なモスク。原油と天然ガスによる資源によって生み出された莫大な財力を投じて(総工費約500万USドル)1958年に完成した、ブルネイの富の象徴です。
実は、石油の主な輸出先は日本。そのことを念頭に置いて見学すると、「美しい」「大きい」「豪華」だけでなく、また違った視点で楽しむことができるかもしれません。気づかないところで、世界は繋がっていることを実感できます。
写真:渡部 洋一
地図を見る石油で莫大な富を築いたブルネイですが、国民全てが同じ生活をしているわけではもちろんありません。「格差の無い国など存在しない」という当たり前のことを、「世界一豊かな国」で見るからこそ、強く実感させられる光景です。ブルネイの人々の穏やかな笑顔の裏にも、実は隠された思いがあるのかもしれません。
オールドモスクと水上生活の対比は、旅人に強烈なインパクトを残します。
写真:渡部 洋一
地図を見るブルネイは国民の7割近くがイスラム教徒であり、イスラム教を国教とする国。夕暮れ時、街を歩けばどこからともなくコーランが流れてきます。
南国の空に響くイスラムの聖典に耳を傾けながら、染まりゆくモスクを眺める時間も、旅の素敵な思い出となるでしょう。
また、モスク内部は見学もできます。贅の限りを尽くした巨大なモスクの中で、敬虔なイスラム教徒たちの祈りの姿を見ることができます。(木曜、金曜はイスラム教徒以外入場不可)
写真:渡部 洋一
地図を見る人口の少ないブルネイの夜空は、漆黒の闇です。そこに浮かび上がるライトアップされたオールドモスクの姿は、夢のような美しさです。観光客が多くはないので、静かにゆっくりと堪能することができます。
水に映り込むモスクの姿を撮影したいなら、シャッターチャンスは風のおさまった時。モスク前のラグーンが、幻想を映す鏡となります。南国の空気を感じながらのんびりと、水面の波が治まるのを待ちましょう。
夜のオールドモスクはデートに大変おすすめですが、治安が良いため女性だけでも安心して観賞できます。もちろん、私のように男一人でひたすらシャッターを切りまくることも可能です。
いかがでしたか?
日本人にはあまり馴染みがないけれど、魅力的な観光資源に恵まれ快適な滞在が楽しめる東南アジアの楽園、ブルネイ。「世界一豊かな国」とも称されるこの国のシンボル「オールドモスク」をご紹介しました。
オールドモスクは、見る角度、天候、時間等によって様々に表情を変えます。そのどれもが、異国を、アジアを、そしてイスラムを感じさせてくれるものです。
今回ご紹介した写真は、全てオールドモスクから徒歩圏内で撮影したもの。あなたも是非、モスク周辺を散策し、自分だけのお気に入りのモスクを探してみてください。
オールドモスクだけでも、一日楽しめるほど変化に富んでいます。もちろん、その他にも見所のたくさんあるブルネイ、一生に一度は訪れてみたい国の一つです。
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(2023/12/3更新)
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