日本三大○○城がこれでわかる!立地で学ぶ国内城閣ハウツー

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日本三大○○城がこれでわかる!立地で学ぶ国内城閣ハウツー

日本三大○○城がこれでわかる!立地で学ぶ国内城閣ハウツー

更新日:2014/07/31 09:51

奈良山 鹿子のプロフィール写真 奈良山 鹿子 元観光バスガイド

日本三名城・日本三大山城など、城の話の中でこういた用語を聞いたことはありませんか?
一言にお城と言っても様々な分類分けができます。今回は城の立地による分類分けで見るお城の特徴をご紹介したいと思います。

    日本三名城

    日本三名城

    提供元:Photo by (c)Tomo.Yun

    http://www.yunphoto.net

    まず、今回ご紹介する「日本三大○○城」というのは、いつ、誰が決めたというものではありません。いつしかそういう風に言われるようになったものですが、この分類分けでお城の特徴がわかりやすくなります。
    それを踏まえて…特徴という分類分けにはならないですが「日本三大○○城」を語る前に知っておきたい「日本三名城」をご紹介します。
    日本三名城とは、江戸時代「徳川家の居城・江戸城は別格として日本の誇れる城を3つ挙げたもの」と言われています。この日本三名城は城の様々な分類分けの中でもとりわけ選定が難しいと言われています。理由は、城の規模や設計者など、基準を何にするのか、それによって挙がる城が変わるからです。

    その中でも一番一般的と言われているのが

    日本三名城
    熊本城/名古屋城/姫路城

    の3つです。他に大阪城や松本城などが入っているという話もあります。(日本城郭協会では衆目一致する三名城はないという見解だそうです。)

    【お城メモ】
    ■熊本城(熊本県熊本市)…1607年築城(諸説あり)。加藤清正により建てられたと言われる。松本城を手本としたと言われる黒塗りの壁を持つ天守が有名。
    ■名古屋城(愛知県名古屋市)…1612年築城。関ヶ原の戦いの後江戸幕府を開いた徳川家康が築いた平城の代表格。金の鯱が有名。
    ■姫路城(兵庫県姫路市)…1346年築城。はじまりは赤松貞範(あかまつさだのり)が築いた小さな山城。1993年に「法隆寺地域の仏教建造物」と共に日本で初めて世界遺産に登録(登録名は「姫路城」)。また天守は現存12天守のひとつで国宝にも指定されている。

    上の写真は姫路城。「平成の大改修」により姿を現した”白すぎる”天守が話題ですが、写真は改修前のものです。

    三大山城

    では「日本三大○○城」のご案内に移りましょう。まずご紹介するのは「山城(やまじろ)」です。
    名前からしてすぐお分かりかと思いますが「山に建つお城」です。
    お城の歴史の中では前期に多く見られたお城の種類で、古く弥生時代に村を守るために山の上に作った集落がその始まりと言われています。
    ここ数年で全国的に有名になった竹田城跡も山の上に建てられている山城です。

    日本三大山城
    岩村城(いわむらじょう)/高取城(たかとりじょう)/備中松山城

    高い場所にある城は、城の本質である「防御施設」としてとても有利とされてきました。戦国時代までは多く建てられたと言われています。山城はその麓に下館を建てることが多く、城主は普段は下館で生活し、戦になったら山城に閉じこもっていたそうです。
    その後、不便な場所にあること・城の規模が大きくなっていったことなどに伴い、平地に建てられることが多くなっていきました。

    【お城メモ】
    ■岩村城(岐阜県恵那市岩村)…1185年築城。標高721mの場所にあり、全国で最も高いところにある城とされている。現在は石垣などが残る「岩村城跡」となっている。
    ■高取城・たかとりじょう(奈良県高取町)…1332年築城。日本城郭協会の選定する「日本名城100選」に奈良県で唯一選ばれた。現在は石垣だけが残り「高取城址(じょうし)」となっている。
    ■松山城(岡山県高梁市・たかはしし)…1240年築城。愛媛県の松山城と混同しないように「備中(びっちゅう)松山城」と呼ばれることが多い。現存12天守のひとつで、そのうち唯一の山城。兵庫県の「天空の城」と呼ばれる竹田城に続き、季節により城に雲海がかかる姿を見ることが出来る為「第二の天空の城」と呼ばれている。

    下の写真は松山城。話題の雲海を見ることができる場所は大松山展望台が有名。時期は9月下旬〜4月上旬の早朝で「天候が良く、朝と日中の気温差が大きいこと」が条件だそう。

    三大山城

    提供元:photolibrary

    http://www.photolibrary.jp/

    三大平城

    続いては「平城(ひらじろ)」です。似ている言葉で「平山城(ひらやまじろ)」というのを聞いたことがありませんか?
    平城と平山城は先ほど紹介した山城の後に造られるようになった城のかたちで、同時期に建てられていました。
    この2つは分類分けが難しく、はっきりした定義はありませんが「平地に建っているのが平城」「小高い丘に建てられたのが平山城」とされていますが、その分類分けは標高100mとか。ですがあいまいで平山城と呼ばれていても別のところでは平城と表記されているお城もあります。

    平城はその名の通り平地に建てられた城で、城下町と離れていない為統治がしやすく、多く建てられるようになりました。しかし山城や平山城に比べると平地にある為無防備で、防御施設の役割はあまり果たせないという弱点があります。その為、堀や門・櫓など、防御のための施設が多く配置されています。
    三大平城には選ばれていませんが、京都府京都市にある世界遺産の一つ、二条城も平山城です。

    三大平城
    名古屋城/岡山城/広島城

    【お城メモ】
    ■岡山城(岡山県岡山市)…1597年築城。豊臣秀吉に厚遇されて大名となった宇喜多秀家(うきたひでいえ)が、8年の歳月を費やして完成。「豊臣系」の典型と言われる黒壁の天守は昭和40年に再建されたもの。
    ■広島城(広島県広島市)…1589年築城。豊臣秀吉の五大老の一人である毛利輝元(もうりてるもと)が築いた。1931年に天守が国宝指定されるも原爆により倒壊。現在は復元された天守が建つ。

    下の写真は名古屋城。名古屋城と言えば堂々と建つ天守がシンボルとなっていますが、その周りを囲む大きな外堀が平城の特徴を物語っています。

    三大平城

    提供元:無料写真素材集・Gra free photo

    http://nara.gra-freephotos.net/

    三大平山城

    平城と山城のまさに間をとった城が「平山城」と言えるでしょう。
    山城のような防御機能も持ち、城下町とも近い場所にあることから戦国時代後期から多く作られるようになりました。
    小高い丘に建つ城という感じでしょうか。

    三大平山城
    津山城(つやまじょう)/姫路城/松山城

    ■津山城(岡山県津山市)…1616年築城。12年をかけて津山藩初代藩主・森忠政(もりただまさ)により完成した。廃城により全て取り壊されたが、現在城跡は桜の名所として有名。
    ■松山城(愛媛県松山市)…1602年築城。備中松山城などと区別する為「伊予(いよ)松山城」とも呼ばれる。標高132mの城山(しろやま)山頂に多くの建物を有する広大な城で築城したのは「賤ヶ岳(しずがたけ)七本槍」の1人、加藤嘉明(かとうよしあき)。現存12天守の1つ。
    ※賤ヶ岳(しずがたけ)七本槍…1583年、羽柴秀吉と柴田勝家が戦った賤ヶ岳の戦いの際に秀吉方で活躍した7人。

    下の写真は松山城。城までは登山道もありますが、ロープウェイとリフトがあるのでそれを利用すると楽々山頂へ行くことが出来ます。

    三大平山城

    提供元:写真素材足成

    http://www.ashinari.com/

    三大水城・三大湖城

    お次は「水城(みずじろ)」です。水城は大きく分類分けをすると「平城」の中に入ります。平城の中で海や川・湖に面しているものは水城・湖城(こじょう)と呼ばれています。
    平城のところでご案内しましたが、平城は平地に建てられる為、防御設備を特に必要とします。そこで、海や湖に近い場所に城を建てることで、それを堀の代わりにした城が建てられるようになったのです。

    三大水城
    高松城/今治城(いまばりじょう)/中津城

    三大湖城
    松江城/膳所城(ぜぜじょう)/高島城

    【お城メモ】
    ■高松城(香川県高松市)…1588年から数年かけて築城。生駒親正(いこまちかまさ)が讃岐国を与えられた際に築いたと言われる。現在は周辺一帯が「玉藻(たまも)公園」となっている。大河ドラマ軍師官兵衛でも描かれた有名な「高松城水攻め」が行われたのはこちらの高松城ではなく岡山県岡山市の「備中高松城」。
    ■今治城(愛媛県今治市)…1602年築城。築城の名手とも言われた藤堂高虎(とうどうたかとら)により建てられた城は、堀を三重に巡らせ、それぞれに海水を引き入れた珍しい形で、当時は海から船で入ることができでいた。
    ■中津城(大分県中津市)…1588年、現NHK大河ドラマの主人公になっている黒田官兵衛(本名黒田孝高(くろだよしたか))が築城。周防灘(すおうなだ)に流れる中津川に築かれた為、堀には海水が引きこまれている。

    ■松江城(島根県松江市)…1611年完成。宍道湖(しんじこ)湖畔に建てられた城では、築城年数5年のうち3年を費やしたと言われる石垣も見事。自然の石を使った古い手法「野良積み(のらづみ)」が見られる。現存12天守のひとつ。
    ■膳所城(滋賀県大津市)…1601年築城。関ヶ原の戦いで勝利した徳川家康が琵琶湖畔に東海道の要衝として建てたと言われる。現在は本丸跡や石垣が一部残り、膳所公園となっている。
    ■高島城(長野県諏訪市)…1592年築城。日根野高吉(ひねのたかよし)築城当時は諏訪湖畔に突き出すように建っていた為「浮島(うきしま)」と呼ばれていたが、江戸時代に湖が干拓され現在は周りを住宅に囲まれている。

    下の写真は高松城。現在も堀の水は海水で、堀には真鯛がいることで知られていますが、これは海から来たものではなく、人の手で育てられたものが放流されているそうです。

    三大水城・三大湖城

    提供元:香川県公式観光サイト

    http://www.my-kagawa.jp/地図を見る

    おまけ・三大連立式平山城

    ここまで、城が建てられた場所による分類分けをご案内しましたが、最後に城用語で良く使用される三大連立式平山城(れんりつしきひらやまじろ)をご紹介します。

    三大連立式平山城(れんりつしきひらやまじろ)
    姫路城/松山城/和歌山城

    連立式平山城とは、大天守や小天守、乾櫓(いぬいやぐら)、二門櫓などが連結したり、多聞櫓(たもんやぐら)で繋がっている造りの天守を持つ城のこと。「連立天守」「連立式天守」とも言うこの天守のつくりは三大連立式平山城が特に有名です。

    【お城メモ】
    ■和歌山城(和歌山県和歌山市)…1585年築城。豊臣秀吉が弟秀長に築城され、その後徳川御三家の一人、徳川頼宜(よりのぶ)が城主を務めたため紀州徳川家の居城として栄えた。

    下の写真は和歌山城。和歌山城の天守は大天守・小天守・乾櫓・二の門櫓・天守二の門・台所で形成されています。

    おまけ・三大連立式平山城

    写真:奈良山 鹿子

    地図を見る

    深く知るとなお楽しい!

    いかがでしたでしょうか。
    今回は立地による分類分けで城の特徴をご紹介しました。
    自分の近くにある城は一体何城?ちょっと調べてみると面白いかもしれません。興味のある方は是非!

    掲載内容は執筆時点のものです。

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