スイスは国内を隅々まで鉄道路線が網羅しています。到着時間も比較的正確で「遅延が多くて困る。」ということも少ないので、鉄道旅行がおすすめです。しかしスイスの鉄道運賃は非常に高額なところが難点。そこで、皆さんの旅の計画に合った鉄道チケットを少しでも安くお得に購入する方法をスイス在住のネプフリン由香がご紹介!また、世界遺産の車窓を楽しめる観光列車のお得な利用法も合わせてご案内しましょう。(PR)
スイスパスは、期間内なら何度でも利用でき、予約席でなければ空いてる席を利用できたり、半額になったりするお得な鉄道パスです。ただし、氷河特急やベルニナ特急などの観光列車のみ、別途座席指定券が必要。
パスは3種類あり、それぞれに特徴があります。乗り放題なのが「スイストラベルパス」と「スイストラベルパスフレックス」。そして、スイス交通機関の運賃が半額になる割引券のような「スイスハーフフェアカード」があります。(一部の登山列車やロープウェーなどは除く)
これらはスイスに到着してから空港や駅で購入が可能ですが、窓口は行列で並ぶことがしばしば。しかし、日本からオンラインで購入しておけば並ぶ手間を省けます。
「スイス・レイルウェイ・チケットの公式サイト(Official Ticketshop for Swiss Railway Tickets)」は英語をはじめとする欧州の言語のみの表示ですが、割安で購入できます。一方、「レイルヨーロッパ」の日本語サイトは割高になりますが外国語が苦手な人でも安心!
提供元:SBB(スイス国鉄)
https://www.sbb.ch/enまずは「スイストラベルパス(Swiss Travel Pass)」。こちらはスイス国内の交通機関に乗り放題で、使用開始日から終了日まで毎日連続して利用できるパスです。都市間を毎日移動するといったアクティブな旅行をする方におすすめ。
<スイストラベルパスの種類>
3日、4日、8日、15日間の4種類
<スイストラベルパスの特典>
・500以上の美術館や博物館が入館無料。
・75の都市の市内交通、フェリーや遊覧船などが無料。
・一部の登山列車やケーブルカーが50%割引。
・6歳〜15歳の子供が同行する場合、スイスファミリーカードが無料で提供され、パスを保持する両親のどちらかが同伴していれば同じ条件となる。
提供元:SBB(スイス国鉄)
https://www.sbb.ch/en次は「スイストラベルパスフレックス(Swiss Travel Pass Flex)」です。
上記のスイストラベルパスとの大きな違いは、購入してから1ヶ月の有効期間内に使いたい日だけ利用できるという点。移動日だけ利用できるので、効率よく使えるのが嬉しいですね。ただし、価格はスイスパスよりも若干高め(1〜2割ほど)。
<スイスフレキシーパスの種類>
3日、4日、8日、15日の4種類。有効期間は1カ月。
<スイストラベルパスフレックスの特典>
上記のスイストラベルパスと同じ。
提供元:スイス国鉄(SBB)
https://www.sbb.ch/en続いては「スイスハーフフェアカード(Swiss Half Fair Card)」の紹介です。こちらはパスというよりもチケットの割引カードといったほうが近いかもしれません。
こちらは有効期限の1ヶ月以内であれば、スイス国内のほとんどの交通機関が半額で利用できるお得なカードです。鉄道以外にも、バスやフェリーなどを利用する人におすすめ。利用法はチケット購入時に「スイスハーフフェアカード」運賃を選択するだけ。乗務員がチケットをチェックしに回って来た時は、チケットとカードの両方を見せましょう。
特に、高額なユングフラウ鉄道は「スイストラベルパス」「スイストラベルパスフレックス」では25%の割引に対し、「スイスハーフフェアカード」だと半額になるのでかなりお得です!
<スイスハーフフェアカード特典>
・スイス国鉄、バス、フェリーを半額で利用可能。
・ユングフラウ鉄道など、多くの登山列車も半額で利用可能。
・早割チケット(スーパーセーバー)とも併用できる。
・6歳〜15歳の子供が同行する場合、スイスファミリーカードが無料で提供され、カードを保持する両親のどちらかが同伴していれば同じ条件となる。
今まではパスをご紹介しましたが、これからはチケットをお得に購入する方法をお伝えします。まず、「スーパーセーバーチケット(Supersaver Ticket)」という早割チケットのご紹介です。
こちらのチケットは前日まで購入が可能なのですが、前日に購入すると割引率もイマイチで、売り切れてしまうことも多いのが難点。事前に乗車する区間が決まっている場合、何日前までという決まりはありませんが、最大50%オフになるので早めの購入をおすすめします。しかも、上述の運賃が半額になる「スイスハーフフェアカード」との併用も可能。それを利用すれば、かなりお得に鉄道旅行ができます!
※画像ではウェブサイトからのスーパーセーバーチケットの購入場所を示しています。
スイス旅行にスマートフォンを持っていくのなら、スイス国鉄(SBB)のアプリ「SBB Mobile」も活用してみましょう。
チケットの購入時や列車時刻のチェックをする際にフル活用すればより快適でスムーズなスイス鉄道の旅ができるでしょう。英語での手続きが必要になってしまいますが、手順は画面に表示されているのでそれに従って操作すれば簡単です。
レンタルWi-Fiルーターや駅のWi-Fiを使えば、アプリで乗り継ぎ駅(ルート)、乗換駅の発着ホーム番号などを事前に調べることも可能。事前にダウンロードしておけば、空き時間に調べたりできるので便利です。
まず、行き先の駅を選び、片道や往復、2等席、1等席、普通料金、スイスハーフフェアカードと順番に表示が出てくるので、自分の目的に合ったチケットを選択するだけ。クレジットカードも利用可能です。
「スイスハーフフェアカード」の保持者は、おそらく券売機でチケットを購入する機会が多いと思います。券売機では英語を選択することができ、操作も簡単!しかも窓口と違って並んで待つこともほとんどありません。
スイスで鉄道を利用する際に知っておくと便利な点をまとめてみました。これだけ知っていれば、初めて利用する人も安心です!
・1等席と2等席は値段ほどの違いはない
座席は1等席と2等席の2種類があります。正直この2つの席に大きな差はないのですが、1等席のほうが座席も足元のスペースも広めです。ただ注意したいのは、1等車両では2等席のチケットを持ったまま乗車すると、たとえ席に座ってなくても罰金を支払う必要があるという点。
・切符はなくさないように!
スイスの鉄道は日本と異なり、改札がありません。その代わりに車内で車掌さんが一人ひとりチケットをチェックするのでチケットは必ず乗車前に購入すること。チケットを持っていないと最低70スイスフランの罰金を支払うことになるのでご注意下さい。
・車内のマナー
車両のほとんどが4人席か2人席となっているので、座席が空いている場合でも先に座っている方に「空いてますか?」と聞くのがスイスではマナーです。英語なら「Is it free?」と聞いてから座りましょう。
・ドアは自動ではない
車両のドアのほとんどが自動ではなく、自分で開ける必要があります。新型車両では緑色のボタンを押せばOK。古い車両ですとレバーを手で引っ張るタイプもありますが、最近はあまり見かけません。
・車内ではWi-Fiが使えない
車内で使える環境はまだ整っていません。しかし、SBBのほとんどの駅の構内ではWi-Fiが1時間無料で使用できます。
※ログインする必要があります。
・車内で充電することが可能
ローカル線以外は、コンセントがあります。差し込み口がある場所は車両により異なりますが、ほとんどが写真のように座席の上部に設置されています。
提供元:Rhaetische Bahn
https://www.rhb.ch/de/homeスイスパスやスイスハーフフェアカードを活用して、世界遺産に登録された路線を走る観光列車「氷河特急(Glacier Express)」や「ベルニナ特急(Bernina Express)」に乗ってみてはいかがでしょうか?
これらの特急列車は「スイストラベルパス」「スイストラベルパスフレックス」の保持者であれば、座席指定料金を追加するだけで乗車できるのでお得です!また「スイスハーフフェアカード」なら正規の料金の半額で利用可能。
「氷河特急」:
スイスで最も有名な特急列車。サン・モリッツ(St. Moritz)とマッターホルンの起点として有名なツェルマット(Zermatt)を結んでいます。標高2033mの峠、291の橋、91のトンネル、そして7つの渓谷を越える壮大な路線。「特急」ではありますが、傾斜が多いため、平均走行時速はたったの34km!世界一遅い「特急列車」と呼ばれています。夏なら花々で彩られた田園風景、冬は一面の雪景色が見られたりと、どの季節でも美しい車窓が楽しめます。
「ベルニナ特急」:
この特急はサン・モリッツとティラーノ(Tirano、イタリア領)を結び、車窓からは大迫力の景観が見られます。高低差1800mある路線はループトンネルや渓谷にかかる石橋など、見どころも豊富。一部の路線は氷河特急も走行する世界遺産ルート「アルブラ線(Albula Line)」に乗り入れます。
提供元:Rhaetische Bahn
https://www.rhb.ch/de/homeスイスには絶景ルートが多く点在しますが、それをたった8日間で回れるといった理想的なモデルルートがあります。それが、上記のスイストラベルパスを駆使して国内を巡る「スイス・グランドトレインツアー」。
スイストラベルパスには「マイトラベル・スタンプブックレット」といった冊子がセットになっています。この冊子はスタンプ帳にもなっていて、スタンプのある国内9ヶ所の駅にすべて立ち寄ると、スイスの観光ハイライトも同時に巡ることができるといった内容。3日や4日だけのパスでも参考になるルートもあるので、車窓から絶景を多く楽しみたいのなら訪れたい都市と合わせてチェックしてみてください!
スイスはヨーロッパの中でも物価の高い国。交通費だけでも上手に抑えておきたいですね。鉄道で自由気ままに旅をしたい人はスイストラベルパスやスイストラベルパスフレックスを、決まった区間のみを利用するのならスーパーセーバーチケットがおすすめ。鉄道を利用するけれど、1・2回だけ長距離を移動するという場合はスイスハーフフェアカードも便利ですよ。パスや鉄道チケットは自分の旅のプランに合わせて購入することをおすすめします!
※2018年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
【この記事は スイス政府観光局 とのタイアップです】
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