面積が東京23区ほどのシンガポール。そのサイズ感なら地下鉄移動だけで過ごせるかも?と思うかもしれませんが、実際にはタクシーの方が行きやすい場所があったり、使いこなすとより幅広く観光できて節約にもなる路線バスがあったりします。
今回はシンガポールの交通機関の初歩的な使い方から、お得に乗車できるパスや行き先別の移動方法などをご紹介。利便性と料金のバランスが取れた自分向きの交通機関を調べてみましょう!
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https://www.photo-ac.comまずはシンガポールの主な移動手段の概要をご紹介します。
・鉄道
MRTと言われるシンガポールの鉄道(地下鉄)は2025年9月現在6路線あり、郊外にはLRTというモノレールも。日本とほぼ同じ乗り方なので初心者にも1番使いやすい。
・バス
運賃はMRTとほぼ一緒ですが、より広く細かいエリアをカバーしているのが特徴。最寄駅から離れた場所や、MRTだと数度乗り換える場所へダイレクトに行く時に便利。ただし車内で降車場所の案内がないので、ちょっと上級者向け。
・タクシー
MRTで行きにくい場所へバスよりも楽に行けるのがタクシー。3つの中では料金が1番高いですが、日本の1/3〜半額くらいの運賃なので気軽に利用できる。
ざっとポイントを言うとこうなります。では実際にそれぞれをどう使い分けていけばよいのか、詳細と併せてじっくり解説していきましょう。
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https://pixabay.com/ja/正確な所要時間でスピーディーに主要エリアへ移動できるMRTはシンガポール観光の基本になる移動手段。MRTの乗車券には3種類あります。
・ez-linkカード
日本のSuicaのようなチャージ式のICカード。駅構内のチケットオフィスで販売しており、S$10(約1153円)で購入できます。内S$5(約576円)は残念ながらデポジット分なので返却不可。また路線バスでも利用可能です。長期滞在や今後もシンガポールに来る予定がある方にはメリットが大きいでしょう。
・タッチ決済
タッチ決済対応のクレジットカードやApple Watchなどをかざすだけで乗車することができます。対応しているカード会社などは、詳細は公式サイトをご確認ください。
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https://unsplash.com・シンガポール・ツーリストパス
MRT、LRT、バスが乗り放題のパス。いくつかある観光者向けのパスの中でもお得に交通機関を使う目的であれば、こちらが人気。1日=S$17(約1960円)〜5日間=S$45(約5189円)まで、滞在日数に合わせて選べるパスが用意されているので、個人旅行でバンバンMRTを使う、という方におすすめです。
このほかにも、セントーサエクスプレスが利用できるパス、ウォーキングや保険など特典付きのパスなどもあります。最新情報は公式サイトをチェックしてください。
※写真のデザインは取材時のものです
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https://unsplash.comシンガポールほぼ全域をカバーしている路線バス。MRTではアクセスしにくい場所へ行く場合などに使います。現金払いも可能ですがぴったりの金額を支払わなくてはならないので、ツーリストパスかez-linkカードを用意した方が断然便利。
さらに2時間以内にMRTからバス、またはバスからバスへ乗り継ぎした場合に割引があり、ez-linkカードであれば自動計算で差し引いてくれます。
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https://unsplash.com乗り方はバス停で乗りたいバスが来たら手を上げて、停車したら前から乗車。運転席近くのカードリーダーにパスかカードをタッチ。目的の場所が近づいてきたらSTOPボタンを押し、出口付近のカードリーダに再度タッチしてから降車します。
路線バスでの最大のネックは、停車場所付近に近づいても、車内アナウンスや電光掲示板の案内がないこと。特に初めて行く場所は降りる場所がわかりにくいです。できればWi-FiルーターやSIMカードでネット接続し、Googleマップなどで現在地を追いながら降車場所付近で降りられる準備ができると安心です。
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https://unsplash.comシンガポールのタクシーはメーター制なのでぼったくりに遭う心配はほとんどありません。初乗り料金の1kmはだいたいS$3(約345円)〜。さらにその後の距離運賃が破格で、400m毎に約S$0.3(約34円)〜加算。同行者が3〜4人で割り勘ならかなりお得に。またシンガポールは渋滞も少ないので利用価値はかなり高めです。
ただし夜間やラッシュ時間帯、使う道路によって割増料金があったり、空港やマリーナベイサンズなど大規模な施設での乗降車ではS$3〜S$5(約345〜575円)ほどの追加料金が。最終的にメーターに出ている金額にプラスされるのでご留意を。また高級車のタクシーは運賃が高くなっています。
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https://unsplash.com流しのタクシーに乗る場合は、空車を意味する「TAXI」という緑の表示が出ているものに手を上げて合図し、自分でドアを開けて乗ります。しかし中心部では停車禁止区域が広がっているので、道端でタクシーを止められない場合も。最寄りのショッピングモールやホテルなどのタクシー乗り場で順番を待った方が確実です。
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https://unsplash.comスマホを常時ネットに接続できる環境であれば、配車サービスのアプリ「Grab」を使うという手もあります。乗り場と行き先と指定し、事前に料金を確認した上でドライバーを呼べるので明確で安心。
タクシーでは現金やez-linkカードでの支払いができますが、クレジットカードにおいては手数料がかかったり、対応していなかったりするタクシーもあります。カード払い中心で旅行したい人は、アプリを通してカード決済できるGrabが使えるよう準備しておくのも1つの手段。また現金払いだとおつりがない場合もあるので、高額紙幣は避けるようにしましょう。
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https://pixabay.com/ja/最後に中心部から主要スポットへの移動手段をご紹介。所要時間・本数・わかりやすさ・運賃のバランスから見て、多くの人におすすめできる方法をご紹介します。
・チャンギ 国際空港
短い移動時間でお得に行くならMRT。約30分で行け、運賃はおよそS$2(230円)程度。スーツケースを持っての電車移動が大変であればタクシーの利用を。日中であれば約S$25(約2877円)前後が相場です。
・セントーサ島
MRTでハーバーフロント駅まで行き、駅前にあるショッピングセンターVivo Cityへ。3階にあるセントーサ・エクスプレスというモノレールに乗り換えて行くのが一般的。VivoCityからセントーサ島までは徒歩10分程度でも行けますが、暑い日は無理せずに。
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https://www.photo-ac.com・カトン地区
MRTで最寄のパヤ・レバー駅へ。駅からカトン地区まで徒歩30分弱かかるので、タクシーを使った方がいいでしょう。5分程度で料金は約S$6(約690円)。中心地からダイレクトにタクシーで行くと約25分でS$15(約1726円)前後。
・ジョホールバル
日帰りでも行けるマレーシアのジョホールバル。MRTブギス駅近くのクイーンストリート・バスターミナルからバスが頻繁に出ており、所要時間は1〜2時間。料金はS$4.8(約552円)程度。出入国手続きがあるのでパスポートが必須です。
初めてシンガポールに訪れる方はわかりやすいMRTを中心に、数度目で行動範囲を広げたい方は路線バスにチャレンジを、そして弾丸旅行で滞在時間が少ない方はタクシーで効率よく回るなど、無理なく旅行の日数や経験に合わせた移動でシンガポールを満喫してみてはいかがでしょう。
またシンガポールの公共の交通機関では飲食が禁止。日本にいる感覚でうっかりペットボトルの水を飲んでしまうなどすると罰金が課せられるので注意しましょう。
2025年9月現在の情報です。S$1=約115円で計算しています。記事内の料金は利用する会社や路線などによって異なります。また料金や路線が変更となる場合があるため、旅行前には公式サイトなどで最新情報を必ず確認してください。
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