新型コロナウイルス感染拡大の影響により、世界中の人たちが外出の自粛を余儀なくされています。
そこでLINEトラベルjp 編集部では、世界各国に住むナビゲーターに現在の状況をインタビュー。今回はオーストリア在住のバレンタ愛さんに、現在のオーストリアの様子、“おうち時間”の過ごし方、落ち着いたらぜひ訪れてほしいスポットを伺いました。
※インタビューは2020年5月1〜5日にかけて行われたものです。
――お住まいの都市はどこですか?
バレンタさん:オーストリアの首都、ウィーンです。
――5月1日(インタビュー時)現在、お住まいの国・都市の状況はいかがでしょうか?
バレンタさん:4月30日までロックダウンされていました。外出は必要なものの買い物のみ許されていて、同居人以外と会うこと、近づくことも制限されていました。また、散歩は他人との距離を最低1メートル空けるように呼びかけられています。
提供元:LINEトラベルjp ナビゲーター バレンタ 愛
https://www.travel.co.jp/guide/navigtr/1036/外出禁止が解除されて変わったことといえば、やはり街に人が増えました。
車の交通量が増え、公共交通機関を利用する人も増えました。公共交通機関を利用する時や買い物する時はマスクが必要です。以前は顔の大部分を隠してはいけないという覆面禁止法もあったのでマスクは出来なかったのですが、人々の意識もかなり変わったと思います。
本当の意味での日常が戻ってくるまでにはまだ時間がかかると思いますが、少しずつでも規制が緩和されいい方向に向かっているのが見られるのは希望が持てます。一日も早く街に人と活気が溢れ、観光客も戻って来て、自由に旅行が楽しめる日々が戻って来るように願って止みません。
提供元:Unsplash
https://unsplash.com/――“ステイホーム”について、国や自治体からはどのようなアナウンスがありますか?
バレンタさん:首相、内務省大臣、厚生省大臣などがほぼ毎日状況をアップデートしています。大統領は不定期ですが、国民向けにコメントを発表しています。国営テレビ放送やFacebookライブなどで生放送される他、主要な報道機関もオンラインで毎日、患者数や世界の動向などコロナに関する情報をアップしています。
――どんなお店が、どのような状況で営業していますか?
バレンタさん:時系列でご説明すると、ロックダウン当初はスーパー、パン屋、ドラックストア、薬局、銀行、郵便局などの生活必需品を扱う店舗以外は閉鎖していました。その後園芸店、ホームセンター、その他売り場面積400平方メートル以下の店舗も営業を再開し、レストランなどのテイクアウトも可能になりました。
さらに解除後は売り場面積400平方メートル以上の店舗も営業可能になり、ヘアサロン、ネイルサロンなど一部の業種も営業を再開しているようです。ただ、実際にはレストランも、テイクアウト可能でも営業していない所も多いです。
5月15日からは諸条件ありますが、カフェ、レストラン、ミュージアムなど営業再開が可能になる予定です。
提供元:Unsplash
https://unsplash.com/※編集部注:4月28日にオーストリア政府から発表された内容を、バレンタさんがまとめてお知らせくださいましたので、以下に掲載します。
■5月1日より外出規制が解除。
・集会など人の集まりは10人まで可能
・運転免許取得講習、音楽学校、高校卒業年度の学年が再開
・商店の入店者数について、“20平方メートルに1人まで”⇒“10平方メートルに1人”に変更
■5月15日〜
・動物園の開園
・レストラン、カフェは6時〜23時まで営業許可。ただし最大4人の大人+その子供たちまでが一つのグループとして会食が可能。来店は事前予約を推奨。客との接点がない料理人はマスク着用不要
■5月18日〜
・小学校、中学校(7歳から14歳まで)が開校。ただし1クラスをグループ分けして登校時間や登校日をずらすなど、1日に登校出来る生徒の数を調整しながら運営
■5月29日〜
・ホテルなどの宿泊施設、プールやジム施設再開
・観光地、遊興施設の再開
■6月3日〜
・その他閉鎖中の全ての学校再開(大学を除く)
上記全てにおいては、同居人以外とは1メートル間隔を空けること、公共交通機関内や店内などでは、マスクの着用が必要。10人以上が集まる集会や大規模なイベントなどは引き続き禁止。
――困っていること、苦労していることを教えてください。
バレンタさん:それぞれの家庭で違うと思いますが、うちの場合は子供の学校の課題です。それぞれの教科で先生が違うのですが、先生によって使用するツールも異なるので、それぞれのセットアップに時間がかかり、子供とも使い方を確認しなければなりません。メールやWhatsAppなど複数のアプリも並行して使用するため、使用デバイスも複数あり、週末も夜も関係なくメールが来るので把握するのが大変です。
また毎日三食の食事の準備も大変ですし、友達と会って外でランチやお茶を楽しむことも出来なかったので、今までと違う気分転換の仕方や、楽しみ方を工夫しました。
提供元:LINEトラベルjp ナビゲーター バレンタ 愛
https://www.travel.co.jp/guide/navigtr/1036/――お住まいの国や都市ならではの“おうち時間”の過ごし方を教えてください。
バレンタさん:ロックダウンはされたものの、同居家族との散歩は許可されていたので外に出られるのは助かりました。公園や緑地が多い都市なので、お散歩したりピクニックしたりして楽しんでいます。
この都市ならでは……というのは特にないですが、子供たちが虹の絵を描いて窓に貼ったりしています。マスクを手作りしたり、普段よりも時間をかけて料理やお菓子作りを楽しんだりしている人も多いようです。
――ご自身はどのような“おうち時間”を過ごされていますか?
バレンタさん:ウィーン国立オペラ座を始めとする世界各国の劇場のオンラインプログラムを楽しんだり、お料理に時間をかけたりといった程度です。他には、普段もしていることですが、子供と一緒にDVDなどを観たり、絵を描いたりしています。
提供元:LINEトラベルjp ナビゲーター バレンタ 愛
https://www.travel.co.jp/guide/navigtr/1036/――日本の読者にむけて「落ち着いたらぜひ訪れてほしいスポット」をご紹介ください。
バレンタさん:ウィーンの観光地で一番人気の世界遺産、シェーンブルン宮殿はお庭もとても素敵で数々のカフェがあるので、ゆっくりと回って欲しいです。また3月から公演が全てキャンセルになってしまっているオペラ座ですが、先日2020年9月からの新シーズンのプログラムが発表されました。現在は無料オンラインプログラムでたくさんの公演を楽しむ事が出来ますが、再開しましたらぜひ本場のオペラハウスを生で楽しんで欲しいです。
そしてウィーンが一番光り輝くクリスマスシーズンには、市内でたくさんのマーケットが開かれます。イースターや夏のフェスティバルはキャンセルになってしまいましたが、クリスマスマーケットは無事に開催出来るといいなという願いを込めて、クリスマスマーケットもおすすめです。
現在、世界中の人たちがコロナウイルス感染拡大を防ぐために「ステイホーム」をしています。外に出られず退屈だったり、ストレスが溜まったりする日々が続きますが、大掃除や料理など、自宅にいる時間が増えたからこそじっくり取り組めることもあります。さまざまな工夫でおうち時間を楽しく過ごしましょう。
1日でも早く自由に人と会い、どこにでも行ける日常が戻りますように。
※2020年5月現在の情報です。写真は一部イメージです。
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