新型コロナウイルス感染拡大の影響により、世界中の人たちが外出の自粛を余儀なくされています。
そこでLINEトラベルjp 編集部では、世界各国に住むナビゲーターに現在の状況をインタビュー。今回はイタリア在住の橘 凛さんに、現在のイタリアの様子、“おうち時間”の過ごし方、落ち着いたらぜひ訪れてほしいスポットを伺いました。
※インタビューは2020年5月5日〜7日にかけて行われたものです。
――お住まいの都市はどこですか?
橘さん:ロンバルディア州ミラノです。
――5月7日現在、お住まいの国・都市の状況はいかがでしょうか?
橘さん:5月4日からロックダウンの段階的解除が始まり、「フェーズ2に入った」と表現されています。これにより企業活動が再開されました。
スーパーや薬局、本屋、子供服店などは営業中で、その他モールの飲食店、レストランなどはテイクアウトのみになっています。5月18日からショップや美術館等の再開が予定され、バールやレストラン、美容院等の再開は6月1日からということになっていましたが、5月18日に繰り上げの可能性があるというニュースがありました。
提供元:Unsplash
https://unsplash.com/プライベートの外出は通勤のほか、家族の代表者一人の買い出し、近所の散歩やジョギング、サイクリングくらいまでなら可能です。州外への移動や集会などは禁止されています。
外出時は「自己宣誓書」という、なぜ外出するのかを記載した証明書を持ち歩くことが義務となっています。私の経験では今のところ、駅などで警官によるチェックがあるようです。また外出する際は、人と人のソーシャルディスタンスを取ることが決められており、マスクと手袋をすることが必須となりました。
提供元:LINEトラベルjp ナビゲーター 橘 凛
https://www.travel.co.jp/guide/navigtr/456/――“ステイホーム”について、国や自治体からはどのようなアナウンスがありますか?
橘さん:ロンバルディア州からは、携帯電話のショートメッセージサービスを通して、健康状態についてのアンケートなどが届きました。日本の厚労省からLINE経由で届いたものと類似しているかも知れません。
他に、国の保険省のHPにCOVID-19情報が常にアップデートされており、コンテ首相もTwitterなどSNSを通して、政府の動向の最新情報を積極的にアップされてます。
――困っていること、苦労していることを教えてください。
橘さん:ネットショッピングと物流がスムーズに動いているので、大きく困ったことはありません。しかし、少し離れた日本食材を売っているお店に行けないので、手に入る材料で工夫しながら日本食を作っています。
今後は日本の食材などが輸出入の遅れで入手しづらくなるのかなと少し心配しています。
スーパーで入店する人数を規制しているため、待ち時間が長いことにも困っています。その対策として徒歩で最も近い個人商店の八百屋さんを利用するようになったのですが、スーパー以上に甘くてクオリティの高い野菜や果物が手に入ることを知り、今回のロックダウン下でのうれしい発見でした!イタリアで地元の人々に個人商店が愛されている理由がよくわかりました。
最近は大手のスーパーチェーンで、スーパーに入店する時間を予約できるアプリが開発され、待ち時間の大幅減少に努めているようです。
――お住まいの国や都市ならではの“おうち時間”の過ごし方を教えてください。
橘さん:食への情熱が強いイタリアでは平時から小麦粉からパスタ麺やピッツァ生地を作っている人が一定数いますが、現在はその人口が急増し、小麦粉の需要がかなり上がっているそうです。
バルコニーやベランダで音楽を流したり歌ったりして、陽気に過ごしている人達もいて、皆それぞれロックダウン下の生活を工夫して楽しくしようとしている光景が見られます。実際にうちの周りでも、そういう世帯が何軒があり、ほっこりさせてもらっています。
提供元:LINEトラベルjp ナビゲーター 橘 凛
https://www.travel.co.jp/guide/navigtr/456/――ご自身はどのような“おうち時間”を過ごされていますか?
橘さん:うちのアパートは裏庭が公園くらいの大きさがあるので、1歳の子供と一緒に毎日のように庭に出ています。庭遊びをすることで、季節の移り変わりをより身近に感じています。ベランダで天体観測をすることもありますよ。
せっかくこれだけ長い間家にいられるので、普段以上に楽器演奏の練習に精を出しています。我が家は家族全員音楽好きで、ピアノやギターなど弾いているのですが、ご近所さんとそのことが話題になるなど、以前よりも楽しい交流が増えました。
提供元:LINEトラベルjp ナビゲーター 橘 凛
https://www.travel.co.jp/guide/navigtr/456/――日本の読者にむけて「落ち着いたらぜひ訪れてほしいスポット」をご紹介ください。
橘さん:これからの季節は特に、地中海に面したリグーリア州がおすすめです。ジェノバのボッカダッセやカモーリ、ポルトフィーノ、チンクエテッレといったステキな港町をぜひ訪れていただきたいと思います。
現在、世界中の人たちがコロナウイルス感染拡大を防ぐために「ステイホーム」をしています。外に出られず退屈だったり、ストレスが溜まったりする日々が続きますが、大掃除や料理など、自宅にいる時間が増えたからこそじっくり取り組めることもあります。さまざまな工夫でおうち時間を楽しく過ごしましょう。
1日でも早く旅行ができる日常に戻りますように。
※2020年5月現在の情報です。一部写真はイメージです。
この記事を書いたナビゲーター
トラベルjp 編集部
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