アフリカ屈指の人気観光国、モロッコ。一度訪れると誰もが虜になってしまうほど、多彩でエキゾチックな魅力に溢れた国です。訪れる地域により風景がガラリと変わるので、日程の許す限り色々な都市を巡りたいですよね。
都市巡りをする時に気になるのが、現地の移動手段。旅行者にとって便利な交通機関は?交通費はどれくらい?と疑問が沢山!そこで今回はモロッコの交通事情や、旅行における主要な移動手段をご紹介します。
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https://unsplash.com/photos/r9VUemOaChkアフリカ大陸北西部に位置するモロッコ。国土面積は日本の約1.2倍で、北は地中海、西は大西洋に面し、東はアルジェリア、南は西サハラという国に接しています。ジブラルタル海峡を挟んで北側にあるスペインからは高速船で1時間程度でアクセスできることから、ヨーロッパからアフリカ大陸への玄関口にもなっています。
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https://unsplash.com/photos/i-P1lmY_e1wモロッコ旅行の移動手段を検討する前に、まずは主要都市の位置関係を把握しましょう。
モロッコの代名詞ともいえる都市「マラケシュ」は、モロッコの大体真ん中あたりに位置しています。そのマラケシュから北へ約250kmのところに、モロッコ最大の都市であり空の玄関口でもある「カサブランカ」があります。このカサブランカから東へ約230kmの内陸部には「フェズ」、北東へ約330kmのところには青い街並みが人気の「シャウエン」があります。
有名なサハラ砂漠は、モロッコの南東部にある「メルズーガ」という都市からツアーで訪れます。このメルズーガは、マラケシュから東へ約550kmのところにあります。
こうした位置関係から、モロッコ旅行で複数都市を巡る場合、長距離の移動が必須ということが分かります。次の段落からは、モロッコ旅行での移動手段についてご説明します。
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https://unsplash.com/photos/RSYBi_1fhfM2020年6月現在、日本からモロッコへの直行便はなく、ヨーロッパや中東で飛行機を乗り継いでアクセスします。所要時間は最短でも約18時間。航空会社により運賃や所要時間は異なるので、自分の旅程に合ったフライトを選択しましょう。
モロッコ国内の主要都市は国内線で結ばれています。バスや鉄道と比較すると便数が少なく、費用もかかるというデメリットはありますが、時間節約には有効な移動手段。例えば砂漠観光の拠点となるワルザザートという町へ行く場合、カサブランカ〜ワルザザート間はバスだと8〜9時間かかりますが、飛行機だと約1時間45分で移動できます。
料金は、主要路線のカサブランカ〜マラケシュで片道約10,000円。都市によりますが、国内線は大体どの都市間も片道5,000円〜10,000円が目安です。飛行機の利用を検討する際は費用だけでなく、搭乗手続きにかかる時間や空港から市街への移動距離、飛行機の便数なども考慮し、飛行機と陸路(バスや鉄道)のどちらが旅程に合うかを判断しましょう。
モロッコの鉄道は整備されており、旅行者が良く使う移動手段です。
鉄道は国営のONCFが運営しており、主要都市やモロッコ北部の観光ポイントへアクセスできます。2018年にはアフリカ初の高速鉄道LGV(タンジェ〜カサブランカ)が開通。ますます鉄道での国内移動が便利になりました。
モロッコの列車(在来線)は2クラス制で、1等車は広々としたコンパートメントで指定席、2等車は座席が少々狭くなり自由席です。長距離列車の場合は、2等車でも全席指定席です。
チケットは駅の窓口や自動券売機で購入可能。ただし全席指定席の列車は、路線や時間帯によってはチケットが売り切れてしまうことも。乗りたい列車が決まっている場合は、事前に購入しておくと安心です。席が空いていれば、当日購入での乗車も問題ありません。
料金はカサブランカ〜マラケシュ間の1等車で、だいたい148DH(約1,800円)ほど。飛行機より時間はかかりますが、交通費がぐっと抑えられます。鉄道は比較的本数が多く便利な上、車窓を流れるモロッコの景色が旅行気分をより盛り上げてくれることでしょう。
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https://unsplash.com/photos/20yI2q6gGkgモロッコ旅行の移動手段で最も使われているのが、長距離バスです。バスの路線はモロッコ全土をくまなく走っており、主要な都市はもちろん、鉄道駅や空港がない観光地や砂漠の中の町までも行くことが出来ます。
バスの運営会社は大きく分けて3つあります。1つ目はCTM、2つ目は国鉄のONCFと同経営のスープラトゥール(Supratours)、そして3つ目はその他の民営会社です。どれもほぼ同じ路線を走っていますが、バスの本数や運賃、使用している車体や快適さは運営会社により異なります。
3つのバス運営会社の違いは次の通り。
<CTM>
使用している車体は比較的綺麗でサービスも良く、快適なバス旅になるでしょう。チケットは公式ホームページで事前購入も可能。ただし日本からチケット購入する場合、クレジットカード決済でエラーになるケースが多いのが現状。その場合は現地の窓口で直接チケット購入となります。
<スープラトゥール>
車体のクオリティやサービスはCTMとほぼ同じで、快適に乗車できます。日本からインターネットでのチケット購入は出来ないので、現地にて直接購入となります。チケットの販売開始は、原則乗車日の前日。人気路線は売り切れてしまう可能性が高いので、乗車日前日の早い時間にチケットを購入しに行きましょう。
<その他民営会社>
CTMやスープラトゥールに比べて、運賃は安い傾向にあります。エアコンがついていないなど車体のクオリティが低く、定員以上の乗客を乗せて車内がギュウギュウ詰めになることもしばしば。移動費を1円でも節約したい!という旅行者以外にはおすすめしません。
料金はCTMやスープラトゥールの利用で、カサブランカ〜マラケシュ間がだいたい90DH(約1,080円)から。時間帯や車体によって料金は異なります。またバス乗車時に預け荷物がある場合は、乗車料金とは別に荷物料金がかかります。預け荷物の料金は、1つあたり5〜10DH(約60〜120円)が相場で、窓口で荷物チケットの購入が必要です。
街中の短距離移動ではタクシーが便利です。
市内を走る小型タクシー(プチタクシー)は車体の屋根にTAXIの表示があり、都市によっては車体の色が統一されています。(写真はフェズのタクシーで、色は赤で統一)基本的にはメーターが付いているので値段交渉は必要ありませんが、稀にメーターを使わないドライバ−もいるので事前に確認しましょう。
また、モロッコのタクシーは乗り合いが一般的。席に余裕があれば、途中で他の客を拾うこともあります。その場合の料金は他の客との割り勘ではなく、自分が乗った距離分の料金を支払います。
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https://unsplash.com/photos/aGwBtbncMWo市内を走る小型タクシー(プチタクシー)に対して、都市間の移動など長距離を走るグランタクシーもあります。
グランタクシー乗り場では行先ごとにタクシーが待機しており、乗客が集まり次第出発する仕組みになっています。バスと比較すると乗り心地はだいぶ劣りますが、所要時間が短いのがメリットです。
またグランタクシーは、数日貸し切ってあちこちを巡る観光手段として利用できます。その場合は日程や行先、料金などドライバーとの事前交渉が必要です。
グランタクシーはどちらかと言うと、旅慣れた旅行者向けの移動手段でしょう。
モロッコは鉄道や長距離バスが整備されており、これらは旅行者が利用するにも便利な交通機関となっています。各都市間の移動は鉄道やバスをメインに、場合によっては飛行機や長距離タクシーの利用を検討するのが良いでしょう。
旅行日数や訪問都市、旅行予算に合わせた移動手段で、モロッコの様々な都市を満喫してくださいね!
2020年6月現在の情報です。1DH=約12円で計算しています。運行路線や料金、乗車ルールなど変更する場合があるため、旅行前には公式サイトなどで必ず最新情報を確認してください。
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(2024/3/19更新)
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