新幹線の自由席は指定席よりも割安なうえに、当日中ならいつでも好きな列車に乗車できるのが何よりのメリット!事前に確保はされていませんが、自由席車両に空きがあれば好きな座席に座ることができます。
本記事では指定席との料金の差額や、乗り方についてご紹介します。新幹線ごとの自由席車両の位置も知っておけば、当日スムーズに乗車できますよ。座席に座る確率を上げるコツもご紹介します。
新幹線の自由席と指定席の大きな違いは、座席が確保されているかどうかです。シートや設備などは、山陽・九州新幹線の一部の列車を除き基本的に変わりません(東北新幹線など、全車指定席で自由席車両がない場合があります。詳しくは次項で説明します)。
自由席は好きなタイミングで乗車できるのが何よりの利点。ただし座席が確保されていないため、自由席車両が満席の場合は座ることができません。
指定席は、列車と座席を指定して購入するので混雑時でも座れないということはありませんが、乗り遅れてしまうと指定席券は無効になってしまいます(後続の自由席車両に乗車可能)。
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https://www.photo-ac.com/新幹線を利用するには乗車券と特急券の2枚のきっぷが必要で、特急券は指定席と自由席に分かれています。
自由席特急料金は通常期の指定席特急料金から530円引いた金額です。指定席には最繫忙期・繁忙期・閑散期があり、通常期の料金と比較して最繁忙期は400円増し、繁忙期は200円増し、閑散期は200円引きに設定*されていますが、自由席は時期による料金の変動はありません。
*…山形新幹線・秋田新幹線など一部の列車では割増料金が異なります。
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https://pixabay.com/ja/また指定席は利用する列車によって割増料金がかかる場合がありますが、自由席はどの列車に乗っても同じ料金です。
東京駅から新大阪間ののぞみ割増料金は320円です。繁忙期に東京駅から新大阪間でのぞみに乗車する場合の自由席と指定席の料金を計算してみると、1,050円も差額が出ることになりますね!
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https://www.photo-ac.com/自由席は空席がないと座れないため、自由席車両の数や連結されている位置は気になるところです。東京駅発着の新幹線自由席の車両数と位置を見ていきましょう。
【東海道・山陽新幹線】
停車駅が異なる3つの列車が運行しています。
■のぞみ
16両編成のうち1〜3号車
■ひかり
16両編成のうち1〜5号車
■こだま
16両編成のうち1〜6・13〜16号車
※列車によっては13・14号車が指定席に変更になったり、グリーン車を除き全車自由席となる場合があります。
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https://www.photo-ac.com/【東北・山形・秋田・北海道新幹線】
停車駅や目的地によって列車名が異なり、全車指定席の列車もあります。
■はやぶさ・はやて・こまち・つばさ
自由席車両なし(全車指定席)
■やまびこ
10両編成のうち1〜5号車
■なすの
10両または17両編成のうちグリーン車とグランクラスを除き、ほとんどが自由席車両
※やまびこ、なすのは列車によって、指定席・自由席の号車番号が変更になる場合があります。
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https://www.photo-ac.com/【上越・北陸新幹線】
停車する駅や目的地によって列車名が異なります。上越新幹線では、名前にMaxがついた2階建て新幹線が運行しています。
■とき
12両編成のうち1〜5号車
■たにがわ
10両編成のうちグリーン車とグランクラスを除き、ほとんどが自由席車両
■あさま
12両編成のうち1〜5号車
■かがやき
自由席車両なし(全車指定席)
■はくたか
12両編成のうち1〜4号車
※列車によって指定席・自由席の号車番号が変更になる場合があります(かがやきを除く)。
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https://www.photo-ac.com/新幹線を利用するには乗車券と特急券が必要とご説明しましたが、自由席に乗車する場合は乗車券と自由席特急券の2枚を購入します。
購入場所は駅にあるみどりの窓口や自動券売機、旅行会社など。またインターネットでも購入できます。交通系ICカードやモバイルSuicaを持っていれば、きっぷの受け取りが必要のないチケットレスサービスもあるので上手に活用したいですね。
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https://www.photo-ac.com/自由席特急券は1ヶ月前から購入できますが、指定席券のように満席になってしまうということはないので、スケジュールが決まってから購入するのがおすすめ。
有効期間は1日なので当日中はいつ乗車しても大丈夫。もし日付や乗車区間を変える場合は、1回まで無料で変更できます。有効期間内であれば差額を支払い指定席に変更することも可能。
キャンセルの場合は未使用かつ有効期間内に限り、払い戻し手数料を引いた差額が返金されます。手数料は乗車券と自由席特急券ともに1枚につき220円です。
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https://www.photo-ac.com/自由席特急券は座席が確保されていないため、混雑する時期は並ぶことも考えておく必要があります。きっぷを2枚お持ちの方、定期券を利用する方など様々かと思いますが、乗り方について一部ご紹介します。
【新幹線乗車駅からJRを利用する方】
新幹線改札口を利用します。乗車券と特急券が1枚(一葉券)なら、そのまま改札口に通します。新幹線とJR利用区間が異なる場合はきっぷが2枚に分かれているので、2枚重ねて通して入場します。
【在来線を利用して新幹線乗車駅に到着する方】
乗換改札から入場します。最寄駅からの乗車券と特急券の2枚のきっぷがある場合は、最寄り駅で乗車する際に乗車券のみ改札に通して入場。乗換改札では特急券と重ねて2枚通します。東京都区内など特定区間が最寄り駅の場合は乗車券と特急券が1枚で発券されるため、最寄駅でも乗換改札でも1枚で入場します。
【最寄り駅から新幹線乗車駅まで定期券など別の乗車券を持っている方】
最寄り駅の改札でICカードをタッチして入場、乗換口の改札では乗車券と特急券を先に投入してからICカードをタッチします。
モバイルICカードで新幹線に乗車する際は、改札にタッチすれば入場可能です。
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https://www.photo-ac.com/改札口を通ったら、乗車したい列車が入線するホーム(番線)を電光掲示板で確認します。自由席車両の位置もこの時点で確認しましょう。ホームへは階段などで移動しますが、自由席車両が連結されている付近のものを利用すると便利です。
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https://www.photo-ac.com/ホームに到着したら、乗車したい列車の整列位置に並びます。自由席車両の車内では車掌によるきっぷの確認が行われます。事前に用意しておくと慌てることがありませんよ。
次項では、自由席車両に座るために覚えておきたいポイントをご紹介します。
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https://www.photo-ac.com/自由席車両には確実に座れる保証はありませんが、できれば希望の座席に座りたいもの。いくつか座るために実践できる方法をご紹介します。ここでは東京駅から東海道新幹線下り線に乗車する場合を例にご紹介しますが、他方面でも応用できます。
■早めに始発駅で並ぶ
東京駅と品川駅、どちらから乗車しようかと迷っている方は東京駅から乗車するのがおすすめ。始発駅ならば到着時点ですでに座席が埋まっていた…ということはありません。新横浜駅は少し離れていて難しいかもしれませんが、居住地によっては東京駅からの乗車を考えてみてもいいでしょう。
乗車したい列車にたくさんの人が並んでいるようなら、1本見送るのも一つの手。のぞみは時間帯によっては5分間隔で運行している場合もあります。
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https://www.photo-ac.com/■事前に入線状況を確認する
東京駅の東海道新幹線のホームは14〜19番まで。移動には階段を上り下りしなくてはいけませんので、1本見送るつもりなら公式ホームページなどで事前に入線状況を確認するといいでしょう。日によって運行状況が異なる臨時列車に注意が必要ですが、短い間隔で入線してくるのホームが狙い目です。
■のぞみとほとんど同じ乗車時間の「ひかり」を狙う
東京駅から名古屋や新大阪まで向かう場合、停車駅の少ないのぞみに意識がいきがちですが、自由席車両の多いひかりもおすすめなんです。列車によって停車駅が異なり、中にはほとんどのぞみと乗車時間が変わらない列車もあります。
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https://www.photo-ac.com/■「こだま」の13〜15号車は比較的すいている
自由席車両の1番多いこだま。乗車時間は長くてもかまわないという方には、空いていておすすめ。また自由席車両は1号車付近と思っている方が多く13〜15号車はなかなか穴場。ただし指定席に変更になる場合もあるので、列車編成を必ずご確認ください。
■運転席や化粧室のない自由席車両を狙う
N700系の1つの車両の座席数は最大100席ですが、運転席や化粧室がある車両では座席数が少なくなります。具体的には、以下のとおり。
1号車…65席 2号車…100席 3号車…85席
2号車が一番座席数が多いので、同じだけの人数が並んでいても座れる確率は高いですね!
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https://www.photo-ac.com/最後に、自由席を利用する場合によくある質問をご紹介します。
Q:未就学児のこどもがいます。座席を使っても大丈夫ですか?
A:JRには「こども」の区分があり、小学生はおとなの運賃・料金の半額で乗車することができます。未就学児は「幼児」という扱いになり、座席を使わない場合は無料で乗車可能。ただし未就学児1名で座席を1席使用するなら、自由席でもこどもの運賃・料金を支払う必要があります。
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https://www.photo-ac.com/Q:新幹線が混雑する時期はありますか?
A:年末年始、ゴールデンウィーク、お盆といった大型連休は大変混雑します。日程や上り下りによって違いはありますが、自由席の乗車率が100%を超える列車もあります。なお、2023年の年末から最繁忙期が設定され、該当期間ののぞみは全席指定席で運行されることになりました。ひかりやこだまは引き続き自由席の設定はありますが始発駅から並んだとしても乗車するまで長い時間がかかりますので、この時期の自由席の利用は慎重に検討したほうがいいでしょう。
また金曜日の夕方以降の東京駅発下り新幹線もビジネスマンで大変混雑する時間帯。指定席も満席になっていることが多く、自由席車両にも長蛇の列ができています。
Q:自由席が満席の場合、指定席に移動してもいいですか?
A:基本的にはできません。ただし車掌の判断によっては座れる場合もあります。車内で確認してみましょう。
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https://www.photo-ac.com/Q:自由席のきっぷを持っていますが、指定席に変更できますか?
A:一度までは無料で変更可能です。ただし指定席へ変更後、もう一度時間を変更したい場合は、払い戻して新たにきっぷを買いなおす必要があります。
Q:自由席の空席状況は調べられますか?
A:調べることはできません。指定席車両の空席状況はサイバーステーションという空席照会サイトで検索できます。あくまで予想するだけに留まりますが、指定席の混雑具合から自由席の状況を予測することもできます。
指定席よりもお得な自由席。好きなタイミングで乗車できる自由さが人気です。始発駅から並んだり、比較的空いている平日の時間帯や自由席車両の多い列車を利用すれば、座れる確率も高くメリットは大きいです。
ただし小さなお子様連れや、時間に遅れられないビジネスマンなどは十分注意しましょう。指定席でも早割や旅行商品などお得な料金で利用できるものもありますよ。上手に活用して、新幹線に乗車しましょう!
2024年2月現在の情報です。本記事は自由席の概要を説明したものです。列車編成や料金は変更される場合があります。JR各社サイトにて最新情報を必ずご確認ください。
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(2024/12/3更新)
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