宮城県と山形県にまたがる奥羽山脈の連山に位置する人気観光地・蔵王。壮大な蔵王連峰、カルデラ湖の御釜、樹氷など自然が生み出した美しい景色に身を投じながら、アクティブなウィンタースポーツに興じたり、温泉で心身を癒したりと、忙しい日々を払拭してくれるような観光ができる旅先です。
トラベルjpナビゲーターが現地取材した情報を基に、元旅行会社スタッフのトラベルjp ナビゲーター 木内つばめが蔵王のおすすめ観光スポットをご紹介します。
山形県の「蔵王温泉」は、約1900年の歴史を誇る日本最古の温泉地のひとつ。泉質は強酸性の硫黄泉です。温泉に宿泊することはもちろん、老舗である“おおみや旅館”などでは日帰り入浴も可能。湯巡りを楽しむこともできます。
また蔵王温泉は観光資源にも恵まれた場所。トレッキング、スキー、樹氷見学などをした後は、拠点となる温泉宿で体を癒す…といった理想的なプランを描ける環境です。
<基本情報>
住所:山形県山形市蔵王温泉
アクセス:
JR山形駅からバスで約45分
山形自動車道・山形蔵王ICから車で約40分
公式サイト(外部リンク)
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宮城県と山形県の両県南部の県境に位置する「御釜(おかま)」。噴火によってできた火口湖で、蔵王連峰の中央部の最も標高の高いエリアにあります。荒涼とした山肌に、湖が放つ神秘的なエメラルドグリーンがよく映え、見事なコントラストを見せてくれます。
御釜は冬季は閉鎖されるので、春から秋にかけて見ることが可能。暖かい時期でも麓に比べて気温は10℃ほど下がるので、防寒具を用意して訪れましょう。
写真提供:(一社)蔵王町観光物産協会
<基本情報>
住所:宮城県刈田郡蔵王町遠刈田温泉倉石岳国有林内
電話番号:0224-33-2215(蔵王町農林観光課)、0224-34-2725(蔵王町観光案内所)
アクセス:東北自動車道・村田IC、もしくは白石ICから車で約1時間
公式サイト(外部リンク)
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冬はマイナス10℃からマイナス15℃の世界となる蔵王連峰は「樹氷」が成長しやすい環境。樹氷が育ち始めるのは、11月から12月。2月にはたっぷりと雪を纏った樹氷が最盛期を迎えます。通称“アイスモンスター”とも言われていますが、その呼び名に納得するほどの姿にまで成長を遂げます。
厳冬期に行われるライトアップでは、カラフルなライトが真っ白な樹氷によく映え、観光客の目を楽しませます。
<基本情報>
住所:山形県山形市蔵王温泉229-3
電話番号:023-694-9518(蔵王ロープウェイ)
アクセス:蔵王温泉から徒歩10分で蔵王ロープウェイ山麓線・蔵王山麓駅へ。ロープウェイで樹氷高原駅へ行き、乗り換えをして地蔵山頂駅へ
公式サイト(外部リンク)
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「蔵王ロープウェイ」は蔵王山麓駅〜樹氷高原駅〜地蔵山頂駅間で運行しており、蔵王の四季折々の姿を空中散歩で見せてくれる格好の乗り物。先程ご紹介した冬の“樹氷”はもちろん、夏には夜景と星空を望むことができます。山麓線と山頂線の2路線があり、営業時間等が少し異なるのでご注意くださいね。
<基本情報>
住所:山形県山形市蔵王温泉229-3
電話番号:023-694-9518
アクセス:東北自動車道・福島JCTから車で約50分
公式サイト(外部リンク)
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蔵王山麓の裾野に位置する「みちのく森の湖畔公園」は東北唯一の国営公園。その敷地は広大で、見どころ&遊びどころが多く、1日では回りきれないほどの充実ぶり。国営だけあって、リーズナブルな入園料も嬉しいところ。子ども連れのファミリーはもちろん、ドッグランもあるのでペット連れの旅にもぴったりのスポットです。
<基本情報>
住所:宮城県柴田郡川崎町大字小野二本松53-9
電話番号:0224-84-5991
アクセス:山形自動車道・宮城川崎ICから車で約10分
公式サイト(外部リンク)
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「ドッコ沼」は金剛杵の独鈷(とっこ・両端のとがった金属製の仏具)と似ていることから名付けられたと伝えられています。周囲約350mとコンパクトですが、平均水深は2mもあるとのこと。蔵王高原でひっそりと佇むエメラルドグリーンの湖面がたいへん美しい沼です。なぜエメラルドグリーンになったかは未だに解明されておらず、その謎めいたところがさらに魅力を放ちます。
<基本情報>
住所:山形県山形市蔵王温泉
アクセス:蔵王中央ロープウェイ・鳥兜駅より徒歩15分
公式サイト(外部リンク)
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お手軽に蔵王連峰の名所をダイジェストで満喫できる「蔵王エコーライン」。例年5月〜10月と限られた期間に通行可能な無料の自動車道です。山形県側と宮城県側を縦断しており、どちら側からも蔵王にアクセスすることができます。
蔵王のシンボル“御釜”、360度の展望が楽しめる展望台“駒草平”など、爽快なドライブの中で自然景観を楽しめるスポットに立ち寄れる設計。清々しい夏の景色はもちろん、紅葉の時期も見ものです。
<基本情報>
住所:宮城県刈田郡蔵王町・七ヶ宿町・山形県上山市
アクセス:東北自動車道・村田ICまたは白石ICより車で約40分
公式サイト(外部リンク)
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蔵王山の麓にある「蔵王酪農センター」は、新鮮な牛乳を使った蔵王チーズの製造・販売で有名な場所。チーズやアイスクリームづくりが体験できる施設、チーズを使った料理を堪能できる飲食店があり、食事、ショッピング、体験が一度にできる優秀なスポットです。
センター内にはヤギやヒツジのいる“ふれあい牧場ハートランド”も。入場無料で遊ぶことできる、子どもにも大人気の遊び場です。
<基本情報>
住所:宮城県刈田郡蔵王町遠刈田温泉字七日原251-4
電話番号:フリーダイヤル0120-150-302 / TEL 0224-34-3311
アクセス:白石ICから車で約30分
公式サイト(外部リンク)
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「宮城蔵王キツネ村」はキツネを間近で見ることができる珍しい施設。キツネと生で触れ合うことのできる場所は世界でも稀で、海外からの観光客がやってくるほど大人気の場所。
施設内には100匹ものキツネが放し飼いにされており、キツネの餌やり体験や抱っこ体験ができます。
<基本情報>
住所:宮城県白石市福岡八宮字川原子11-3
電話番号:0224-24-8812
アクセス:白石蔵王駅から車で約20分
公式サイト(外部リンク)
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蔵王連峰に抱かれた自然豊かな「遠刈田(とおがった)温泉」。400年を超す歴史ある温泉は今も、人々の身体を癒し続けています。こけしの里として有名な場所ですが、近年は美術館やアトリエも増え、温泉と共に散歩気分で芸術を楽しむことも。
賑やかな蔵王温泉よりも、少し落ち着いた場所にステイしたいなら、遠刈田温泉を宿泊地に選んでみてはいかがでしょう?
<基本情報>
住所:宮城県刈田郡蔵王町遠刈田温泉
アクセス:東北自動車道・白石ICまたは村田ICから車で約20分
公式サイト(外部リンク)
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全国の伝統こけしと木地玩具5,500点を集めた「みやぎ蔵王こけし館」。系統別にわかりやすく展示してあり、各地のこけしの違いを比べながら見学することができます。
こけし職人がろくろでこけしを成形する実演コーナーや、白木のこけしに絵付けをする体験教室も。旅の記念にオリジナリティあふれる、世界にひとつだけのこけしを作ってみてはいかがでしょう?
<基本情報>
住所:宮城県刈田郡蔵王町遠刈田温泉字新地西裏山36番地135
電話:022-434-2385
アクセス:宮城交通バス「遠刈田湯の町バス停」から徒歩10分
公式サイト(外部リンク)
2023年にオープンした「道の駅やまがた蔵王」。地元のスイーツ、山形牛を使用した商品などを購入することができ、お土産はもちろん、自宅に着いた後の食事やデザートをここで買って帰ることもできるでしょう。
また“芋煮広場”が完備されており、手ぶらで芋煮を楽しむこともできます。EV充電をしている間に山形名物を芋煮で小休止…というのもいいですね!
<基本情報>
住所:山形市表蔵王79番地1
アクセス:
山形自動車道・山形蔵王ICから車で約10分
東北中央自動車道・山形上山ICから車で約3分
公式サイト(外部リンク)
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沈黙の冬を経て4月下旬に蔵王エコーラインが開通されますが、雪が溶けてしまうまでの間だけ体験できるのが「雪の壁ウォーク」。
最高積雪地点ではなんと約9mにもなる雪の壁。その迫り来る迫力は満点です。ひと冬で降り積もった雪の量にとにかく驚かされることでしょう。
<基本情報>
場所:大黒天駐車場から縞の沢を往復する約2kmの行程
アクセス:一般ツアーバスのみ(自家用車での乗り入れ不可)
公式サイト(外部リンク)
ウィンタースポーツの時期だけではなく、春から秋にかけても見所が多い蔵王。雪のない時期にしか行けないスポットも多数あるので、夏休みの旅行先にするのもいいですね。今回はグリーンシーズンに訪れる蔵王の旅、1泊2日のモデルコースをご紹介します。
蔵王モデルコース一例
<1日目>
ドライブ中心の旅になるので、今回は車で蔵王へ。まずは冬の時期に閉鎖されてしまう「蔵王エコーライン」へ向かう。清々しい空気の中、美しいカルデラ湖「御釜」や駒草平からの景色を堪能。続いて「蔵王酪農センター」へ。お腹が空いていたので、まずはセンター内のレストランで昼食。チーズたっぷりのピザやハンバーグで旅のエネルギーを補充。そのままアイスクリーム作りの体験をし、デザート代わりに出来立てのアイスクリームをいただく。今夜泊まる予定の蔵王温泉に向かい、一度宿にチェックイン。荷物を置いたら湯巡り開始。スキーシーズンには休業となってしまう“蔵王温泉大露天風呂”や、老舗旅館のおおみや旅館で日帰り入浴を楽しむ。もちろん宿泊先の温泉にも入浴。夜は宿で山形牛のディナー。
<2日目>
朝から天気が良いので、まずは「蔵王ロープウェイ」に乗車。空からの大パノラマに大興奮。少し車を走らせ「みやぎ蔵王こけし館」へ。楽しみにしていたこけしの絵付け体験に参加。思いのほかいい出来栄えとなり、自分への最高のお土産となる。「遠刈田温泉」にあるギャラリーカフェでおしゃれなランチをいただき、最後は「宮城蔵王キツネ村」へ。今までに見たことないくらいたくさんのキツネに囲まれる。可愛らしいキツネたちの姿を目に焼き付け、帰路へ。
雪のシーズンとはまた別の楽しみ方ができるグリーンシーズンもおすすめ。スキーやスノボ目的でしか訪れたことがないという方にも、新鮮さが感じられるような景色と体験が待っています。
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雪のない時期には緑豊かな神秘的なスポットを観光でき、冬にはスキーやスノボに勤しみながらも樹氷といった風物詩を見ることができる蔵王。季節の変化を臨機応変に楽しめる環境は、旅する人々に多様な刺激を与えてくれるでしょう。ぜひ蔵王の“旬”を網羅するような素敵な旅を計画してくださいね!
(文:木内つばめ)
2024年12月の現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2025/2/13更新)
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