熊本県南部に位置する鎌倉時代から続く城下町・人吉。当時の面影が残る情緒豊かな街並みで、“九州の小京都”と呼ばれています。市内を流れる清流・球磨川沿いには素敵な温泉宿が点在し、「人吉温泉」としても有名です。そんな人吉温泉には、国登録有形文化財に指定されている温泉宿や、球磨川を一望できる眺望抜群の宿、名湯と言われる泉質が自慢の宿など、魅力的な宿泊施設が揃っています。
今回はトラベルjp ナビゲーターが現地取材した情報を基に、元旅行会社スタッフのトラベルjp ナビゲーター Yamaneco Mが熊本・人吉温泉のおすすめ旅館・ホテルをランキング形式でご紹介します。
第1位は、流球磨川のほとりに位置し、対岸には人吉城跡、背後には南九州山地のパノラマが楽しめる「清流山水花 あゆの里」。大自然の絶景に溶け込む露天風呂や、極上の癒しを堪能できる自家源泉の露天風呂付きのラグジュアリーな客室が自慢の高級ホテルです。
吹き抜けの広々とした開放的な空間が広がるラウンジ“天の川”や、おすすめの銘柄を自由に楽しめる“球磨焼酎ラウンジ”、朝ヨガで人気の“天空のテラス”など、魅力的な館内施設が揃っています。
■価格帯
2万円台〜
■アクセス情報
JR人吉駅から徒歩13分
九州自動車道・人吉ICから車で約7分
相良藩の旅籠屋として江戸時代に創業した「人吉温泉 鍋屋」は、皇族や多くの著名人が宿泊した由緒ある老舗旅館。全ての客室から球磨川と人吉城址が見渡せ、悠久のひと時を感じられます。湯上り後は肌がツルツルになると、特に女性に好評の源泉かけ流しの温泉が自慢です。
2023年には新館に、部屋風呂付きのモダンなスイートルームを新設。朝食は、美しい球磨川を眺めながらテラスで頂く約20品が食べ放題のバイキングを楽しめます。
■価格帯
4万円台〜
■アクセス情報
人吉ICバス停からタクシーで約7分
九州自動車道・人吉ICから車で約5分
第3位の「旅館 翠嵐楼」は、明治43年に初代当主の川野廉が温泉を発掘し、人吉温泉の始まりとなった人吉温泉発祥の宿。異なる3種の源泉かけ流しのお湯が自慢です。球磨川の近くに位置し、部屋から見える穏やかな川の景色に癒されること間違いなし。地元の素材を使った創作料理も絶品です。
令和2年の豪雨による水害を乗り越え、2023年2月に全館がリニューアルオープンしました。さらに洗練された上質な空間で、ゆったりとした優雅な時間を過ごすことができますよ。
■価格帯
4万円台〜
■アクセス情報
人吉ICバス停から無料送迎バス（事前予約要）で約10分
九州自動車道・人吉ICから車で約10分
人吉の街並みを見下ろす丘の上に位置する「ホテル 華の荘」。美しい夕陽や星空を楽しめる開放感あふれる露天風呂と、サウナも完備した大浴場が魅力です。プライベートな空間で内風呂と露天風呂を満喫できる6つの貸切家族風呂も人気。料理にもこだわりがあり、地元の新鮮な食材を活かした会席料理が楽しめます。
一人旅に便利な洋室のシングルルームから、家族やグループに最適なゆったりと過ごせる15畳の和室まで、和・洋7種類の多様な客室が揃っています。
■価格帯
1万円台〜
■アクセス情報
JR人吉駅からタクシーで約7分
人吉球磨スマートICから車で約1分
人吉の歴史ある街並みに溶け込むような味わい深い老舗宿「人吉旅館」が、5位にランクイン。日本旅館の良さを今に伝える佇まいは、長い年月を経た宿ならではの魅力に溢れ、国登録有形文化財にも指定されています。
“美人の湯”として愛されている源泉掛け流しの天然温泉が自慢で、人吉名産の球磨川鮎をはじめ、地元熊本産の厳選食材を使った料理も魅力的。何をするでもなく、ただゆっくりと時を過ごす、そんな旅行を求める方にぴったりなお宿です。
■価格帯
4万円台〜
■アクセス情報
JR人吉駅から徒歩5分
九州自動車道・人吉ICから車で約7分
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2020年の九州豪雨で大きな被害を受けた大正時代創業の老舗旅館“町屋旅館 一富士”が、新しい場所に移転し、「ICHIFUJI RYOKAN」としてリスタート。
全客室に、天然温泉かけ流しの内湯と露天風呂を完備。1棟貸し切りスタイルのプライベート感たっぷりの離れのお部屋で、思う存分お籠りステイを満喫できるのが魅力です。朝夕食ともにお食事も個室食でゆっくりと。美しい中庭や、宿泊者専用のラウンジもあり、心ゆくまで寛げるお宿です。
■価格帯
5万円台〜
■アクセス情報
JR人吉駅からタクシーで約12分
人吉球磨スマートICから車で約5分
熊本県人吉温泉にある「芳野旅館」は明治42年に料亭として開業し、昭和6年から旅館として営業を開始した、人吉温泉を代表する老舗旅館のひとつ。司馬遼太郎をはじめ多くの文化人に愛された国登録有形文化財のお宿です。
造りや装飾が全てことなる全15室の趣向を凝らした客室や、元料亭の名に恥じない料理、地下600mから湧き上がる源泉掛け流しの100％天然温泉が自慢。また、武家文化を象徴する美しい中庭も見逃せません。
■価格帯
3万円台〜
■アクセス情報
JR人吉駅から徒歩7分
九州自動車道・人吉ICから車で約8分
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第8位は、人吉温泉発祥の地と言われる場所“温泉町”にある、1日5組限定の隠れ湯宿「旅館たから湯」。和に洋の要素を巧みに取り入れた旅館で、上品かつ落ち着きある雰囲気が魅力です。
大浴場はドアを開けるとすぐ階段になっていて、地下に湧く湯船の場所まで下りていくという昔ながらのスタイル。歴史の中で守り続けてきた格調高い意匠と、加水・加温を一切行わない純度100％の天然温泉が自慢の湯治宿です。
■価格帯
7万円台〜
■アクセス情報
JR人吉駅からタクシーで約9分
九州自動車道・人吉ICから車で約11分
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熊本県平成の名水百選の湧水池が眼下に拡がる「人吉温泉 しらさぎ荘」。湧水池を囲む遊歩道の木々に多くの野鳥や白鷺が訪れ、四季の美しさを楽しむことができます。約二千坪の敷地内には、 本館に3部屋と離れが2棟あり、1日限定5組のみの湯宿です。
源泉掛け流しの温泉と、鮎や鯉など地元の食材を使った人吉球磨らしい郷土料理も自慢のひとつ。離れと本館のカフェスペースには、珈琲セットが備わり、手挽きのミルで淹れる格別の珈琲タイムを楽しめます。
■価格帯
4万円台〜
■アクセス情報
JR人吉駅からタクシーで約7分
九州自動車道・人吉ICから車で約10分
24時間営業の源泉掛け流しの温泉施設“相良路の湯 おおが”は、奇跡の温泉と呼ばれる名湯。天然ラドン・太古の植物ミネラル・アンチエイジングの3つの特徴があり、浸かれば美肌に、飲めば健康促進に効果があると評判です。
その隣には宿泊施設「人吉温泉 おおがの宿」が併設されていて、本館10室と別館5室のシンプルで快適な客室を完備。観光にもビジネスにも便利なお宿で、滞在中はおおがの湯を好きな時に何度でも利用できるのが魅力です。
■価格帯
1万円台〜
■アクセス情報
JR人吉駅からタクシーで約5分
九州自動車道・人吉ICから車で約15分
球磨川のパノラマを望む高台にある「いわくらの杜 石庭」。市街地から少し離れた自然に囲まれた静かな場所で、穏やかな時間を過ごせる全4室だけの小さな湯宿です。水害を機に2023年にリニューアル。
お部屋は木の温もりを感じるモダンで上質な心地良い空間が広がり、全ての客室から球磨川の景色が眺められます。迫力ある自然の岩に囲まれた源泉かけ流しの露天風呂は、開放感が抜群。男湯と女湯で造りが異なり、各々の魅力を楽しむことができますよ。
■価格帯
2万円台〜
■アクセス情報
JR人吉駅からタクシーで約5分
九州自動車道・人吉ICから車で約9分
「人吉温泉 ホテル朝陽館」は、JR人吉駅から徒歩3分のところにある温泉大浴場付きのビジネスホテル。駅前通りに面した好立地で、青井阿蘇神社や繁華街へも徒歩圏内。人吉市の観光やビジネスの拠点として最適なホテルです。人吉温泉の中でもリーズナブルな宿泊料金が魅力的で、安い予算で泊まることができますよ。
館内には天然温泉の大浴場があり、旅の疲れを癒してくれると評判。客室はシングル、ツイン、和室の3タイプがあり、用途に応じて選べます。
■価格帯
1万円台〜
■アクセス情報
JR人吉駅から徒歩3分
九州自動車道・人吉ICから車で約5分
市街地から離れた山あいに佇む「龍乃榊ホテル」。自然に囲まれた静かな場所で、温泉をゆっくりと満喫するのに最適な宿です。自家源泉の薬師温泉が自慢で、良質なお湯を24時間利用できる大浴場と部屋風呂で楽しむことができます。
コンパクトでシンプルな内装の“本館 二段ベッドツインルーム”や、源泉かけ流し露天風呂が備わるテラス付きの個室“和室棟 露天風呂付き客室”の2種類の客室があります。アットホームな雰囲気で、ボリューム満点の朝食も魅力のひとつ。
■価格帯
1万円台〜
■アクセス情報
JR人吉駅からタクシーで約10分
九州自動車道・人吉ICから車で約15分
九州の小京都・人吉は、九州山地に囲まれた盆地で、市の中心部を清流・球磨川が流れる豊かな自然に恵まれたエリアです。球磨川沿いには、現在50数カ所に泉源があり、温泉旅館が点在。「人吉温泉」として、九州の中でも根強い人気を誇る温泉地です。近年では、アニメ『夏目友人帳』のモデル地になったことでも注目を集め、聖地巡礼に訪れる観光客が増えています。温泉の他にも、歴史的建造物、球磨川の川下り、くま川鉄道など多彩な観光資源があり、球磨焼酎や球鮎料理などの郷土料理も楽しめますよ。
人吉温泉の泉質は、弱アルカリ単純泉とナトリウム炭酸水素塩泉。無色透明で、温泉特有の硫黄臭がない無味無臭のお湯が特徴です。肌に優しい“美人の湯”として知られ、保湿効果が高く美肌効果が期待できます。また、リウマチや神経痛、婦人病などに効くとも言われています。
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JR人吉駅から徒歩5分の場所にある「青井阿蘇神社」は、古くから地元の人々に“青井さん”と呼ばれ親しまれてきました。重厚感のある見事な急勾配の茅葺き屋根を持つ社殿が印象的で、本殿を含む5棟の建造物が国宝に指定されています。夜間にはライトアップされ、昼間とはまた違った雰囲気を楽しめるのも魅力的。
年間を通じて3つの大きなお祭りが開催されていて、その中でも人吉球磨地方最大の秋祭りである“おくんち祭”は、9日間にわたって様々な神事が行われます。
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素敵なレンガ造りの外観が目を惹く「人吉鉄道ミュージアムMOZOCAステーション868」は、“ななつ星 in 九州”など多くの車両デザインを手がけたデザイナーの水戸岡鋭治氏によってデザインされた鉄道ミュージアムです。肥薩線やくま川鉄道の魅力を伝える観光スポットで、館内にはジオラマや展示、カフェ、ショップなどが充実。
人吉駅から建物内部にまで走るミニトレインは子供たちに大人気です。展望デッキからは、時間帯によってはSL人吉の出発を見送ることができますよ。
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「人吉城跡」は、鎌倉時代から幕末までの約700年間、人吉球磨地方を統治していた相良家の居城であった人吉城の城跡で、日本百名城のひとつです。建物は残っていないもののその立派な石垣は今も健在で、国指定文化財にも認定されています。
小高い丘の上に位置し、人吉市街と球磨川を一望できる美しい景観も魅力的。春には桜の名所として人気のスポットで、秋には美しい紅葉を楽しむことができます。近くには歴史館もあり、ぜひ合わせて訪れるのがおすすめですよ。
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“日本でもっとも豊かな隠れ里”として文化庁に認定された日本遺産・人吉球磨。その地に広がるのが「人吉温泉」です。2020年7月の熊本豪雨では球磨川が氾濫し、多くの温泉旅館を含む人吉市全体が大きな水害に見舞われましたが、現在は復興が進み、多くの宿泊施設がリニューアルオープンしました。新館の増設や、専用露天風呂付きのラグジュアリーな客室、モダンな設備などを取り入れつつ、昔ながらの趣や伝統はそのままに、新たな魅力を持つ温泉地として生まれ変わっています。滞在の目的や予定に合わせて、あなたにぴったりの温泉地や宿泊施設を選んでくださいね。
（文：トラベルjp ナビゲーター Yamaneco M）
2025年8月現在の情報です。本文中の価格帯は2名1室の宿泊料金の目安で、客室タイプやプラン、時期によって変動します。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
※本ランキングはトラベルjpのデータ、注目度、おすすめ度などを基に作成したものです。
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