黒川温泉は、熊本県・阿蘇のさらに奥地、大分県との県境近くに位置する南小国町にある緑豊かな温泉郷。温泉郷全体を1つの旅館と捉えた“黒川温泉一旅館”をコンセプトに街づくりをしており、各宿は“離れ部屋”、小径は“渡り廊下”という感覚で滞在することができます。1枚につき好きな温泉3ヵ所に入浴できる入湯手形を考案したことで一躍有名になり、渓谷の両側に立ち並ぶ温泉宿に立ち寄りながら、豊富な泉質を味わうのがここでの楽しみ方。
今回はトラベルjp ナビゲーターが現地取材した情報を基に、黒川温泉のおすすめホテル・旅館を、元旅行会社スタッフのトラベルjp ナビゲーター 木内つばめがランキング形式でご紹介します。
第1位に輝いたのは、ゆったりとした広さを誇る大浴場が自慢の「湯峡の響き 優彩」。4つの大浴場(内風呂)、3つの露天風呂、2つの貸切風呂が備えられ、館内だけでも存分に湯めぐりを楽しむことができます。いずれも源泉かけ流しで、肌にやさしい弱アルカリ性の湯。
朝食・夕食はバイキングスタイルではあるものの、味と質を重視したラインナップ。食べ放題にもかかわらず、一品ずつ味わいたくなるようなクオリティです。
■価格帯
2万円台〜
■アクセス情報
バス停「黒川温泉」から徒歩約5分
日田ICから車で約60分
「いこい旅館」は、黒川温泉の中で唯一“日本名湯秘湯百選”に選ばれた宿。このお宿の注目は何と言っても深さ1.5mほどもある立ち湯で、天井の梁から吊るされた竹の棒に捕まりながら入浴します。立ったままゆらゆらと入る温泉はここでしか味わえない感覚。
館内には風情ある囲炉裏もあり、珍しい温泉体験とレトロな空間に同行者と静かに盛り上がるような時間を過ごせます。
写真提供:黒川温泉 いこい旅館
■価格帯
2万円台〜
■アクセス情報
日田ICから車で約60分
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黒川温泉の中心部にありながらも、全8室という隠れ家的な規模が魅力の「ふじ屋」。旅の疲れを癒す旅籠をイメージして造り上げた宿は、木の温もりが溢れるやさしい空間。お湯、料理、そして布団にこだわりがあり、丁寧に築かれてきたことが伝わってきます。各部屋の趣が異なるので、お部屋選びも楽しみの1つ。
温泉のほかに、天然石(阿蘇シリカ)を使用した岩盤浴も完備。低温でじんわりと心地よく体を温めてくれます。
■価格帯
2万円台〜
■アクセス情報
バス停「黒川温泉」から徒歩約5分
温泉泉質と浴室風情が極めて素晴らしいと評判の「黒川荘」が第4位にランクイン。上質な宿で特別な時間を過ごすには格好の場所です。
黒川荘で注目していただきたいのが、変化する温泉の湯。最初は透明ですが、時間の経過とともに濁り湯になり、最後には緑色になるという不思議な特徴を持っています。和食の伝統を大切にしたお料理も好評で、美しい料理は目でも楽しみながら味わうことができます。
■価格帯
2万円台〜
■アクセス情報
バス停「黒川温泉」から徒歩約20分
日田ICから車で約60分
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第5位の「山みず木」は、黒川温泉の象徴とも言えるようなお宿。どこか懐かしさを感じる館内や、和モダンな雰囲気に包まれた客室は、そこに居るだけでホッとするような情緒に溢れています。
露天風呂は川沿いにあって、深山幽谷の真ん中で湯浴みを楽しめます。ほのかにマッチのような香りも感じるお湯は、お肌をすべすべに整えてくれます。
写真提供:山あいの宿 山みず木
■価格帯
2万円台〜
■アクセス情報
バス停「黒川温泉」からタクシーで約5分
日田ICから車で約60分
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山みず木に続いてランクインするのは、隣地にある姉妹館「山みず木別邸 深山山荘」。広大な敷地に離れの客室を点在させた、里山がテーマの高級宿です。
大浴場は男女別の内湯。広くとられた窓からは外の自然が広がり、内風呂と思えないほどの開放感を味わうことができます。夜になれば天然プラネタリウムさながらの星空が広がります。全室に源泉かけ流し風呂が備えられているので、プライベートに温泉を味わうことも可能です。
■価格帯
3万円台〜
■アクセス情報
バス停「黒川温泉」からタクシーで約5分
日田ICから車で約60分
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九州の中央にある“阿蘇くじゅう国立公園”の自然を満喫できる「瀬の本高原ホテル」。大分県のくじゅう連山も、熊本県の阿蘇五岳も一望でき、黒川温泉中心地まで車で約10分という絶好のロケーションにあるホテルです。
館内から70m程離れた場所にある“絶景鼻の湯”は、雄大な阿蘇の大草原が広がる、開放感いっぱいの露天風呂。周辺には人工物が一切見えない完璧な眺望で、夜は少ない照明の中で満天の星空を見ながら、寝湯に浸かりことができます。
■価格帯
2万円台〜
■アクセス情報
バス停「瀬の下」から無料シャトルバスで約5分
日田ICから車で約70分
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「やまびこ旅館」は、黒川温泉随一の広さを誇る大露天“仙人風呂”が自慢の宿。巨岩や枯れ木を配置した日本庭園風の大露天風呂は、もはやお風呂を越えたアートの世界を創り出しています。
日帰り入浴もいいですが、個性的な客室も見逃せません。部屋風呂付きの特別室では、受注した信楽焼きの湯船で温泉に浸かることができます。そのほか、小さなお子様との滞在には嬉しいミニキッチン付きの部屋なども用意。旅のスタイルに合わせた部屋に滞在すれば、さらに充実した時間を過ごせるでしょう。
■価格帯
2万円台〜
■アクセス情報
バス停「黒川温泉」から徒歩約7分
日田ICから車で約60分
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「旅館 山河」は、黒川温泉街の中でも奥深い森の中にある、隠れ家的な宿。3,000坪もの広大な敷地に露天風呂など7つの湯が点在しています。
温泉は飲泉もできる効能豊富な湯。源泉そのままの天然温泉をたっぷり満喫できます。お食事は里山の旬な野菜や食材を使った会席料理。見た目も爽やかな目にも身体にも優しいメニューには思わず微笑んでしまうことでしょう。
■価格帯
2万円台〜
■アクセス情報
バス停「黒川温泉」から無料送迎あり
日田ICから車で約60分
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「歴史の宿 御客屋」は創業1722年、温泉街のほぼ中心部にある温泉街で一番の老舗宿。木造の館内は、どこか懐かしく落ち着いた佇まいです。
源泉はpH2.8と酸性が強めで殺菌力が強く、皮膚病に効果があると言われています。キシキシとした肌触りのお湯は入浴すると肌が引き締まるような感触も。温泉ファンやマニアも大満足必至の名湯です。
■価格帯
2万円台〜
■アクセス情報
バス停「黒川温泉」から無料送迎あり
日田ICから車で約60分
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「旅館 奥の湯」は黒川温泉街の中心地から少し離れた静かな隠れ宿。混浴や女性専用露天風呂、洞窟風呂、貸切風呂など9つの異なる趣の温泉が楽しめます。
本館のほか、離れと新館があり、宿泊人数や旅のスタイルに合ったお部屋を選べるのも大きな魅力。温泉好きの方はもちろん、静かなお宿に籠ってゆっくりと寛ぎたい方にもオススメです。
■価格帯
2万円台〜
■アクセス情報
バス停「黒川温泉」から無料送迎あり
日田ICから車で約60分
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「お宿 野の花」は温泉街から少し離れた山手にある、大人の隠れ家を思わせる高級な佇まいのお宿です。
露天風呂“ぎんねずの湯”はお湯の質が秀逸!美肌に良い成分と言われる硫酸ナトリウムを豊富に含み、入浴後はお肌のスベスベ感が長時間持続します。ぎんねずの湯のすぐ横に流れる筑後川の源流を眺めながら入浴を楽しめるのも魅力的です。
■価格帯
2万円台〜
■アクセス情報
黒川温泉中心部から車で約5分(温泉街まで無料送迎あり)
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「旅館湯本荘」は、江戸時代の幕末・慶応3年創業の歴史のある宿。現在の建物は平成15年頃に建て直されたものですが、古き良き雰囲気を残した風情ある空間でゆったりと過ごすことができます。
温泉は鉄分を多く含んだ希少の“含鉄泉”。その色から赤湯と呼ばれています。露天風呂の他に個性の違う3つの貸切風呂があり、心ゆくまで効能豊かな温泉を楽しめます。
■価格帯
2万円台〜
■アクセス情報
バス停「黒川温泉」から無料送迎あり
日田ICから車で約50分
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「お宿のし湯」は、古民家風の佇まいと、味わい深い懐石料理が魅力的な宿。丁寧に造られた庭も素晴らしく、門をくぐればそこは別世界。まるで庄屋の家に遊びに来たかのような錯覚を受けます。
ここでは、ワイルドな趣の“野天風呂”でぜひ湯浴みを。中庭の林の中に突如として風呂が現れるようなつくりで、特に早朝は光が入り込んだ美しい景色の中で温泉を堪能できます。泉質はナトリウム塩化物・硫酸塩泉のしっとりした肌触りで、身体の芯から温まりますよ。
写真提供:のし湯
■価格帯
3万円台〜
■アクセス情報
バス停「黒川温泉」から徒歩約5分(無料送迎あり)
日田ICから車で約60分
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黒川温泉の名物・入湯手形を生み出したりと様々な仕掛けをしてきたのが、地元老舗旅館の「ふもと旅館」。野趣溢れる2つ大露天風呂のほか、11種類もの貸切風呂が完備。貸切風呂は予約不要で、宿泊者であれば無料で利用できます。客室が全14室と控えめのゲスト数なので、気兼ねない湯めぐりが期待できそうですね。
食事は手の込んだものよりも、シンプルで素材の旨みをそのまま活かすことを目指し、旬のものを中心とした熊本の名産をいただくことができます。
■価格帯
3万円台〜
■アクセス情報
バス停「黒川温泉」から徒歩約15分
日田ICから車で約60分
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30軒の宿と里山の風景すべてを1つの旅館ととらえたコンセプトが根付いた個性的な温泉郷、黒川温泉。宿ごとに異なると言われるほどに泉質が豊かで、日本の温泉の主な泉質10種類のうち7種類が湧出していると言われています。当然ながら、各宿の温泉を入り比べて違いを楽しむのが黒川温泉の醍醐味。3ヵ所の湯船を選んで入浴できる“入湯手形”を利用すれば、好きな泉質や施設を選んで日帰り入浴することができます。
温泉街には食べ歩きが楽しいB級グルメ、地域色豊かなお土産との出会いもあり、温泉旅行に弾みをつけてくれます。
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黒川温泉で冬の風物詩になっているのが「湯あかり」というイルミネーションイベント。球体状の“鞠灯篭”約300個と、高さ2mほどの“筒灯篭”を自然の景観に溶け込むように配置し、黒川温泉の寒い冬をあたたかく染め上げます。
黒川温泉では環境維持のため竹林の間伐、再生に取り組んでいますが、「湯あかり」もこういった活動の一環として計画されました。竹害の解決と竹の利活用の促進で、今の美しい環境を守っていこうというイベントでもあります。
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「阿蘇くじゅう国立公園」は、阿蘇山や九重連山などの火山、雄大な草原を誇る公園。
園内にはドライブに最適な“やまなみ・ミルクハイウェイロード”があり、車窓からの景色を楽しみながら、点在しているビュースポットを目指すことができます。秋にはススキや紅葉により、また違う表情を見せてくれるでしょう。
ハイキングコースとしても人気の場所で、黒川温泉街からはゆっくり歩いて1時間程の場所に公園の一角である平野台にアクセスできます。温泉を何倍も気持ちよく感じるために、体を動かすというのも名案ですよ!
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「黒川地蔵堂」は、黒川温泉の開湯伝承ゆかりの首だけのお地蔵さんが祀られています。境内には使用済みの入湯手形がたくさん奉納されていて、フォトジェニックな写真を撮ることも。
お堂の前には、、黒川温泉発祥の湯と言われている“地蔵湯”があり、共同浴場として今も現役。入湯手形対象外ではあるものの、黒川温泉の原点ともなる湯なので、地元の方に混じって入ってみるのもアリですよ!
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宿ごとに違う泉質を持つという珍しい黒川温泉。宿泊は安い宿にして入湯手形でとことん湯めぐりを楽しむ滞在もよし、料理自慢の宿で贅沢に過ごす旅もよし…あなた好みのスタイルで黒川温泉を満喫してみてくださいね!
(文:トラベルjp ナビゲーター 木内つばめ)
2025年4月現在の情報です。本文中の価格帯は2名1室の宿泊料金の目安で、客室タイプやプラン、時期によって変動します。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
※本ランキングはトラベルjpのデータ、注目度、おすすめ度などを基に作成したものです。
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