日本の約25倍もの広大な国土を誇る中国。その圧倒的なスケールと、地域ごとに異なる風土が織りなす風景は、まさに息を呑む美しさです。一生に一度は訪れてみたい大自然の絶景が、各地に点在しています。
今回は、そんな中国の心を震わせる絶景の中から、特におすすめの10か所を厳選してご紹介します。
中国が認定する景勝地の最高ランク“国家5A級”の称号を得た絶景「藍月谷」は、中国雲南省北西部にそびえる玉龍雪山を背景に静かにたたずんでいます。少数民族・ナシ族が古来より神の山として崇めてきたこの谷は、その美しさから“小九寨溝”とも称されています。
まるで天女が舞い降りたかのような幻想的な景観を誇る藍月谷では、絶景を楽しむだけでなく、現地の少数民族の伝統衣装を試着できる衣装レンタルなどの体験も楽しめます。
<基本情報>
住所:中華人民共和国 雲南省 麗江市 玉龍ナシ族自治県
電話番号:+86-888-5131068
アクセス:麗江古城から7路バスで所要約1時間
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湖南省にある巨大な石柱群「武陵源」は、映画『アバター』に登場する惑星のモデルにもなったとされる絶景地です。高さ200メートルを超える石柱が約3,000本も立ち並び、深い緑と切り立った岩肌とのコントラストによって、地球の壮大なスケールを肌で感じることができるでしょう。
保護区内にはバスやロープウェイなどの交通設備が整備されているため、湖や渓流、鍾乳洞など、石柱を取り巻く多様な自然景観を気軽に楽しめます。
<基本情報>
住所:中華人民共和国 湖南省 張家界市 武陵源区
アクセス:張家界から車で約2時間
公式サイト(外部リンク)
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「紅海灘風景区」は、まるでキャンバスに赤い絵の具をこぼしたかのように、一面が真っ赤に染まる大地が特徴の絶景地です。通称レッドビーチとも呼ばれる真紅の景観の正体は、マツナと呼ばれる葦の一種。
紅葉の時期になると、マツナがその姿を真っ赤に染め上げ、100平方キロメートルを超える広大な湿地を覆い尽くします。他の植物の存在すら感じさせないその光景は、まるで地球ではないかのような幻想的な世界。例年9月中旬から10月中旬頃まで、このマツナの紅葉による絶景を楽しめます。
写真提供:Kashif Pathan via flickr CC BY-SA 2.0
<基本情報>
住所:中華人民共和国 遼寧省 盤錦市
アクセス:大連駅から高速鉄道で約1時間半
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中国西北部、甘粛省天水市の郊外に位置する仏教遺跡「麦積山石窟」は、1500年以上にわたり絶壁に大小さまざまな仏像が刻まれてきた、歴史ある観光地です。
切り立った断崖には、高さ10メートルを超える観音菩薩、阿弥陀仏、勢至菩薩といった磨崖仏(まがいぶつ)が荘厳に鎮座し、その姿はまさに“人がつくり出した絶景”と呼ぶにふさわしいもの。
麦積山石窟には、こうした巨大な磨崖仏のほかにも、7000体以上の仏像が彫り込まれており、それぞれが微妙に異なる表情や姿をしています。一体一体じっくり見ていくだけでも、きっと心が洗われ、なにかご利益があるかもしれません。
<基本情報>
住所:中華人民共和国 甘粛 天水市 麦積区
電話番号:+86 938 273 1407
アクセス:麦積山風景名勝区停車場からシャトルバスで約30分
公式サイト(外部リンク)
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「黄山を見ずして山を見たというなかれ」中国水墨山水画の世界で魂が震える!by Mayumi Kawai
“黄山を見ずして、山を見たというなかれ”と中国で語られ、荘厳な姿を見せる黄山は、かつて仙人が住んでいたと信じられていたほど、この世のものとは思えない絶景地です。
太古の昔から奇峰と雲海が織り成す風景は、中国人の心を掴んではなさず漢詩や水墨山水画にも、その姿を見ることができます。その切り立った峰の付近には奇松や怪石があり、日本とは全く異なる絶景は中国の文化に多大な影響を与えています。
<基本情報>
住所:中華人民共和国 安徽省 黄山市 黄山風景区
電話番号:+86-551-63731968
アクセス:黄山駅前にある黄山風景区からバスで約50分
公式サイト(外部リンク)
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世界遺産「九寨溝」は、まるで芸術作品の中に迷い込んだかのような、美しい光景が続く絶景スポットです。青く澄んだ5つの湖と広大な自然が織りなす風景は、時間帯や季節によってそれぞれ異なる表情を見せてくれます。
特に、木々が色づき、その紅葉が湖面に鏡のように映り込む秋の九寨溝は人気が高く、秋の訪れとともに多くの観光客でにぎわいます。
<基本情報>
住所:中華人民共和国 四川省 アバ 九寨溝県
電話番号:+86-837-773-9753
アクセス:天水駅から車で7時間
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ミャンマー、ラオス、ベトナムと国境を接する雲南省に広がる「雲南保護地域の三江併流群」には、「虎跳峡」と呼ばれる絶景スポットがあります。
山から降りてきた猛虎が、峡谷の中の岩に飛び移って川を渡ったという言い伝えに由来するこの名前は、激しい水流とそびえ立つ高山が織りなす、深く険しい峡谷を象徴しています。
虎跳峡トレッキングは雄大な自然を存分に味わえ、そしてそこに住むナシ族の人々に出会える素晴らしいルート。玉龍雪山の峰々を横目に眺めつつ、金沙江と平行したなだらかな一本道を歩く約24キロメートル、おおよそ6〜8時間のコースです。
<基本情報>
住所:中華人民共和国 雲南省 徳欽県 シャングリラ
電話番号:+86-887-880-6952
アクセス:麗江からバスで3時間
公式サイト(外部リンク)
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“神の地"と言う意味を持つ「ラサ」は青蔵鉄道の終点でもあるチベット仏教の中心地。世界遺産に登録された“神の住む場所"として、神聖視されているポタラ宮があり、ラサ全体もポタラ宮の中も神聖な雰囲気が漂っています。
7世紀前半からチベットの都と定められたラサは中国の絶景地の中でも独特な風景が多く、特にラサ内のタルチョというチベット仏教の祈祷旗が風にはためく姿はどこか宗教的な美しさがあります。
<基本情報>
住所:中華人民共和国 チベット ラサ
電話番号:+86-891-683-4362
アクセス:ラサ駅から車で20分
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中国で“黄”という文字は皇帝を象徴する漢字であり、“黄龍”はその皇帝を象徴する聖獣とされています。その名を冠した四川省の「黄龍」もまた、中国を代表する絶景地のひとつ。黄龍では、石灰岩層から溶け出した豊富な石灰分を含む水が長い年月をかけて堆積し、ここにしかない独特の景観を形づくってきました。
まるで棚田のように連なる石灰華のくぼみには、落ち葉や小枝が自然の中で閉じ込められ、やがて水とともに固まり、美しい地形を作り上げています。そのくぼみに満ちる真っ青な水が、幾重にも重なって流れる光景は、この世のものとは思えないほど幻想的。まさに自然が創り出した奇跡の風景です。
<基本情報>
住所:中華人民共和国 四川省 アバ 松潘県
アクセス:成都から車で約6時間
公式サイト(外部リンク)
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中国の道教の聖地の1つに数えられる「華山」は仙人が住んでいたという伝説が残るほど中国の山の中でも険しい山です。特に華山隋一の有名スポット「蒼龍嶺」は幅はわずか1メートルの足場が1.5キロも続く、高所恐怖症の人には登れない恐るべき登山道。
また華山の道中には他にも幅数十センチの板の道「長空桟道」や90度の絶壁を登るコースなどがあり、頂上までの度胸を試されます。しかし、その頂上には危険を乗り越えて登ったものだけが見ることが出来る絶景と美しい道教の修道院が待っています。
<基本情報>
住所:中華人民共和国 渭南市 華陰市
アクセス:華山北駅から車で30分
公式サイト(外部リンク)
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日本より遥かに国土が広く、ダイナミックで個性豊かな絶景地が数多くある中国。中でもご紹介した場所は世界遺産に登録されるほどの美しさはもちろんのこと、中国の歴史も感じられる場所ばかりです。
また中国の古来の宗教である道教にとって重要な場所が多く、ご紹介した場所に行く際には歴史的背景も調べておくと、より旅を楽しめるのでおすすめです。
2025年7月現在の情報です。最新情報は公式サイトなどでご確認ください。
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