山形県の「山寺(宝珠山立石寺)」は、たくさんのお堂を持つ天台宗の御山。1015段の石段を登りつつ厳かなお堂を巡ったり、頂上から四季折々の絶景を眺めたりできることで大人気です。俳人・松尾芭蕉が、有名な句を詠んだ場所としても知られていますね。
今回は山寺とその周辺の見ごたえある観光スポットをご紹介!山寺の絶景を余すところなくご堪能ください。
「根本中堂」は、山寺の御山全体の本堂にあたるお堂。現在の根本中堂は延文元年(1356年)に再建されたもので、ブナ材で作られた建造物としては日本最古といわれ、国指定重要文化財に指定されています。
御本尊は、山寺の開祖・慈覚大師が彫ったと伝わる木造の薬師如来坐像。杜の中にどっしりと佇む根本中堂は、美しくも力強さを感じさせてくれます。
「弥陀洞」は、石段を上りながらふと右上を見上げたときに目に入る大きな巨岩。長い歳月にわたる自然の営みが岩を風化させ、阿弥陀如来を彷彿させる岩の形になったといわれています。
弥陀洞の高さは4.8mあり、岩の面に阿弥陀如来の姿が見えた人は幸福になる、という言い伝えがあります。石段を無心で登るときに、ふと弥陀洞を見上げれば、阿弥陀如来の御姿が見えるかもしれません。
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「仁王門」は、弥陀洞を通り過ぎたところにある、けやき材で造られた美しい門。左右に安置されている仁王尊像は、運慶の弟子たちの作とされ、"邪心をもつ人は上ってはいけない"と、睨みをきかせているそう。
仁王門の前にあるノムラモミジは、5月末〜6月に赤く色づく春紅葉。新緑にノムラモミジの濃い紅色が映える様は、この時期にしか見られない一見の価値ある景色です。
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「開山堂」と「納経堂」付近は山寺らしい眺めが楽しめるスポット。写真右の建物が「開山堂」で、立石寺を開いた慈覚大師が祀られており、堂内には木造の大師尊像が安置されています。
写真中央の岩の上にある小さな建物が「納経堂」。山内で最も古い建物といわれています。四季の豊かな自然に包まれる2つのお堂は、長い階段を登ってきた疲れを吹き飛ばしてくれるような美しい光景を見せてくれます。
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「五大堂」は、紀元860年の開山から30年後に建立されたといわれる、五大明王が祀られているお堂です。
断崖に突き出すように建てられており、麓の山里の風景と壮大な山々の連なりを一望できます。景色の美しさは山中随一ともいわれており、まるで空中に浮かんでいるような感覚も味わえますよ。
「性相院」では阿弥陀様と繋がった五色の紐に触れて参拝できます。紐を通してですが、阿弥陀様とつながる形になり、お願い事がダイレクトに届くような不思議な感覚を味わえますよ。 この写真の記事を見る ≫
奥の院の近くにある「中性院」の"おびんずるさま"は直に触れることのできる仏様の一つ。おびんずるさまは長寿を授けてくれる仏様で、撫でると病気が治り、かつ病気にかからないといわれています。さらに、ぼけ封じのご利益もあるとか。人々の願いを日々受けているおびんずるさまは、ピカピカに光る御姿をしています。 この写真の記事を見る ≫
山頂にある「奥の院」に辿り着いたら登りは終了。1段登るごとに煩悩が消滅すると言われる1015段の石段。登り切った時には、とても清々しい気分になっているはず。奥の院ではお線香を立てて心静かにお参りをしましょう(お線香は有料)。
<基本情報>
住所:山形県山形市山寺4456-1
電話番号:023-695-2816(山寺観光協会)、023-695-2843(山寺山門事務所)
アクセス:JR山形新幹線「山形駅」あるいは山形空港から車で約30分、JR仙山線「山寺駅」から徒歩約10分
山寺には登山口を降りたところに門前町があり、数多くのお土産処やお食事処が並んでいます。
貸衣装・和小物の店「万蔵(MANZOU)」は、その中でもひときわ目を引くお店。山形の花笠や名物の玉こんにゃくをモチーフにした、可愛い和小物が並びます。全てオリジナルの手作りで、山寺でしか手に入らない、オススメのお土産です。
<基本情報>
住所:山形県山形市大字山寺4284
電話番号:023-695-2126
アクセス:JR仙山線「山寺駅」から徒歩約1分
「山寺千手院(やまでらせんじゅいん)」は、山寺の門前から歩いて約15分のところにあるお寺。境内へと続く階段の途中を、なんと電車が通過するという珍風景に出会えるスポットです。
門から最初の階段を登ると、踏み切りも柵もなく、いきなり線路が現れ、電車が颯爽と走っていきます。"キケン!列車に注意"の立て札がありますが、目立つ場所に立てられているわけでもありませんので、線路が見えたら電車には十分お気をつけください。
<基本情報>
住所:山形県山形市大字山寺4753
電話番号:023-695-2845
アクセス:JR仙山線「山寺駅」から徒歩約15分
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山寺の石段は、山頂にある奥の院まで登山口から1015段、山門からは800段ほどあります。一段一段登るごとにご利益があるといわれていますが、無理をせず足元に十分配慮して登りましょう。歩きやすい靴と服装は必需品です。
冬の山寺参拝では、雪や寒さへの対策が必要になります。決して楽な道のりではないのでご注意を。
※2019年4月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
この記事を書いたナビゲーター
トラベルjp 編集部
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